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空は逃げない の商品レビュー

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22件のお客様レビュー

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2019/09/22

棒高跳びを通して知り合った。二人の佐藤。A太郎とB太郎。そして、絵怜奈。彼らは、どうして棒高跳びに憧れたのか?。それは空を掴みたかったからなのだろうか?。それは自由を象徴する比喩なのか。B太郎の師匠の陶芸家からもらった竹の棒が運命を変える。弱点克服を考えたA太郎は大けが。B太郎は...

棒高跳びを通して知り合った。二人の佐藤。A太郎とB太郎。そして、絵怜奈。彼らは、どうして棒高跳びに憧れたのか?。それは空を掴みたかったからなのだろうか?。それは自由を象徴する比喩なのか。B太郎の師匠の陶芸家からもらった竹の棒が運命を変える。弱点克服を考えたA太郎は大けが。B太郎は限界を自覚。絵怜奈は中南米へと留学。それぞれの空を求めて7年後に再会という青春ラブストーリーなのだが、棒高跳びのシーンや前半の面白さが後半になると、シーンの重複や文章の粗さでストーリーがぼやけてしまい。,尻すぼみ状態のまま着地。何かもったいない。

Posted byブクログ

2019/09/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分が空を飛べないと気づいたのはいつだったか。自分の背中に羽がないことを知ったのはいくつのときだったか。 それでもいつかきっと、と自分の可能性を信じて空を見上げて飛ぼうとしていた。でも、飛べなかった… どんなジャンルであっても、そこに自分の可能性を信じて必死に努力し続けた日々がある人は、そしてそれがかなわない現実に叩きのめされたことのある人は、きっとこの小説に心を動かされるだろう。そこに自分もいたんだ、と。 青春小説が大好きで、特にマイナースポーツ小説に目がない私にとって、この『空は逃げない』は正真正銘ど真ん中の大好物である。たまらん。棒高跳び、なんと地味な競技だ。いや、種目自体は派手だ、なんつったってめちゃくちゃ長い棒をもってすんごい高さを飛ぶんだから。でも、実際に見ることは少ないし、テレビでもあまり目に留まらない。そんなマイナー競技(失礼だな)に青春をかけた二人のリンタロウと、その二人を追う絵怜奈の三人それぞれの8年間。いくつかのすれ違いと勘違いが新しい人生へとつながりそしてまた重なる、魔法の棒のもたらしたかもしれない奇跡を素直に信じたい。 かつて空を飛ぼうとしていた大人たちへ、そして今、まさに飛ぼうとしている若者へ、贈りたい。空は逃げないぞ、安心しろ。

Posted byブクログ