本屋、はじめました 増補版 の商品レビュー
本好きなら一度は憧れる、本屋の開業。 そんなわかりやすいタイトルに惹かれ、手に取った1冊。 個人で新刊書店を開いた著者が、開店までとその後を、丁寧に、一つずつを積み重ねた実録。 物語として読んでも面白く、これから本屋を開業するための学びとして読んでも面白い。 特に最後にま...
本好きなら一度は憧れる、本屋の開業。 そんなわかりやすいタイトルに惹かれ、手に取った1冊。 個人で新刊書店を開いた著者が、開店までとその後を、丁寧に、一つずつを積み重ねた実録。 物語として読んでも面白く、これから本屋を開業するための学びとして読んでも面白い。 特に最後にまとめられた事業計画はリアル。 「どうしたら本を読まない人にもっと本を読んでもらえるか」 本屋が存続するための永遠の課題。 著者が述べる、これからの町の本屋は、町にあるからこそ、その個性が問われていく。 本を選び、どこで購入するか そこにもドラマがある。
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荻窪の小さな書店をはじめた経緯と準備、またその後日談について書かれている。全般面白かったが、特に以下3点が興味深かった。 ■「切実な本」が売れる傾向にあるということ 筆者が書くしかなかった、書かざるをえなかった本というのは、どの時代にも存在すると思う。それはたぶん、「こういうテ...
荻窪の小さな書店をはじめた経緯と準備、またその後日談について書かれている。全般面白かったが、特に以下3点が興味深かった。 ■「切実な本」が売れる傾向にあるということ 筆者が書くしかなかった、書かざるをえなかった本というのは、どの時代にも存在すると思う。それはたぶん、「こういうテーマなら売れる」という打算からは少し距離を取った(ビジネスである以上、完全に離れるのは難しいだろう)思いから執筆された本だと思う。 辻山さんが、「自分が」titleを運営していることの重要さを認識しているのと同じ仕方で、「切実な本」を書く人達は、自らが執筆することに意義を見出しているのだと思う。 ■意外性のある本屋を目指すということ 実際titleに足を運ぶと分かるのだが、人文学、政治学、その他社会科学系の専門書が比較的多く扱われている。大手チェーンの書店なら当たり前の光景だが、titleほどの規模の書店ではなかなか見ないラインナップ。これこそがまさに筆者が目指すところの意外性なんだろうと思う。 趣味系の本のすぐ近くに専門書が置いてある光景は、選書のセンスを示すとともに、多様性のある読書体験を喚起してくれる気配を感じさせる。 ■「本屋」を行うということ 終章の最終部分に、「本屋を行っている」という表現がある。他の箇所でも書かれているように、辻山さんにとって、本屋はただ本という商品を販売するためだけのスペースなのではなく、本にまつわるあらゆる事柄が起こりうる、ひらかれた可能性をもつ場所なのだと感じた。
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著者が本屋をはじめるまでの出来事をまとめた本 本に対する真摯な向き合い方に共感した 本屋のロゴやブックカバー、本棚の作り方など細部までこだわった仕事は、本屋さんとしてだけでなく、生き方として目標にしたいと思えた 本屋をはじめるにあたっての事業計画書が添付されていたり開業にあたっ...
著者が本屋をはじめるまでの出来事をまとめた本 本に対する真摯な向き合い方に共感した 本屋のロゴやブックカバー、本棚の作り方など細部までこだわった仕事は、本屋さんとしてだけでなく、生き方として目標にしたいと思えた 本屋をはじめるにあたっての事業計画書が添付されていたり開業にあたっての苦労話もしっかり書かれていて、別業種であっても独立を考えている人には非常に参考になる本
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「〜なのですが」が多発なのが気になった。文章表現に多様性が無い。 「〜です。しかし〜」等に置き換えれば良いのにと感じる。英語では同じ言い方を繰り返さないのが原則である。
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行けば必ず読みたい本が見つかる本屋『title』。大きな本屋での書店員時代、titleが出来るまで。本への熱い想いもありながら、とてもクールに前進して行く辻山さんは憧れ
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わたしは書店がやりたいとも思っていないけど、結果として本当に楽しめた。自分の仕事との向き合い方を考えるきっかけをくれた本だった。 ●「切実な本」「真面目な本」が売れている。 誰かが本気で向き合ったものが支持されるのは、どんなに世界が変わっても、わたしはあると思っているし、そうで...
わたしは書店がやりたいとも思っていないけど、結果として本当に楽しめた。自分の仕事との向き合い方を考えるきっかけをくれた本だった。 ●「切実な本」「真面目な本」が売れている。 誰かが本気で向き合ったものが支持されるのは、どんなに世界が変わっても、わたしはあると思っているし、そうであってほしいんだ。 替えがきかない、誰かにとっての一番を、生み出したいのです。 ●本はどこで買っても同じではない。 わたしにとってそれは、一乗寺の恵文社で買った安野光雅さんの「小さな家のローラ」だ。 広くて大きくて、冷たいようであったかい、あの本屋さんで買ったという思い出があるから、冬の北海道に行くときに読んだから、より一層輝いているんだと思う。 自慢でも謙遜でもない、淡々と語られる本屋開店に関する語り口が心地よい。 Titleは1回しか行ったことがないのだけれども、また行きたい。今度はもっとゆっくり棚を見て、そしてフレンチトーストが食べたいなあ。
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著者の人柄があらわれているような、丁寧な文章で、書店員時代から本屋Titleを開業するまでが綴られている。ぜひ訪れてみたい本屋さん。単行本の対談も読みたい
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大型書店で長く働いたのちに、夫婦で小さな書店とカフェを開いた方が教えてくれる、仕事についてのあれこれ。 本屋は、本を売るだけではなく、本にまつわる様々なこと、出会いや豊かな時間を提供する仕事でもあるのか、と見方が変わりました。 身の丈に合った、でもこだわりは捨てない、自分の思いを...
大型書店で長く働いたのちに、夫婦で小さな書店とカフェを開いた方が教えてくれる、仕事についてのあれこれ。 本屋は、本を売るだけではなく、本にまつわる様々なこと、出会いや豊かな時間を提供する仕事でもあるのか、と見方が変わりました。 身の丈に合った、でもこだわりは捨てない、自分の思いを大切にしながら仕事をするとはどういうことなのか。考えるきっかけをもらえました。 「ときにがっかりすることがあったとしても、自分で本屋をはしめたことを後悔したことは一度もない。毎日よく飽きないねと言われることもあるが、目の前のことに飽きてでもなお、やり続けることのできる仕事が、自分のほんとうの仕事なのだと思う、そうした意味で本屋の仕事は、わたしにとって自分の仕事だと思ってやり続けることのできる、ほかに代えがたい、唯一の仕事なのだ。」p245 以前読んだ島田潤一郎さんの出版社「夏葉社」の読みが、「かようしゃ」ではなく「なつはしゃ」だったんだ、と知れたこともこの本のお蔭。 この本を楽しく読めた人は、裏表紙の見返し?のちくま文庫のその他のラインナップにぞくぞくするはず。「無限の本棚 増殖版」「本が好き、悪口言うのはもっとすき」「トラウマ文学館」読みたい本が次々と。ちくま文庫さん、好き。
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リブロで店長を務めた後、夫婦で個人書店を始めた方の開店実録。 早稲田で映画と本にまみれた学生時代を過ごし、大型書店に入社、店長まで勤め上げ、伝説のリブロ池袋本店の閉店に立ち会う。 中央線沿いの小さな古家を改造して奥さんとカフェ併設の書店をオープン。 シャイな文学青年がいかに...
リブロで店長を務めた後、夫婦で個人書店を始めた方の開店実録。 早稲田で映画と本にまみれた学生時代を過ごし、大型書店に入社、店長まで勤め上げ、伝説のリブロ池袋本店の閉店に立ち会う。 中央線沿いの小さな古家を改造して奥さんとカフェ併設の書店をオープン。 シャイな文学青年がいかにも憧れそうな事業だけれど、マーケティング的にも、書店オペレーション的にも長年のキャリアで培ったスキルが生かされており、またネット発信や販売、販促も上手で感心する。 その反面、夢想的で理想肌の読書愛がとつとつと語られていて、ファンになってしまう。 店を回しながら新刊チェックやHPの更新やイベント企画など、12時間フル回転で大変だなぁ、よくやってるなあ。 こんどぜひ行ってみよう。
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著者は、チェーン店の大きな本店で働かれた書店員経験があり、イベントなどによる人の縁が多い。 そのため、書店開業のあらゆる準備がスムーズであるように感じられた。 なのでこの本は、すぐにでも本屋開業をしたい人、本屋のノウハウが知りたい人におすすめする本ではない。 著者は、時間的な蓄...
著者は、チェーン店の大きな本店で働かれた書店員経験があり、イベントなどによる人の縁が多い。 そのため、書店開業のあらゆる準備がスムーズであるように感じられた。 なのでこの本は、すぐにでも本屋開業をしたい人、本屋のノウハウが知りたい人におすすめする本ではない。 著者は、時間的な蓄積から感覚や人間関係や信頼を築き上げて開業をしているため、「この人はこうした」という体験談をドキュメンタリー的に綴ったエッセイだ。 この本を読んで、どんな本屋があれば自分は嬉しいだろうと、自分の育った環境や嗜好などに合わせて想像を膨らませるのが楽しいと思う。 私は、やはり大きな本棚に惹かれてしまう。ありふれた本よりも、特殊な本や図鑑をよく手に取ってしまうので、少しずれた大きな本屋があれば毎日通いたいなあと思った。 あと、本書では否定的だったが、誰かのおすすめは知りたいタイプなので1行でもPOPがあると嬉しい。 また、本気で本屋を開業したい人は、この話を一例として自分の知識の蓄積にするといいと思う。自分の思い描く本屋の具体的なディテールを積み重ね、現実に近づけていくことが必要(らしい)。 また、個人的にTitleのサイトを見て思ったのは、セレクトショップ感だ。 この本にはセレクト感に抵抗があると書かれていたが、「替えの効かない切実な本」「丁寧な本」はどれもオシャレな装丁で、「#丁寧な暮らし」というような感じ。 このお店には世間的に需要のある大型書店的な本もあると書かれていたので、どんな陳列がされているのか見てみたいと思った。 最後に個人的な話……Twitterは、誰かがいいねした投稿や、リツイートなど自分の興味のない範囲のことが流れてきて苦手だ。 なので、この本屋にある本と出会いたいだけの私からすると「開業しました」という本屋に関する小さな情報が不要に感じてしまう。 ストーリーと投稿で重要度や頻度を分けることのできる、インスタをやってくれたらフォローしたいな。
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