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他者と働く 「わかりあえなさ」から始める組織論 の商品レビュー

3.9

178件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2023/04/06

ナラティブアプローチについて学ぶことが出来る 良書!イノベーション推進時に既存部署との衝突を思い出し、あの時このアプローチが出来ていたら...と思える本

Posted byブクログ

2023/04/01

そもそも他者とは分かりあえないものなのだから、いったん相手の立場に立ってみようという趣旨。「ナラティブ」=話し手の状況とが背景とかひっくるめたものみたいで、全編を通してベースになっている考え方だけど、「ナラティブ」って言葉を使わなくてもいけたのでは?と思ってしまった。「ナラティブ...

そもそも他者とは分かりあえないものなのだから、いったん相手の立場に立ってみようという趣旨。「ナラティブ」=話し手の状況とが背景とかひっくるめたものみたいで、全編を通してベースになっている考え方だけど、「ナラティブ」って言葉を使わなくてもいけたのでは?と思ってしまった。「ナラティブ」って言ったら「機動戦士ガンダムNT」を連想するけれど、世の中的にはそっちの方がマイナーなんだろうな。

Posted byブクログ

2023/03/30

単に視点を変える、想像するということではなく、「ナラティブ」という概念を起点にさらに踏み込んで、相手の側に立ち、橋を構築する。

Posted byブクログ

2023/03/21

既存の方法で解決できる問題を技術的問題。 既存の方法で解決できない問題を適応課題と呼ぶ。 適応課題を解決するためには本書では対話を用いる。こと対話は新しい関係性を構築することをいう。 お互いに分かり合えていないことを認めることが対話には必要。 一旦相手がなぜそのように主張するか...

既存の方法で解決できる問題を技術的問題。 既存の方法で解決できない問題を適応課題と呼ぶ。 適応課題を解決するためには本書では対話を用いる。こと対話は新しい関係性を構築することをいう。 お互いに分かり合えていないことを認めることが対話には必要。 一旦相手がなぜそのように主張するか考えてみる。 相手を変えるのではなく、こちら側が少し変わる必要がある。こちら側のナラティブを変える必要がある。ナラティブとは、物語、その語りを生み出す解釈の枠組みのこと。 溝に橋をかけるプロセス。 1.溝に気付く。 相手と自分のナラティブに溝、適応課題があることに気付く。 2.溝の向こうを眺める。 相手の言動や状況を見聞きし、溝の位置や相手のナラティブを探る。 3.溝を渡り、橋を設計する。 溝を飛び越えて、橋がかけられそうな場所やかけ方を探る。 4.溝に橋をかける。 実際に行動することで、橋、新しい関係性を築く。 私とは私と私の環境のこと。つまり個人だけを見るのではなく、その環境も見る。 誰もがそれぞれのナラティブを生きているという意味で偏った存在。まず自分の偏りを認めること。そして対話を実践していくことは、惨めさをも受け入れながら、何かを生み出そうとする大変偉大なこと。 妥協と対話は違う。 オンラインや、SNSなどで弱いつながりは増えているが、その弱いつながりを機能させるための強いつながりをしっかり作っていくことが重要である。 対話は、不要な対立を避けるための行動。 著者は本書を通じて一貫して観察せよ。見えていないものを見よ。と書き続けている。 あれかこれか。から、あれもこれも。という思考に移行する。 非常に自分にはしっくりきた書である。 傾聴というテクニックの背景にこの対話の姿勢があることが大切なのだろう。 対話、ナラティブを理解することは人生を通じて有意義な考え方だと思う。

Posted byブクログ

2023/03/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

Amazonさんからの推奨本。著者の宇多川元一氏は、経営学者で埼玉大学の准教授。 感想。面白かった。一人一人の合理的判断が揃うと全体で非合理・非効率的である、まずはそれを理解しよう、解決はそれからだ、と理解した。 備忘録。 ・問題には、既存の方法で解決できる「技術的問題」と、既存の方法で一方的に解決できない複雑で困難な問題である「適応的問題」ある。 ・私たちが苦労しているのは「適応的問題」。これを解く鍵が「対話」である。 ・対話とは「新しい関係を構築すること」。対話を通じて相手を理解し、相手の立場に立って考えると、接し方が変わる=新しい関係を構築する。 ・平田オリザさん。「お互いに分かり合えていないことを認める」ことこそが対話にとって不可欠。お互いに同じ前提に立っていると思っているのは勘違い。 ・問題は合理的に発生する。お互いが合理的な考えて行動することで発生する。例えば、ギャップ型は大切にしている価値観と行動に齟齬が生じているもの。対立型はお互いがお互いの立場でコミットしていることの対立で生じる(法務部と現場とか)。抑圧型は言いにくいことを言わないケース。回避型は対立を避けようと考えると発生する。それぞれがそれぞれの立場で、合理的に振る舞いを判断することで問題が生じる。 ・この本のポイント「ナラティブ」。ナラティブとはその人自身が持っている解釈の枠組み。価値観だと言葉が足りない。その人自身とその人の置かれた環境、つまりその人の立場でしょうか。 ・ナラティブを、人と人とで比べた時に、どちらが正しいとかはない。それぞれが、それぞれの立場にたてば正しいのだ。 ・ナラティブの違いを対話で解決しようというのがこの本のテーマ。ナラティブの違い=溝。溝を認識して、溝の向こうを想像して、溝を渡る橋を設計して、橋をかけてみる。このプロセスは一回では成功しない。なんどもやってみる。それが対話。対話を繰り返し、最終的に渡れる橋をかける。 ・納得できない物言いをされた時に、そこで一旦、踏ん張って、溝を認識してみる。自分固有のナラティブを脇に置いてみて、相手のナラティブを想像してみる。それができなければ、愚痴を言うだけ、居酒屋のサラリーマンからいつまでも変わらない。 ・人は関係に埋め込まれた存在。深い。 ・新規事業開発においては、この溝の認識から橋をかけるプロセスが大事になる。 ・愚痴を言うのは、本来は、より良い状況を作り出したいからではないか。愚痴を言って終わりでは残念だ。 ・多能工化や、ジョブローテーションは、他の組織で働く人のナラティブを理解するのに効果あり。 ・大企業病を嘆く人は、その嘆いている姿こそが大企業病である。グサーっ。 ・対話の代表的な失敗例は「迎合」。この解決策の記載があるが、、、よくわからない。怒り高く生きろ的なことは書いてあるが、自分のやり方にもこだわれと言うこと??まずは互いの理想を認識し合うことか。

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2023/03/12

経営、組織論をかなり実践的に書いてくれている。 具体例と共にかなり現実的な内容と感じた。 どんな場面、立場でのコミュニケーションにも当てはめられる。 対立的な対話にならない為に、自分のナラティブは一旦「脇に置いといて」相手のナラティブを理解する事。 砕けた言い方で、「相手を思いや...

経営、組織論をかなり実践的に書いてくれている。 具体例と共にかなり現実的な内容と感じた。 どんな場面、立場でのコミュニケーションにも当てはめられる。 対立的な対話にならない為に、自分のナラティブは一旦「脇に置いといて」相手のナラティブを理解する事。 砕けた言い方で、「相手を思いやって、理解する事から始める」って事かな。 怒りや、嫌悪、批判は無知から起こるのかも。

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2023/03/10

対話とは「わたしとそれ」の関係から「わたしとあなた」の関係へと変わること。 「分かってくれるはず」「どうして分かってくれないんだ」「分かってくれないあいつが悪いんだ」ではなく、「あの人はどうして反対するのだろう」と相手の立場にたって考える。 まず、自分のナラティブを脇に置き、相手...

対話とは「わたしとそれ」の関係から「わたしとあなた」の関係へと変わること。 「分かってくれるはず」「どうして分かってくれないんだ」「分かってくれないあいつが悪いんだ」ではなく、「あの人はどうして反対するのだろう」と相手の立場にたって考える。 まず、自分のナラティブを脇に置き、相手のナラティブにたって考える。 そうすることで相手と自分の溝に気づく。 溝が見えたら、どうすれば自分のナラティブから相手のナラティブに橋をかけることができるかを考え、実行する。 「全ての行動はその人にとっての善である。」ということにつながるなと感じた。 匿名で手軽に全世界とコミュニケーションをとることができるようになった現代だからこそ、より一層大切にしていきたい考え方だった。 全ての人々と上下ではなく対等の「あなた」として関係を築いていきたい。 

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2023/03/09

感想 結論を留保する。表面に現れた言葉や思いは本質からずれている。対話を通してもわからないことはある。しかし対話を重視する風潮は必要。

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2023/03/06

本文中では状況や背景を「ナラティブ」と表現している。 自身のナラティブとその正しさをぶつけ合うようなコミュニケーションを避け、相手を観察し、理解し、ナラティブに向き合っていくことこそが対話であり、組織を前にすすめるための手法であるという強いメッセージ性があった。 直前にネガティブ...

本文中では状況や背景を「ナラティブ」と表現している。 自身のナラティブとその正しさをぶつけ合うようなコミュニケーションを避け、相手を観察し、理解し、ナラティブに向き合っていくことこそが対話であり、組織を前にすすめるための手法であるという強いメッセージ性があった。 直前にネガティブ・ケイパビリティを読んでいたが、他者との向き合い方という点では近しい思想を持っているように感じる。 おわりにの中で語られるエピソードは重く、そこから紡ぎ出される「人間は弱さから逃れられず、自分もそうであったかもしれないということを認知する」という覚悟もまた重い。 伝わらなさを感じる人が読むと、様々な気づきを得られるだろうなと思った。

Posted byブクログ

2023/03/03

福祉や医療領域では良い実践も見られるナラティブアプローチを組織開発に取り入れるにはという話。お互いの見えていることや考え方が違う状態でそれぞれの立場からの「正論」をぶつけ合っても解決しないので相手の立場を観察し溝に橋をかけることを考えよう、と。この本を読んで組織の顕在化している問...

福祉や医療領域では良い実践も見られるナラティブアプローチを組織開発に取り入れるにはという話。お互いの見えていることや考え方が違う状態でそれぞれの立場からの「正論」をぶつけ合っても解決しないので相手の立場を観察し溝に橋をかけることを考えよう、と。この本を読んで組織の顕在化している問題が今すぐに解決するというものではないが、この本の保留・観察の態度を重要なものと受け止める人が増えることには大きな価値がある。また組織あるいは社会における「私とあなた」「私とそれ」の関係のバランスや使い分けは非常に考えがいのあるテーマで引き続き考えていきたい。

Posted byブクログ