赤い部屋異聞 の商品レビュー
国内・国外名作ミステリーをオマージュした短編9編。 各短編の後に「細断されたあとがき」として解説やどのような工夫があったか書かれていて、これも興味深い。ミステリー小説の知識も豊富で面白い。 最後に明かされる謎解きにどきりとするホラーっぽい要素もあり。 「対位法」の構成が好き!
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法月先生、ありがとう。ミステリスキーとして、今作に出会えたことは望外の喜びです(感涙)。 本作に収められた9作の短編全てが私のドツボを押さえに押さえてくれました。 作品の感想がイコールネタバレになるのはミステリの宿命ですが、本作に関しては特にその傾向が強いので、多くは語りません。...
法月先生、ありがとう。ミステリスキーとして、今作に出会えたことは望外の喜びです(感涙)。 本作に収められた9作の短編全てが私のドツボを押さえに押さえてくれました。 作品の感想がイコールネタバレになるのはミステリの宿命ですが、本作に関しては特にその傾向が強いので、多くは語りません。 ただ一言言えるのは、新刊で買って読む価値のある推理小説ということです。 強く強くオススメします! 【簡単な内容まとめ】 ◉赤い部屋異聞…プロバビリティの犯罪。面白おかしく犯罪に手を染めた男の告白と、その末路。 ◉砂時計の伝言…殺害された被害者の視点。最期に砂時計をひっくり返した彼が示そうとした犯人。 ◉続・夢判断…二人の人間の夢が交錯する謎。 ◉対位法…作中作。ある本を読む二人の最後。 ◉まよい猫…猫と人間の入れ替わり。猫(人間)は密室からどう抜け出したのか? ◉葬式がえり…怪談ミステリ。タブーを犯した男達が目撃した、物の怪よりも恐ろしい妻の姿とは。 ◉最後の一撃…ひどい ◉ だまし舟…読みたくても読めない本の謎。 ◉名探偵誕生…悪魔との契約で「絶対に真相に辿り着く能力」を手に入れた男が、探偵としての絶頂を迎えた後に望んだ意外すぎる結末。
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国内外名作ミステリへのオマージュ短篇集。 ミステリ廚は勿論、ライト層でも十分楽しめる力作揃い。私は全ての原作を知らなかったが無問題でした。 各出典や舞台裏を語られる「細断されたあとがき」で2度美味しい。 「まよい猫」「迷探偵誕生」が大好き。
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数々の名作を下敷きにして描かれたオマージュミステリ短編集。元ネタを知らなくても充分に楽しめ、もちろん知っていればさらに面白く読めるのでしょう。個々の物語に随時「細断されたあとがき」として解説のようなものがついているのも読みやすくて良いと感じます。 お気に入りは「葬式がえり」と「だ...
数々の名作を下敷きにして描かれたオマージュミステリ短編集。元ネタを知らなくても充分に楽しめ、もちろん知っていればさらに面白く読めるのでしょう。個々の物語に随時「細断されたあとがき」として解説のようなものがついているのも読みやすくて良いと感じます。 お気に入りは「葬式がえり」と「だまし舟」。どちらも不気味なホラーめいた雰囲気があるのが好きなところ。読み終わった後も寒いものがじっとりと残る印象です。 「最後の一撃」も実に印象的でした。なんといってもミステリファンとして、こんなことやられたら……そりゃあ地獄だ。
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オマージュ小説集。法月さんクラスの中堅作家が皆、何故オマージュやパスティーシュ、パロディといった類の作品をかなりの頻度で書くのか不思議だったが、非シリーズ短編集は今、人気が無くて本にし難いのだそうだ。あとがきにハッキリ書いてあり、ちょっとショックだった。 それはともかく、この短編...
オマージュ小説集。法月さんクラスの中堅作家が皆、何故オマージュやパスティーシュ、パロディといった類の作品をかなりの頻度で書くのか不思議だったが、非シリーズ短編集は今、人気が無くて本にし難いのだそうだ。あとがきにハッキリ書いてあり、ちょっとショックだった。 それはともかく、この短編集は面白かった。数編はアンソロジーで既読だったけど、元ネタに対する深い理解と、独自のアレンジ。更に本格ミステリの味も入れようとする著者の精神。それらが程良く調和された一冊になっていた。非シリーズ短編集も売れる様に、今後どんどん読んで応援したいなあ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
古今東西の名作に対するオマージュをテーマにした短編集。 各短編の末尾に『あとがき』として、元ネタとなった短編と、収録作の解説がある親切設計だった(巻末にまとめて〝あとがき〟でも、個人的には気にならないが)。 元になった短編を知らなくても、切れ味鋭いミステリで面白い。知っていれば、どういう風に変化したかを楽しめる。色々な読み方が出来る。
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