知財マネタイズ入門 人生とビジネスを豊かに変える の商品レビュー

正林真之(著者)

2020/05/01

もっと専門的な話かと思ったら、まったく違っていた。
発明や商標などの知財戦略の話ではなく、むしろ「自分が気が付いていない自分の強みを、戦略的に利活用せよ」という話。
左利きだけでも有利な事はある。
ピアノが弾ける、絵が描ける、計算が得意、字が綺麗、などなどもあなたの偉大なる個性だ。
だからそれらを複合的に、そして戦略を以って利用せよと説いている。
弁理士は立派な仕事だが、例えば「弁理士＋税理士」は、普通の弁理士と比較しても大きな強みを発揮する。
好きな仕事も大事だが、「得意な仕事」に目を向けて、自分をアップデートしてみるのはどうだろうか。
著者は弁理士だが、人と会うと「もったいない」と思うことが多数だそうだ。
「ここをこうすれば、もっとマネタイズできるのに」
それなりに儲かっていると、それ以上に儲けようとは思わないのだろう。
ただし「価値」も、時代や社会とともに変化する。
特許も20年間しか保護されない。
今は優位性があっても、永遠に安泰ということはありえないのだ。
だからこそ、次なる強みを探していくことが重要なのだ。
安穏としていてはいけないと改めて思う。
（2019/10/3）