異形のものたち の商品レビュー
ホラー短編集。とはいえ、恐怖より哀愁を感じた。 歯科医院を舞台にした短編があって、歯医者の待合室で読んだが、治療に関する怪談じゃなくて良かった(笑) 個人的には二作目が好きかなー。
Posted by
「日影歯科医院」路地裏の古い建物、存在を消され隔離された三つ編みの女の子が印象に残る悲しい話/「山荘奇譚」心霊特集の取材拒否された女性ディレクターが、マンションのインターホンを押した時…。これが一番怖かった。
Posted by
短編の名手ありき! ふわっとしてるなぁとは思ったけど 鮮やかな緋色には著者が心に留める官能がありました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
じっとりとした怖さと寂しさ、なんとも言えない後味の悪さ、非日常なはずなのに、すぐそばにあるような物語 自分が死んでることに気づかず、山の奥の家に住み続ける話と、あるはずのない歯医者で治療後、その歯医者の後味の悪い話を聞かされる話がお気に入り
Posted by
図書館。小池真理子作品が好きなので。 良かったどころの騒ぎではなかった。よくあるホラーなのに、なぜこんなに面白くて怖いのか。短編6品、後半になるにつれゾワゾワと甘美な哀愁がある。すごい。怖いけれど、もっと読みたい。
Posted by
六編のホラー。 「森の奥の家」は友人とその父を失った女性が主人公。 既に山小屋の主人たる2人は亡くなっているはずなのに、その別荘は綺麗に整えられている。 友人の兄嫁がたまに赴き整えてくれているようだが……。 何かおかしい。 読み手はこれまでのホラーのあれこれの筋書きを考える。 ...
六編のホラー。 「森の奥の家」は友人とその父を失った女性が主人公。 既に山小屋の主人たる2人は亡くなっているはずなのに、その別荘は綺麗に整えられている。 友人の兄嫁がたまに赴き整えてくれているようだが……。 何かおかしい。 読み手はこれまでのホラーのあれこれの筋書きを考える。 本当は山小屋なんてないのでは? 2人は死んでいないのでは? 実は恨まれていた?…。 さて、どの結末になることか。 「日影歯科医院」はちょうど私が歯医者で詰め物を詰め直している時に読んだ。 かかりつけの歯医者はちゃんといるはず、だが。 歯医者の恐怖譚というと、何を想像する? ガリガリと削られ歯を抜かれる? …いやいや。 この作品はそんなありきたりなスプラッタホラーではない。 なんてったって、主人公が通った歯医者は上手なのだ。 しかもちゃんと保険証出してください、なんて言う。 上手で早いのだ。 じゃあ、何が怖いの? 怖いのは、待合室にいた人々のせいだ。 なぜそうなったのか、背景は想像に任されている。 だが、そうなってしまった罪であったり、愛であったり、それらが複雑化して物語を成している。 気温が下がったせいか、少し夕方は寒い。 主人公がしたように、私もつるりとした自分の新しい詰め物を舌でなぞった。
Posted by
思いの外、甘美さはなかったし、怖さもそこまで。 ちょっと怖い感じの終わり方はふふっと笑えて好き。 面が一番好き。
Posted by
久々のホラー。アラフォーだけど怖いの苦手。これ読んだあと、鏡の前に立つのも怖い。 小池真理子さんらしく、季節や情景描写が非常に美しく、目に浮かぶ。大好きな軽井沢も出てくる。
Posted by
先日読んだ『墓地を見おろす家』がなかなか良かった小池真理子さんのホラー短編小説集。2017年刊行。 やはり派手なところが全然ない木訥とした語り口で、しかしそれがホラー小説として成功している。地味な短編集なのだが、全6編のうち5編目の「山荘奇譚」が非常に優れており、最後の方のぐ...
先日読んだ『墓地を見おろす家』がなかなか良かった小池真理子さんのホラー短編小説集。2017年刊行。 やはり派手なところが全然ない木訥とした語り口で、しかしそれがホラー小説として成功している。地味な短編集なのだが、全6編のうち5編目の「山荘奇譚」が非常に優れており、最後の方のぐんぐんと迫ってくるリアルな感じが素晴らしい。 全体に目立つものはないが、じわじわと味わい深く、ホラー小説集として成功していると思う。
Posted by
「面」がよくわからなくてモヤモヤしてます。もう少し説明みたいのが欲しかったです。 「日影歯科医院」や「ゾフィーの手袋」は私は好きですね。 せっかくいい方向に向かってたのに、そういう落ちなんだとゾクッとしました。
Posted by