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ポラリスが降り注ぐ夜 の商品レビュー

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21件のお客様レビュー

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2024/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

淡々と日常の恋愛、悩みを短編という形で小説に書いている同性愛者、他にも用語がたくさんあり覚えきれないが様々な形があることをこの作家から知る。内容は事件や衝撃的なインパクトある話ではないので忘れてしまうけど何故か読みたいと思うのは何が魅力なのか考えた結果、主人公の内奥を覗いているからだと気づく。だからミステリーや刑事物を読みたいとは思わなかったのだ。この歳で読書傾向に気づくとはどんだけ暇つぶしだけのために読んでいたのかがわかる。そして本を読むことは教育にいいのは読んで考えるひとらに当てはまり暇つぶしで読んでいたらためになった、影響を受けたということはいっさいない。 この作家から影響を受けた、読んでよかったと読み終えて余韻に浸りながら自分の糧になったこともこのサイトに書いていく事を今年の目標にしよう。

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2023/04/22

新宿二丁目にあるバーのポラリスを巡り人が人を愛するのに異性愛や同性愛やトランスジェンダーの愛などの違いはなく、すべて愛しい人に対する愛であることが分かる。台湾出身で日本語で小説を書いている李琴峰さんの作品。

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2023/02/13

新宿二丁目にあるレズビアン・バーに立ち寄る女性たちを描く連作短編集。その中にはもちろんレズビアンもいれば、バイセクシュアルも、Aセクシュアルも、トランスジェンダーもいるし、彼女たちの中の多くは当然のように、日本出身者ではない。性的マイノリティの女たちの、最初から国境で分断されるこ...

新宿二丁目にあるレズビアン・バーに立ち寄る女性たちを描く連作短編集。その中にはもちろんレズビアンもいれば、バイセクシュアルも、Aセクシュアルも、トランスジェンダーもいるし、彼女たちの中の多くは当然のように、日本出身者ではない。性的マイノリティの女たちの、最初から国境で分断されることのないつながり、そうした女性たちを受け入れるアジア最大のゲイタウン二丁目の懐の深さを描き出している。 ただ、ひとつひとつの章で登場人物の背景が懇切丁寧に説明されるようなパターンがくりかえされ、ここに集う人々の多様さを伝えることが目的化されすぎているようにも感じた。せっかく小説なのだから、彼女たちの多様さだけでなく複雑さに触れるような瞬間がもっと欲しかったと思う。

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2023/01/09

人は人を変えることができない。できるのはまず自分が変わって、それがきっかけとなって他の人も変わる、そんなことだけだ

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2022/12/21

新宿二丁目のレズビアンバー「ポラリス」に訪れる様々な人たちの話。 私は性の違和感を持ったことがないので、違和感を持って生まれた人の大変さは自分なら耐えられないだろうと思う。自分自身の問題としても大変なのに社会とも闘わなくてはいけないなんて、ハード過ぎる。 私は人間というカテゴリ...

新宿二丁目のレズビアンバー「ポラリス」に訪れる様々な人たちの話。 私は性の違和感を持ったことがないので、違和感を持って生まれた人の大変さは自分なら耐えられないだろうと思う。自分自身の問題としても大変なのに社会とも闘わなくてはいけないなんて、ハード過ぎる。 私は人間というカテゴリーでしか見ないので、そういうのは気にしたことがない。セクシャルマイノリティより人間としての性格の方が私にはずっと重きがある。良い人か良い人じゃないかの方がずっと大切なこと。 あまり知識がないので色々な違いとか悩みとか、とても興味深かった。

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2022/08/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初めての李琴峰さんの作品。台湾出身という日本語を母国語としない彼女が書く圧倒的な語彙力に驚かされる。 そもそも彼女の本を読むきっかけは、早稲田大学の冊子に投稿した文章を読んだから。「早稲田に留学に来た当初拙い日本語で、、、」と流暢さと博識ぶりが溢れた文章。2013年来日とはまだ10年経っていないではないか!興味が湧いた。 新宿二丁目にあるレズビアンアバー「ポラリス」を取り巻く台湾、日本、中国で育った彼、彼女らの苦悩の人生、様々な性自認。7つの短編小説に、過去から現代までの変化の中に作者の思いが込められている。 新宿の道端で人生相談をしているくだりが印象深い。ー神よお与え下さい。変えられるものを変えていく勇気を。変えられないものを受け入れる冷静さを。そしてその両者を識別する知恵を。ー 人は1人では生きられない。見えないが為、知らないが為に他者を傷つけてしまうことがないように生きたい。

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2022/04/15

すごいよかった!!!!!!!!!! 女を好きな女たちの話で、自分が知らなかった色々について触れていたり、トランスジェンダー女性の話が出てきたりして物凄く好きだな…と思った。 夏子の章で、オーストラリアに行った先で出会った人が、30歳のことを「みにくいアヒルの子がちょうど白鳥になる...

すごいよかった!!!!!!!!!! 女を好きな女たちの話で、自分が知らなかった色々について触れていたり、トランスジェンダー女性の話が出てきたりして物凄く好きだな…と思った。 夏子の章で、オーストラリアに行った先で出会った人が、30歳のことを「みにくいアヒルの子がちょうど白鳥になる頃」と表現していてすごく良かった。それを聞いた後の夏子の独白もすごく良い。 三十歳。日本でなら、白鳥も老い衰える頃だろう。そもそも白鳥になんてなれないのかもしれない。生まれてから死ぬまで、ずっとアヒルのままかも知れない。 この独白が日本での窮屈さを表現していると感じてすごく気に入った。

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2024/04/01

日暮れ 読了 この本を読む前にべつのレスビアン小説を読んでいて、それと比べるとりことみの文章の綺麗さが引き立っていました。しかしは話は好きじゃなかった。

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2022/01/23

人は言葉を使って物事を切り分ける。 切り分ける事によって安心する人も悩む人もいるのだ、ということを教えられた。 バー ポラリスの夏子が発する言葉はあたたかく、包まれるような気持ちなった。

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2022/01/16

LGBTQや性的マイノリティと括って理解したつもりになって安心してしまう(私も含めた)マジョリティたちへ突きつける小説だった。(SDGs=エコ みたいなね) 彼らはマーケティングの道具じゃないし、国籍や性的志向、性自認に年齢も異なる個別具体的な人間なのだと。インターセクショナリ...

LGBTQや性的マイノリティと括って理解したつもりになって安心してしまう(私も含めた)マジョリティたちへ突きつける小説だった。(SDGs=エコ みたいなね) 彼らはマーケティングの道具じゃないし、国籍や性的志向、性自認に年齢も異なる個別具体的な人間なのだと。インターセクショナリティという言葉を理解するとっかかりになる物語。 台湾や中国の政治について、トランスジェンダー女性のレズビアンについて、必要なのは理解や共感ではなく「制度と権利」なのだと感じた。マジョリティがそれについて扱うときの無邪気な暴力に、ほんとにほんとに自覚的にならねばならないと思う。

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