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看守の流儀 の商品レビュー

4.1

102件のお客様レビュー

  1. 5つ

    26

  2. 4つ

    53

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2025/01/10

普段の評価は大抵星4つなんですが、久々の星5つが出ました。 本作は5本の短編からなる短編集で、途中でダレることなく一気に読めました。 また、最後に見事な伏線回収があります。 伏線そのものも叙述トリックで仕込まれているので最後はある意味どんでん返しを喰らったような感じです。 普段、...

普段の評価は大抵星4つなんですが、久々の星5つが出ました。 本作は5本の短編からなる短編集で、途中でダレることなく一気に読めました。 また、最後に見事な伏線回収があります。 伏線そのものも叙述トリックで仕込まれているので最後はある意味どんでん返しを喰らったような感じです。 普段、仕事の時は思い込みをしないように心がけているつもりなのですが、本を読むとなるとどうしてこうも思い込みからトリックに引っかかってしまうんでしょうね。

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2025/01/02

ある意味で、横山秀夫『陰の季節』のようなミステリで扱われない刑務所内での事件を描いたミステリで内部で起こる事件を解決するミステリであり、毎回手記が挟まれながら展開し、ラストには普通に驚きました。 ただこの系叙述トリックって今でも大丈夫かって若干不安になる。 ただ面白かったです。 ...

ある意味で、横山秀夫『陰の季節』のようなミステリで扱われない刑務所内での事件を描いたミステリで内部で起こる事件を解決するミステリであり、毎回手記が挟まれながら展開し、ラストには普通に驚きました。 ただこの系叙述トリックって今でも大丈夫かって若干不安になる。 ただ面白かったです。 2775冊 今年3冊目

Posted byブクログ

2024/10/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まるで自分が登場人物たちと同じ空間にいるような心地で読み進んだ。登場する刑務官の、受刑者の後ろに立っているような…。 5つのお話し一つひとつが丁寧に書かれていてとても面白かった。 決めはラスト。少し気にかかる残り方をしていた伏線が、久しぶりに飲んだ夏のスプライトみたいにスキッと回収。切られて悔い無し! 続編出ているのかな。探してみよう。

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2024/08/11

複数のフォロイーさんが高評価されていたので読んでみましたが、なるほどこれは面白いですね。 装丁からはもう少しスリリングというか、硬い内容かと予想していましたが、刑務官と受刑者の人と人の心のドラマでした。 登場する刑務官達がいかに受刑者の更正を願っているか、そのために心を砕き、時...

複数のフォロイーさんが高評価されていたので読んでみましたが、なるほどこれは面白いですね。 装丁からはもう少しスリリングというか、硬い内容かと予想していましたが、刑務官と受刑者の人と人の心のドラマでした。 登場する刑務官達がいかに受刑者の更正を願っているか、そのために心を砕き、時に悩み迷いながら向き合う姿には感銘を受けました。 各章の冒頭に挟まれている「プリズン・ダイアリー」。罪を犯すまでは歌手だったらしい元受刑者の獄中の記録なのですが、こちらの文体が本編とは雰囲気が異なり、違和感を与え続けます。 最終章で違和感の正体が明らかに。 巧いですね! 人間ドラマだけでなく、こんなサプライズを仕込んでいるなんて。読者を楽しませてくれる一冊でした。 続編はどんな仕上がりなのか、楽しみです。

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2024/08/04

タイトルと表紙から、脳内はすっかり、昔ハマった海外ドラマ『プリズンブレイク』でした。 タトゥーでムキムキの男達が、いつでも小競り合いをしていて、看守とも陰で取り引きしちゃったりしていて‥‥みたいな。 ぜんっぜん違いましたね(゚o゚;; なんとも心温まる蓮作短編集で、何回か泣いちゃ...

タイトルと表紙から、脳内はすっかり、昔ハマった海外ドラマ『プリズンブレイク』でした。 タトゥーでムキムキの男達が、いつでも小競り合いをしていて、看守とも陰で取り引きしちゃったりしていて‥‥みたいな。 ぜんっぜん違いましたね(゚o゚;; なんとも心温まる蓮作短編集で、何回か泣いちゃいましたよ(T ^ T) 短編が五つだから、一つのエピソードを2回に分けて全10話の連ドラにピッタリだと思いました! 登場人物のキャラもそれぞれ立っていて、何人かすでに私の脳内で配役も決まっています‥‥と思いながら読んでいたのですが、最後の最後でこれは映像化は無理!と気付かされるΣ(゚д゚lll) 文字だからこそこんなに楽しめたのだと! 久々の一気読みだったー 続けて続編読むぞー٩( ᐛ )و

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2024/07/28

最後に、次々と真実が明らかになっていく様子が読んでて面白かったです。シリーズもあるみたいだから読んでみたい!

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2024/07/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ネタバレなしで読んでよかった…! 評判の良さに惹かれて手に取った。著者も刑務官という仕事の内容に触れるのも初めてで、そこにミステリ要素が入っているので重苦しくなりそうなテーマながら、客観と主観の描き方のバランスが上手く引きずられすぎずに読んだ。 刑務所勤務といえども特殊な人ではないのだな、と思いながら普通に楽しんで読んでいたけど、最後の最後で……まったく気が付かなかった…。 いわゆる「匂わせ」がひどいと鼻白んでしまって却ってネタバレを読みにいくタイプなんだけど、三上のことにしか意識がいっていなくて、そっちは予想もしていなかったのでびっくり。上手すぎるな。次作があるのは知っていたけど、このオチが無かったら積極的には読もうとしなかったかもしれない。いや~~これを踏まえた次作、読みたい。面白い。

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2024/06/22

レビューで評価が高く、気になっていた作品。 初読みの作家さん。 終始淡々とした語り口で、 短編それぞれについているタイトルのいくつかは 聞いたことのない隠語。 主役の刑務官、火石司も何かあるんだろうな、 とは思うものの、謎のベールに包まれている。 各短編の謎に関してはそれほど...

レビューで評価が高く、気になっていた作品。 初読みの作家さん。 終始淡々とした語り口で、 短編それぞれについているタイトルのいくつかは 聞いたことのない隠語。 主役の刑務官、火石司も何かあるんだろうな、 とは思うものの、謎のベールに包まれている。 各短編の謎に関してはそれほど複雑なものはなかったけれど、全編を通してのハテナ?な部分は 意外な結末だった。 終わってみれば、あーなるほど、と、しっくり。 次作は何も考えず、疑わず、素直に作品自体を楽しめそう。

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2024/06/12

刑務所内での生活ちゴタゴタとそれを解決する刑務官。刑務所の話は読んだ事が無かったので、斬新だった。ただ、火石マジックは、マジックと呼ぶには大した事なく、それってやってOKなの?と疑問符。 始終淡々として、盛り上がりにかける気がしたのは、刑務所故か…。どんでん返しは、薄々気づくから...

刑務所内での生活ちゴタゴタとそれを解決する刑務官。刑務所の話は読んだ事が無かったので、斬新だった。ただ、火石マジックは、マジックと呼ぶには大した事なく、それってやってOKなの?と疑問符。 始終淡々として、盛り上がりにかける気がしたのは、刑務所故か…。どんでん返しは、薄々気づくから、残念で終わった。 ①刑務所内での更生と悪からの勧誘 ②刑務所作業の印刷の仕事で、内容が外部に漏れた。犯人と手口は? ③行政文書の診療記録がなくなった理由は? ④末期がんの受刑者は刑の執行停止対象になるのか? ⑤服役終了後、被害者家族から復讐されるのを、ふせげるのか?

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2024/12/25

模範囚の失踪、入試問題流失、健康診断記録の消失、ガンで倒れた受刑者の刑の執行停止、再犯リスクのある出所者の監視・・・・ 加賀刑務所内外で起こる様々な事件に、刑務官達は奔走する。特別な任務のため、加賀刑務所に期間限定で派遣されている警備指導官の火石司は、そのつど冷静に問題を見極め解...

模範囚の失踪、入試問題流失、健康診断記録の消失、ガンで倒れた受刑者の刑の執行停止、再犯リスクのある出所者の監視・・・・ 加賀刑務所内外で起こる様々な事件に、刑務官達は奔走する。特別な任務のため、加賀刑務所に期間限定で派遣されている警備指導官の火石司は、そのつど冷静に問題を見極め解決していく… 刑務所を舞台とした連作短編ミステリ。 各編が様々な立場の刑務官目線で描かれる。受刑者と相対する刑務官という生業に対する葛藤、組織間の対立関係など、刑務所業界を描いた人間ドラマが読ませる。受刑者と真摯に向き合いながら、矜持を持って職務を遂行する姿は凛々しい。特に神出鬼没に現れ、“火石マジック”と呼ばれるさりげない助太刀で事件を解決に導く火石司には惚れ惚れする。下の階級の人との接し方や立ち居振る舞いもこの上なくスマートだ。 刑務官…私には絶対に務まらない職業だなとしみじみ。受刑者にコロッと騙されそうだし… 連作短編ミステリならではの仕掛けは察しがついたが、続編も匂わせる締め方で読後感良好。 未来屋小説大賞 2位

Posted byブクログ