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王妃マルゴ(VOLUME8) の商品レビュー

3.8

8件のお客様レビュー

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2023/09/25

長い軟禁状態のマルゴ視点で目まぐるしいフランスを描く構図がなんか達観してて少女漫画だなって感じ やっぱ激動の人生を描く大河は無常観があっていいね

Posted byブクログ

2021/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

8 2012年から2019年という、この約10年弱の萩尾望都の連載を、心の底から寿ぎたい気持ちでいっぱいなのだが、うーん誰一人共感できないし、人物を突き放して習俗の描写に徹する資料的な作品かといえば、独白たっぷりに描かれるので、それも違うし……。 あるいは萩尾望都はSFという枠組みを使って、美男や生殖や宇宙規模の孤独な思索を絵的に実現したが、 それと同じ程度の文化人類学的な「わからない文化」を描こうとしているというには、「わかる心情」に引き付けようとしているし……。 うーん……。 とにかく登場する人それぞれが、20世紀のあたりまえの感じ方から離れていて、単純に感情移入しきれない……もちろん萩尾望都は、感情移入や「わかるわかる」という共感ベースの物語を「否定すること」から始めている作家ということは知っているけれど。 にしても登場する誰もがどうかしているという、歯車狂いっぱなしの話を、現代の私たちに共感できるかどうかは別として判るように描いてくれた、その手つきをたたえるべきかもしれないが……やはり全員愚かだと見て、愚かな人類史のごくごく一端を切り抜いたものだと、考えたい。 わからない。作者がなぜマルゴを選んだのかも、マルゴと周囲の人の生が絵に実ったはいいが、それをどう受け止めればいいのか、も。

Posted byブクログ

2021/09/12

 マルゴがその晩年、19年に及ぶ軟禁状態にあったことは鹿島茂「『ワル姫さま』の系譜学」で知っていた。その辺りは駆け足気味に語られる。  これだけ多人数のキャラクターが行き交う物語を交通整理しおおせた萩尾望都の構成力に舌を巻く。  マンガのよいところ。キャラクターの成長を幼女→少女...

 マルゴがその晩年、19年に及ぶ軟禁状態にあったことは鹿島茂「『ワル姫さま』の系譜学」で知っていた。その辺りは駆け足気味に語られる。  これだけ多人数のキャラクターが行き交う物語を交通整理しおおせた萩尾望都の構成力に舌を巻く。  マンガのよいところ。キャラクターの成長を幼女→少女→熟女→老女に至るまでシームレスに描ける。この点、映画の場合、似た子役と特殊メイクに頼るしかない。イザベル・アジャーニ主演「王妃マルゴ」ではどうしていたのだろう。  ラストは微妙なハッピーエンド。

Posted byブクログ

2021/05/02

「王妃マルゴ(8)」萩尾望都著、集英社、2020.02.29 191p ¥715 C0979 (2021.05.02読了)(2020.02.26購入) 16世紀から17世紀にかけてのフランスの歴史物語が完結しました。カトリックとプロテスタントの戦いはどこまでも続いています。宗教と...

「王妃マルゴ(8)」萩尾望都著、集英社、2020.02.29 191p ¥715 C0979 (2021.05.02読了)(2020.02.26購入) 16世紀から17世紀にかけてのフランスの歴史物語が完結しました。カトリックとプロテスタントの戦いはどこまでも続いています。宗教というのは、争いの道具のようです。 【目次】 登場人物紹介 第35章 (ギース公、暗殺される) 第36章 (アンリ三世、暗殺される) 第37章 (ナヴァル王、改宗しフランス王(アンリ四世)になる) 第38章 (アンリ四世、ナントの勅令を出す) 第39章 (マルゴ、パリへ帰る) そしてその後のフランスは? ☆関連図書(既読) 「王妃マルゴ」アレクサンドル・デュマ著・鹿島茂訳、文芸春秋、1994.12.20 「エセー(一)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1965.05.16 「エセー(二)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1965.11.16 「エセー(三)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1966.01.16 「エセー(四)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1966.10.16 「エセー(五)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1967.09.16 「エセー(六)」モンテーニュ著・原二郎訳、岩波文庫、1967.10.16 「モンテーニュ」原二郎著、岩波新書、1980.05.20 「ミシェル城館の人 第一部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.10.25 「ミシェル城館の人 第二部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.11.25 「ミシェル城館の人 第三部」堀田善衛著、集英社文庫、2004.12.20 「モンテーニュ」宮下志朗著、岩波新書、2019.07.19 「王妃マルゴ(1)」萩尾望都著、集英社、2013.01.30 「王妃マルゴ(2)」萩尾望都著、集英社、2013.12.30 「王妃マルゴ(3)」萩尾望都著、集英社、2015.01.28 「王妃マルゴ(4)」萩尾望都著、集英社、2016.01.30 「王妃マルゴ(5)」萩尾望都著、集英社、2017.01.30 「王妃マルゴ(6)」萩尾望都著、集英社、2018.02.28 「王妃マルゴ(8)」萩尾望都著、集英社、2020.02.29 「私の少女マンガ講義」萩尾望都著、新潮社、2018.03.30 「春の小川」萩尾望都著、小学館、2011.03.15 「なのはな」萩尾望都著、小学館、2012.03.12 「愛の宝石」萩尾望都著、小学館、2012.12.12 「アウェイ(1)」萩尾望都著、小学館、2014.07.15 「アウェイ(2)」萩尾望都著、小学館、2015.09.15 「ポーの一族 春の夢」萩尾望都著、小学館、2017.07.15 (アマゾンより) アンリ・ド・ギーズ暗殺──その報に打ちのめされるマルゴ。波乱に満ちた時代を鮮やかに生き抜いた女王の人生がたどり着いた場所とは…? 絢爛たる王朝絵巻、終幕!

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2020/08/23

最後まで理解が難しかった… 絵は美しく、マルゴも最後まで美しかった。 世界史の勉強をしていた時も思ったけどれど、中世という時代の変化のスピードが速く、また煩雑なのを漫画でも感じました。 みんなの奔放具合がすごい。 これは誰が継ぐかとか問題になるよな、と。それはどの国に行っても...

最後まで理解が難しかった… 絵は美しく、マルゴも最後まで美しかった。 世界史の勉強をしていた時も思ったけどれど、中世という時代の変化のスピードが速く、また煩雑なのを漫画でも感じました。 みんなの奔放具合がすごい。 これは誰が継ぐかとか問題になるよな、と。それはどの国に行っても同じなのだな。

Posted byブクログ

2020/05/19

→「『王妃マルゴ』完結」 https://blog.goo.ne.jp/mkdiechi/e/656e7d97fb5d2b2b834ae5b2c225cdd5

Posted byブクログ

2020/05/12

てっきり映画の王妃マルゴと同じ人かと思ってたので何をしでかしていつ死ぬのかとハラハラしていたら、別のマルゴだったのね・・・アハハー! それはさておき、良かったです。 マルゴはずっと幽閉されてるから語り手みたいになっちゃうけど、お母さんが死んだ途端元気になるところとかリアル(笑)...

てっきり映画の王妃マルゴと同じ人かと思ってたので何をしでかしていつ死ぬのかとハラハラしていたら、別のマルゴだったのね・・・アハハー! それはさておき、良かったです。 マルゴはずっと幽閉されてるから語り手みたいになっちゃうけど、お母さんが死んだ途端元気になるところとかリアル(笑) この巻はナヴァルがメインだった気がするけど、ナントの勅令の素晴らしさがやっと分かった。折々のナヴァルの表情がとても良くて、萩尾先生やっぱり凄いなあ・・・と感動しました。

Posted byブクログ

2020/02/28

 完結巻となる。ヴァロア朝が終わり、ブルボン朝が始まる。後にフランス革命でそれも終わる。愛欲に生きた王女/王妃の生涯を描いた作品だが、王族に生まれるとホントに自由がないと思う。どこぞのプリンセスも好きな人と結婚できず、宙ぶらりんのままだし。

Posted byブクログ