古くてあたらしい仕事 の商品レビュー
自己啓発本なんかよりもずっとずっと仕事というものに向き合えるきっかけになった。何度でも読みたいし、夏葉社さんの本は全て揃えようと思えた。
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噓をつかない。裏切らない。ぼくは具体的なだれかを思って、本をつくる。それしかできない。 吉祥寺でひとり出版社「夏葉社」をはじめて 10 年。作家志望だった著者は、幼いころから兄弟のように仲良くしていた従兄を事故で亡くしたこと機に、33歳で夏葉社を起業。たったひとりですべてやる、 ...
噓をつかない。裏切らない。ぼくは具体的なだれかを思って、本をつくる。それしかできない。 吉祥寺でひとり出版社「夏葉社」をはじめて 10 年。作家志望だった著者は、幼いころから兄弟のように仲良くしていた従兄を事故で亡くしたこと機に、33歳で夏葉社を起業。たったひとりですべてやる、 小さな仕事だからできること。大量生産、大量消費以前のやり方を現代によみがえらせる、働き方と本の未来。
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束見本とか、専門用語にワクワクが止まらない 私は効率よく誰かに勝つために生きるのではなくて、身近にある大切なものに愛情を注ぎ、深く、豊かにいきたい。 いちどでも本に助けられたり、励まされたり、救われたりした経験があるなら読むべき。 同じ夏葉社の系列から出ている素敵な本...
束見本とか、専門用語にワクワクが止まらない 私は効率よく誰かに勝つために生きるのではなくて、身近にある大切なものに愛情を注ぎ、深く、豊かにいきたい。 いちどでも本に助けられたり、励まされたり、救われたりした経験があるなら読むべき。 同じ夏葉社の系列から出ている素敵な本がありました。検索しても登録できないので、ここにメモしておきます。 3.12.10 岬書店 のどがかわいた この一冊が自分の本棚にあるというだけで、勇気になる。 一遍一遍大切に読みたい、読み終わるのが惜しい。 詩について書かれた本を、初めて読んだ。 著者の大阿久由乃さんは高校生(刊行当時)。とはとても思えない深い思慮に富んだ、ことばで人に影響を与えるために生まれてきたみたいな、そんなステキな人だった。 大人になるということは、?を取り去っていくことだと感じた。おとなになるにつれ、幼い頃にわからなかった感情が言語化できるようになるし、社会の仕組みも知るようになる。 子どもの時は子どもの時で、わからないことが怖くも不安でもあった。その分知らないことを知った時の快感や興奮、新鮮な気持ちを今は味わう回数がずっと少ない。 行動から得た結果が蓄積されて、取り返しのつかない失敗をすることが少なくなってきた。 それが大人になるってことなのね〜、とぼんやり考えてきたけれど、これからだって爆発的な発見、アハ体験的なものに貪欲に生きていきたいな、なんて思ったり。 大阿久さんのことばは、学生としての環境に馴染みにくかった葛藤があったからこそ培われたものなんだとも感じる。弱った心も受け入れて、俯瞰して見つめて、また頑張ろうと思ったり、やっぱりだめだと折れてしまったり。学生時代なんてそんなのの繰り返しだった私にも、ストレートに染み込んでくる大阿久さんのことばは、疲れた社会人の体にしっとりと元気をもらえる。 いまTwitterみてきたら、きれいなお姉さん大学生になってた!フリーペーパーに自費出版に精力的に筆をとっているみたいで、もっと応援したくなった。
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ひとり出版社「夏葉社」を立ち上げた人は 素直で誠実で美しい文章を書く人でした。 仕事に、本に、人に、 ちゃんと向き合う姿勢に尊敬する。 「本を読むことは現実逃避ではなくて、 違う角度からもう一度現実を見つめ直す行為」 という言葉に救われた気がする。 また急に読みたくなりそう...
ひとり出版社「夏葉社」を立ち上げた人は 素直で誠実で美しい文章を書く人でした。 仕事に、本に、人に、 ちゃんと向き合う姿勢に尊敬する。 「本を読むことは現実逃避ではなくて、 違う角度からもう一度現実を見つめ直す行為」 という言葉に救われた気がする。 また急に読みたくなりそうな本だ。
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ずいぶん前に読みたい登録をしていて、やっと読むことができた。何となくこれから出てくるであろう色々な仕事について書いてあるのかと思っていたが、そうではなく。 作家を目指していたため就職のタイミングを逃し、就職できないでいた作者が、従兄弟の死をきっかけに、一冊の本を作ろうと思い立った...
ずいぶん前に読みたい登録をしていて、やっと読むことができた。何となくこれから出てくるであろう色々な仕事について書いてあるのかと思っていたが、そうではなく。 作家を目指していたため就職のタイミングを逃し、就職できないでいた作者が、従兄弟の死をきっかけに、一冊の本を作ろうと思い立ったことから始まり、ひとり出版社をこつこつと丁寧に運営しているというお話。 この、こつこつと丁寧にが、なかなか出来ない。やりたいことだけをやっているのではなく、本を紹介するために苦手な営業も努力して何とか続けている。 恥ずかしながらここであげられている本や作家は、ほとんどと言っていいほど知らなかった。まだまだ勉強不足、努力不足が身に染みる一冊だった。 少しでもこんな風に出来るよう心がけよう。 あれ、でもこの本は新潮社なのね。
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木々の葉が、風の通り道に身をまかす。 静寂に潜む無数の言葉に耳澄ませ、拾い集める。 そんな本を手に取れる幸福。 日の光も雨も恵みとして、木は一を得て本になる。 誠実で丁寧な仕事。ひとり出版社、夏葉社の10年。 木漏れ日に目を細め、愛しむ。 本は、作り手の魂であって、時間という命...
木々の葉が、風の通り道に身をまかす。 静寂に潜む無数の言葉に耳澄ませ、拾い集める。 そんな本を手に取れる幸福。 日の光も雨も恵みとして、木は一を得て本になる。 誠実で丁寧な仕事。ひとり出版社、夏葉社の10年。 木漏れ日に目を細め、愛しむ。 本は、作り手の魂であって、時間という命で作られたものであって、その後の未来に流れる時間と、これからの過去に蓄積されるものであって、それらは自らに浸透していき、心を豊かにしていく。 人生で何に命を使うか、それこそが使命そのもので、島田さんの命の使い方に、尊敬の念を抱かざるを得ない。 敬服。
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「最近こういう内容の本が多いなあ」が 最初の正直な感想です。 悪い意味ではないです。 「本が売れない」と言われる現代で、自 分が本当に心から「世に出したい」と思 った絶版本を、復刻させて販売する会社 を一人で営む社長の話です。 多くの人に届くもの、ではなく誰か一人 でもいい...
「最近こういう内容の本が多いなあ」が 最初の正直な感想です。 悪い意味ではないです。 「本が売れない」と言われる現代で、自 分が本当に心から「世に出したい」と思 った絶版本を、復刻させて販売する会社 を一人で営む社長の話です。 多くの人に届くもの、ではなく誰か一人 でもいいので心に届けばよし、として愛 情込めて本を作ります。 その本を世に出す想いは、スピード社会 大量消費社会の反動と言えます。心に響 きます。 著者が自身の子に望む「立身出世でもな く、社会的な成功でもなく、身の回りの 人を助けられる人になって欲しい」とい う言葉が、この本の全てを表していると 思います。
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仕事が辛いタイミングで読みました。 綺麗ごとだけで、生きてはいけないけど でも、誠実に丁寧に誰かの役に立つ仕事が 少しでも出来たら、それ以上ないな と思いました。 まだ諦めないで、もう少しやれると思わせてくれました。
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子どもの時に食べた缶入りのドロップキャンディのように、ひとつぶひとつぶ、大切に味わいたくなるようなステキな文章でした
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これは島田さんによる「私小説」ではないか、と私は思いました。精興社の字体も、雰囲気にあっていて。 内容はたった一人で出版社を始めることになった経緯と、その後の仕事の進め方についてですが、その心の裡にあるものがあまりある思いになって溢れ出す。シンプルだけれど、選ばれたことばを使って...
これは島田さんによる「私小説」ではないか、と私は思いました。精興社の字体も、雰囲気にあっていて。 内容はたった一人で出版社を始めることになった経緯と、その後の仕事の進め方についてですが、その心の裡にあるものがあまりある思いになって溢れ出す。シンプルだけれど、選ばれたことばを使って、こう表現されると、美しいかたちを持った私小説に思えてしまうのです。(じっさい、小説家を目指していた方だった) 「仕事とは何か」を前半のほとんどを使って考えている件は作者の苦悩を感じるけれど、仕事でお金をもらうことも自分にとって必要だが、誰か他の人のために働く、ということが重要だった、という結論にたどり着きます。 後半の、和田誠さんや、庄野潤三さんのご家族とのエピソードは、島田さんが仕事を依頼する時の、丁寧な手紙を想像させます。仕事への取り組み方が真摯であったからこそ、実現したのでしょう。 だんだんなくなっていく町の書店。その一方、若い人たちがコンセプトを持って書店を開いていく。あたらしい本屋さんの形が見えてきました。 本は美しいもの。良い本は形に残していかなくてはならない、という島田さんのおもいにも、共感する人たちが増えているのでしょう。 地方の郡部に住む私は、本を買うときはネット書店を頼りがちです。これを読むと、時間やガソリン代がかかっても、町の本屋さんに受け取りに行くべきなのかな・・・と思ったり。 地方にいたら、ありがたいのは図書館です。ここならたくさんの本が棚に並んでいるのを見ることができます。(書店と違い、借りられた本は並んでないことがネックですが)ネットを使えば、読みたい本を予約することもできます。 この本も思いがけず、いつも行く小さな図書館の棚に並んでいるのを見つけました。並んだ本の中から、一冊の本を見つけ出す喜び。出会い。こういう本を、買っていてくれたんだ、という司書さんの選書の目のありがたさ。本が並んでいるという光景を、失いたくはありません。 自宅に本を増やしたくない私は、買った本は、読んだ後、ほとんどを寄贈しています。でも年に一度くらい、自分が手放したくない、と思える本を、寄贈してみようかなと思いました。手始めに、石川直樹さんの写真集を。
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