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紅蓮館の殺人 の商品レビュー

3.3

351件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    110

  3. 3つ

    145

  4. 2つ

    45

  5. 1つ

    4

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2020/09/01

探偵:身辺調査、浮気調査などを行なう探偵ではなく、ホームズや金田一耕助などの名探偵として物語の登場人物 この物語の世界では 「探偵」という生き方、そしてその 「助手」としての生き方が定義されている。 最初、この「探偵:謎や事件に対して向き合い、真実を解き明かす生き方」と 「助...

探偵:身辺調査、浮気調査などを行なう探偵ではなく、ホームズや金田一耕助などの名探偵として物語の登場人物 この物語の世界では 「探偵」という生き方、そしてその 「助手」としての生き方が定義されている。 最初、この「探偵:謎や事件に対して向き合い、真実を解き明かす生き方」と 「助手:探偵のそばに居て、探偵の危機を助ける、たまにヒントを見つける役割」という者が前提にあるメタな世界観に戸惑う。 その生き方が、当然のように常識として存在する。 普通なら高校生2人が事件に巻き込まれても探偵の真似事をしようとは思わないはず…だがこの世界はそうではないらしい。 「探偵」は裕福な家庭に育ち、大人達を観察して推理力を高めていった葛城くん。 「助手」は、彼の友人にして主役である田所くん。 普段読む小説にはあまり登場しないメタ的な「探偵」について扱う小説に読み慣れていないため 終始戸惑いながらも、熱い台詞回しに 圧倒されながら読みました。 (大袈裟で置いてかれる部分もある) 「探偵のジレンマ」探偵がいるところで 事件が起こる。これは仕方がないこと、今回主人公である田所くんも、元探偵である飛鳥井さんも殺人事件に巻き込まれすぎている。 そして「あれ?コレはちょっと早合点しすぎでは?」と思う部分に あとからツッコミの推理が入ったりすることが多かった。安心しつつ、その順番で説明するのは何故だろう?演出を効果的にするためだろうか?とか 余計なことを考えてしまった。 なにより、ちょっと詰め込みすぎていて「物語」より「装置」のような印象 そして館が燃えることをもっと効果的に使って欲しかったように思います。 燃える意味は… 「紅蓮館の殺人」より 「探偵に生まれつく」という章の タイトルの方がしっくりきたかもしれない。 事件があれども、解決するのは被害者のため、街や家族の安全のため闘う人々の物語を読んできたからと言うのもあるかもしれませんが「謎を解き明かすこと(自分自身との闘い)」に重点を置かれると、自分の中で心が揺さぶられない。 …なんだけど 葛城くん田所くんが、この事件を経て 本当に「探偵」として活躍する姿がみたい。(そんなエピソード0の様な話だった)

Posted byブクログ

2020/08/21

まっちゃんからいただいた本!! わたし最後まで寝たきりのじーさんが怪しくて仕方なかった。笑笑 絶対このじーさん、最後実は我輩はピンピンしてるんだよ、殺人もやってのけるよ。とか言い出しそうーーーーって寝たきりのじーさんの居場所めっちゃ注目して、危うくミステリの要を見落とすとこだっ...

まっちゃんからいただいた本!! わたし最後まで寝たきりのじーさんが怪しくて仕方なかった。笑笑 絶対このじーさん、最後実は我輩はピンピンしてるんだよ、殺人もやってのけるよ。とか言い出しそうーーーーって寝たきりのじーさんの居場所めっちゃ注目して、危うくミステリの要を見落とすとこだったー あのじーさん怪しいー笑笑 江戸川乱歩のような探偵がどんどん暴くそれぞれの秘密!!!的な本格、定番ミステリーでしたー こういうの久々だったーラストの細々したオチがもう少し派手にしてほしかったなー笑笑 そして、どしてじーさんあんなカラクリ部屋作ったか?っていうの解明されないままだったけど。ただ作りたかったのか?

Posted byブクログ

2020/07/26

うーん……。 微妙。 設定は面白そうと思えたし、期待してただけに、なんかちょっと残念なカンジ。 詰め込み過ぎ、とゆーか強引とゆーか…。 吊り天井の使い方とか館の住人の真相は意外で、驚いたし面白かった。 うーん……。 美味しそうなケーキを食べていったら、中に羊羹が入っていた、みたい...

うーん……。 微妙。 設定は面白そうと思えたし、期待してただけに、なんかちょっと残念なカンジ。 詰め込み過ぎ、とゆーか強引とゆーか…。 吊り天井の使い方とか館の住人の真相は意外で、驚いたし面白かった。 うーん……。 美味しそうなケーキを食べていったら、中に羊羹が入っていた、みたいな。 うまく言えませんが、久々にページを捲る手が止まった。 食べ終わった時、「もっと食べたい」と思わせる。 そんな極上ケーキのような作品を期待してます。 なんか、ごめんなさい。

Posted byブクログ

2020/07/25
  • ネタバレ

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この本の醍醐味は、犯人の正体やトリックではなく、「飛鳥井 光流」であったと感じた。 正直言うと、最初はあまり入り込めなかったが、彼女こそがこの物語の真髄で、彼女の真実が分かるところから格段に面白かった。葛城の存在が、それに拍車をかけていた。 葛城の真っ直ぐさも良いけど、飛鳥井の諦観の方が共感できるのは、私が飛鳥井・甘崎コンビが好きだからかな。 ちょっと辛いかもしれないけど葛城と田所のこれからのお話と、 飛鳥井と甘崎の事件簿の話も読みたい。 飛鳥井と甘崎の2人の過程はとても気になる。

Posted byブクログ

2020/07/16
  • ネタバレ

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最初、屍人荘の殺人インスパイア小説かよと思った。でも本を普段読まれてる方はもっともっと引っかかるあれがあったんだな。 全然集中して読めなくて、正直第一部の終わりまで面白いと思えなかった。 第二部は面白くなっていった。 けど、、エピローグは必要だった??

Posted byブクログ

2020/07/14

高校生探偵の葛城と友人で助手的立場の田所が山火事に遭遇。避難した先はカラクリ満載の有名推理作家の館。館の住人や同じく避難してきた人々と迫りくる炎からの脱出を検討しているうちに吊り天井の仕掛けで少女が圧死する事件が起きる。事故か?殺人か?そして山火事からは脱出出来るのか?設定は大好...

高校生探偵の葛城と友人で助手的立場の田所が山火事に遭遇。避難した先はカラクリ満載の有名推理作家の館。館の住人や同じく避難してきた人々と迫りくる炎からの脱出を検討しているうちに吊り天井の仕掛けで少女が圧死する事件が起きる。事故か?殺人か?そして山火事からは脱出出来るのか?設定は大好物なのに前半含みが多くて読むのに苦労。事件のあらましが判明してからの怒涛の伏線回収は緻密で読み応えあったけど、田所がかつて憧れた元探偵飛鳥井と現探偵葛城との推理合戦が肝だと思うのにどうも魅力が薄い。面白いけど色々勿体無い印象。

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2020/07/09
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この作者の作品を読むのは初めてだった。なのでもしかしたらシリーズものとかで、途中から読む読者のことは想定されていないのかも知れないけど、それにしても状況がわかりにくい。 各登場人物の背景が唐突に挿入されるので時系列が一瞬混乱するし、今誰が喋っているのかも時々わからなくなる。加えてキャラ造形もベタな割に現実味がない。単なる高校生が、たまたま再会した知り合いと「探偵としての生き様」を延々論じ続けるバカバカしさ。せっかく、と言っては語弊があるけど、山の中の孤立した館で人死にが起こっているのに、そしてその事件を捜査しようとしているのに、探偵論議に圧倒されて事件そのものが霞んでしまっている。 全体的に、推理小説大好きな人が書いた同人誌のようだった。

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2020/05/23
  • ネタバレ

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すごくモヤっとする〜 館ものの醍醐味である大がかりな仕掛けや、登場人物それぞれの事情、それを暴いていく過程はとても面白かった。 モヤっとするのは、探偵と助手と元探偵のドラマ。 「なぜ謎を解くのか」「暴く必要はあるのか」「自分が関わることが正しいのか」みたいなことで悩むのってミステリではよくあるけれど、あまり悩まなくていいのでは〜といつも思う。だってミステリだから。だって探偵だもの。 でも、このはなしでは真っ向からそこに向き合って、探偵であったが故に大切なものを失った元探偵に、最後は探偵が暴かれてしまう。 助手である語り手くんに対する糾弾は、ただの意地悪では、としか思えず… ただ、元探偵が失くした助手を想う描写は、他の本を読んでるのかと思うくらいキラキラして切なくて、語り手くんに対して厳しくなるのも仕方ないのかなあと思ったり。 でもやっぱり、助手は探偵を物理的に守る必要ないよなあ〜。元探偵だって、彼女にそれを望んだりしなかったはず。 これはもう続きが出てくれないと納得いかない… ここまで打ちのめされて、この探偵と助手がどういう道を歩むのか、答えがほしいです。

Posted byブクログ

2020/11/16

山火事に追われ、隠棲した作家の館に避難した高校生探偵とワトソン役の主人公。避難者と住人とで助けを待つことになるのですが、その内容が、設定が、もう!クローズドサークルでの死、山火事による館焼失までのタイムリミット、他の避難者の中には過去に主人公と接点のあった元探偵、あるかもしれない...

山火事に追われ、隠棲した作家の館に避難した高校生探偵とワトソン役の主人公。避難者と住人とで助けを待つことになるのですが、その内容が、設定が、もう!クローズドサークルでの死、山火事による館焼失までのタイムリミット、他の避難者の中には過去に主人公と接点のあった元探偵、あるかもしれない秘密通路、館の仕掛け…。本格好きの要素がぎゅうぎゅうに詰まっています。緊迫感が薄いのと偶然が過ぎる部分が惜しいですが見事でした。そして読後思うのは読んだのは探偵小説だったということ…。タイガですから今後の彼らも読めるのでしょうか?

Posted byブクログ

2020/05/06

これは好き嫌いが分かれる作品ではないか。雪山の山荘ならぬ山火事の山荘というクローズド・サークルでの殺人事件。いかにもミステリ好きの食指が動きそう。ただ、言葉のセンスやキャラ設定がどうにも中二病的で、推理小説というよりも推理マンガやアニメのノベライズという感じなのだ。これが個人的に...

これは好き嫌いが分かれる作品ではないか。雪山の山荘ならぬ山火事の山荘というクローズド・サークルでの殺人事件。いかにもミステリ好きの食指が動きそう。ただ、言葉のセンスやキャラ設定がどうにも中二病的で、推理小説というよりも推理マンガやアニメのノベライズという感じなのだ。これが個人的には合わなかった。謎そのものの本格純度は高いし、かつての新本格に雰囲気は似せてはいるけれど…残念。

Posted byブクログ