希望が死んだ夜に の商品レビュー
正直に言えば、細かい部分にリアリティを欠いていて残念な印象を持った。 しかしメインストーリーはきちんと社会問題について採り上げていたり、終盤の二転三転ひっくり返されるような読書体験は非常に楽しめました! 読んでいる間はずっとドキドキしていましたw
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貧困に翻弄される2人の少女たち。今の時代の日本の貧困とアフリカの子どもの貧困を比べる教師。 自分にとことん甘く、こどもを犠牲にする親達。 貧困を受け入れようとする子どもたちの姿が切なかった。
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貧困家庭の14歳女子中学生、冬野ネガ。 同級生の春日井のぞみ殺害の容疑で逮捕… フルートが上手く、友だちに囲まれ、お嬢様だったのぞみが憎くて殺害⁉️ …いやいや。そんな単純なものではなかった。。。 ストーリーの中心はこの中学二年生のふたりであることは間違いないが、そのふたりを...
貧困家庭の14歳女子中学生、冬野ネガ。 同級生の春日井のぞみ殺害の容疑で逮捕… フルートが上手く、友だちに囲まれ、お嬢様だったのぞみが憎くて殺害⁉️ …いやいや。そんな単純なものではなかった。。。 ストーリーの中心はこの中学二年生のふたりであることは間違いないが、そのふたりをとりまく大人たち。 娘に頼りきるダメ母。妻を亡くし鬱の父。 事件の真相を突き止めるべく、時間と戦いながら奔走する真壁と仲田… この大人たちの人間模様が作品にさらに深みを持たせていると感じる。 数年後の冬野ネガに生きる希望、力を与えることになったであろうエンディングのラスト2行には、しぐっと来て心底胸を打たれた。 桐野夏生「砂に埋もれる犬」も同作品と同じく貧困家庭がテーマとなる作品だったが、読み手の感情として受け取るものは同種のものであっても、主人公の“今後”を想像したときに思い描くものは”全く別モノだな…”と感じたこともまた興味深かった。 どちらもその後…が描かれていないので、そこは読書に委ねられるのだが、それぞれの書き手の想いを比較していくのもなかなか面白いものだと思う。 (学生時代の論文を思い出すので、その比較は自分の中だけで…完。) (2025.11.10読了)
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「14歳の女子中学生・冬野ネガが同級生の春日井のぞみを殺した」という衝撃の下りから始まり、冬野は犯行を自供するも動機は完全黙秘を貫くホワイダニットに特化した社会派青春ミステリーで、警察が捜査を進めるうちに明らかになる貧困、生活保護への偏見などの社会問題と隠された動機の正体がスト...
「14歳の女子中学生・冬野ネガが同級生の春日井のぞみを殺した」という衝撃の下りから始まり、冬野は犯行を自供するも動機は完全黙秘を貫くホワイダニットに特化した社会派青春ミステリーで、警察が捜査を進めるうちに明らかになる貧困、生活保護への偏見などの社会問題と隠された動機の正体がストーリーに深みを出していて終始胸が締め付けられた。読了後にタイトルの意味がよりズシンと重く感じられた。
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続きが気になってすぐに全部読んだ ネガとのぞみの関係が純粋で愛おしくて 二人とも幸せになってほしいと心から願った
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4.2/5.0 貧困問題が軸になる苦しくて重たい内容だけど、それがミステリーと上手く融合していて、一つの素晴らしいエンタメになっていると感じた。
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哀しくも美しい子供たちの物語。 殺人、イジメ、子供貧困、裏切り、家庭環境とテーマは限りなく重く悲しいが、ストーリーや表現が巧妙で物語に深く引き込まれる。 冒頭、メインの1人の少女が殺された後の捜査から始まり、その捜査を担当する刑事の現在視点と犯行を自供した少女の過去視点が交錯しな...
哀しくも美しい子供たちの物語。 殺人、イジメ、子供貧困、裏切り、家庭環境とテーマは限りなく重く悲しいが、ストーリーや表現が巧妙で物語に深く引き込まれる。 冒頭、メインの1人の少女が殺された後の捜査から始まり、その捜査を担当する刑事の現在視点と犯行を自供した少女の過去視点が交錯しながら物語は進む。 物語中盤、メインの少女達が自分達の置かれた立場に悩み、葛藤しながらも希望に向かって生きていく様はまるで青春ドラマのようにも思うほど美しい。 物語の後半、彼女達には何の責任もないにも関わらず、畳み掛けるように不幸が次々と生じ、読者共々どん底に突き落とされる感覚を味わう。 最終盤の展開はミステリー読者であれば概ね予想できるものではあるが、それでも表現や緊張感から衝撃を受け、涙が止まらなくなる。 少女達の繊細な心情の表現はもちろんだが、特に母親のリアルな毒親描写は苛立ちすら覚えるほど巧みである。 おすすめの一冊であることには間違いないが、かなり心を抉られる物語なので、心に余裕がある時に読んでもらいたい。
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同級生殺害の自白から始まり、貧困や格差、生活保護制度の問題など、現代社会の暗部をあぶり出す物語。 裕福な家庭と貧困家庭という、接点のなさそうな二人の関係が少しずつ明らかになっていく過程は、ミステリーの面白さと社会派小説の深みをあわせ持つ。 一度はまり込むと抜け出しにくい「貧困の...
同級生殺害の自白から始まり、貧困や格差、生活保護制度の問題など、現代社会の暗部をあぶり出す物語。 裕福な家庭と貧困家庭という、接点のなさそうな二人の関係が少しずつ明らかになっていく過程は、ミステリーの面白さと社会派小説の深みをあわせ持つ。 一度はまり込むと抜け出しにくい「貧困のループ」や教育格差が、子どもから希望を奪っていく様子がリアルに描かれている。 ラストは単なる悲劇ではなく、社会の仕組みが導いた必然として胸に迫る。 謎解きの魅力を保ちながら、支援が届かない現実や無関心への問いを投げかける、心に余韻を残す一冊。
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どうか幸せになってほしい。結末は余韻を残し、読者に委ねられる。この子達は社会に振り回されてる親に振り回されていて、末端に行くほど遠心力って強くなるから、とんでもない重圧の中生きていたはず。辛い。
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とても苦しくて辛かった。 本当に14歳の少女は同級生を殺したのか?? 事件の真相は衝撃だった。 真壁と仲田のコンビが 少しずつ謎を解き明かしていく。 貧しいこと、親が守ってくれないことで起こる様々な出来事 それぞれの登場人物の感情があふれでて ツンとした痛みがわいて 苦し...
とても苦しくて辛かった。 本当に14歳の少女は同級生を殺したのか?? 事件の真相は衝撃だった。 真壁と仲田のコンビが 少しずつ謎を解き明かしていく。 貧しいこと、親が守ってくれないことで起こる様々な出来事 それぞれの登場人物の感情があふれでて ツンとした痛みがわいて 苦しかった。 助けてあげたい。 でも結局何もできない。 最近読んだ 黄色い家、触法少女、そして希望が死んだ夜に。 たまたま選んだ本だけど全て貧しさ、未成年、ネグレクト、虐待など 世界がつながっているようで なぜこの3冊を続けて読むことになったのか 自分が本を選んでいるようで 実は本が本を呼んでいる、そんな力も感じた。
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