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在野研究ビギナーズ の商品レビュー

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30件のお客様レビュー

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2020/06/15

様々な分野で活躍する大学に属さずに独自の研究を続ける在野研究家たちによる、在野で研究するということについての本。人選が政治学から生物学までバラエティに飛んでいることもあって内容は苦労話から自慢話、ハウトゥに近いものまで幅広い。 大学は権威だし、潤沢ではないにしろ個人でやるより金の...

様々な分野で活躍する大学に属さずに独自の研究を続ける在野研究家たちによる、在野で研究するということについての本。人選が政治学から生物学までバラエティに飛んでいることもあって内容は苦労話から自慢話、ハウトゥに近いものまで幅広い。 大学は権威だし、潤沢ではないにしろ個人でやるより金の苦労も少ないし、コネもある。何か研究するといったとき多くの場合大学でやった方が楽なのは間違いない。それを理由はいろいろあるにせよ在野でやろうというのは多かれ少なかれ変わった人であることは間違いないだろうし、変わった人の話はたいてい面白い。

Posted byブクログ

2020/06/07

自分の研究者としてのキャリアパスを考えるために読みました。 読む前に気になっていたのは、倫理審査どうするんだろうということでしたが、本書の研究者の多くが人文科学系だったからか、研究倫理について触れている方はいませんでした。 大学以外となると、臨床現場や企業で、仕事とイコール、ある...

自分の研究者としてのキャリアパスを考えるために読みました。 読む前に気になっていたのは、倫理審査どうするんだろうということでしたが、本書の研究者の多くが人文科学系だったからか、研究倫理について触れている方はいませんでした。 大学以外となると、臨床現場や企業で、仕事とイコール、あるいはそれに近い形で研究を続けるという道しかないと思っていましたが、趣味やライフワークのような形で研究を続けていくスタイルが選択肢としてあってもよいのだなと思いました。ただし在野として研究活動を続けるにも向き不向きがありそうでした。 また、学問とは、研究とは、大学とは、等深く考えてこなかった概念について揺さぶられ、改めて深くキャリアを考える良いきっかけになりました。

Posted byブクログ

2020/05/26

大学に属してなければ研究活動できない、というのは思い込みだった。この本に掲載されている方々は、個性的な研究を自由に行なっていて、逆に在野の方が伸び伸びしている様子が感じられた。ネット社会の今こそ、在野の研究者がもっと増えると思った。

Posted byブクログ

2020/05/11

大学に所属せず研究を続けることについての実録。それぞれが思いのままに書いていて、そのベクトルが様々なので少し読みづらい。その多様性の中に求めるものを見出す読者もいるとは思う。

Posted byブクログ

2020/04/14

「研究者」というと、大学や研究機関に所属し、自分の研究分野に関連する学会や学術雑誌で研究成果を発表する人というイメージだろうか。 もちろん、そうした研究者は多いが、本書で扱うのは、いわゆる「在野」の研究者である。つまり、「職業」としての研究ではない、どこにも「所属」しない研究であ...

「研究者」というと、大学や研究機関に所属し、自分の研究分野に関連する学会や学術雑誌で研究成果を発表する人というイメージだろうか。 もちろん、そうした研究者は多いが、本書で扱うのは、いわゆる「在野」の研究者である。つまり、「職業」としての研究ではない、どこにも「所属」しない研究である。 編著者を含めて、さまざまな分野で、己の興味の対象を探求する総勢18名。 さて彼らがどのように今の研究スタイルにたどり着き、どのように研究を推し進め、どのように発表の場を持っているのか、研究者自身の執筆により、または対談形式でその姿に迫る。 大学などの「在朝」研究者に比較して、「在野」の研究者のハンディとなるのは、研究に充てる時間また費用であろう。しかし一方で、カリキュラムやしがらみに捕らわれることなく、己の興味の向くままに、突き詰めて1つのことに取り組みことができるのが利点である。 「在野」の性質上、大掛かりな研究設備や機械が必要な分野には関与しにくい。したがって、本書で取り上げられる研究者は多くは人文系であるのは無理のないところだろう(例外は博物学的な生物研究者。この分野は古くから在野研究者の多いところでもある)。 現代ではインターネットの発展で、在野でも多くの資料に触れることが可能となってきている。非常に恵まれているともいえるが、それだけにどこに目を付け、どのように展開していくのか、「切り口」が大切になってくるともいえよう。 政治学、AI、視覚文化、活字史、妖怪、哲学。さまざまな研究者の姿から見えてくるのは、在野といえども閉じこもるのではなく、他の研究者とつながり、視野を広げていくことの大切さである。 在野としての自由度をどのように最大限に使っていくのか、キーはそのあたりにあるのかもしれない。 個人的には、青空文庫に関与し、また翻訳研究者でもある大久保ゆう氏の話をとてもおもしろく読んだ。 「研究」というと堅苦しいが、趣味の延長のように始まる「研究」があってもよいのではないか。もちろん、それを追究し、何らかのレベルに到達するのは難しいことなのではあるが。 多くの「在野」研究者の姿から、興味を惹かれる研究分野、あるいは研究スタイルが見つかりそうな、刺激に満ちた1冊である。

Posted byブクログ

2020/04/05

少し癖のある「研究者」のラインナップのような気がするけれど、さすがにそれぞれ語り口がエッジが立ってフックが効いているので、読んでいて面白い。元気が出るかな。

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2020/03/20

 大学や研究所に所属し、研究で糧を得るのではなく、他業で生活する傍ら研究・発表を行う在野研究者が、自らの研究法や、経歴について書いている。  色々なジャンルの研究者の短編アンソロジーのようで読みやすい。  理系・文系関係なしにいろいろなジャンルの研究者が書いているが、若干文系の研...

 大学や研究所に所属し、研究で糧を得るのではなく、他業で生活する傍ら研究・発表を行う在野研究者が、自らの研究法や、経歴について書いている。  色々なジャンルの研究者の短編アンソロジーのようで読みやすい。  理系・文系関係なしにいろいろなジャンルの研究者が書いているが、若干文系の研究者の方が多い印象。実験となると、個人では難しいのかもしれない。  冒頭には、研究方法(ハードかソフトか、個人か多数か)によって誰の文章を読むといいのかを示した分類もあり親切である。

Posted byブクログ

2020/08/04

「在野研究」…ざっくり言って大学や研究機関に所属せず、研究活動(狭義には論文執筆や学会報告など)をしている人達によるエッセイ。 いや世の中ホントに色んな人がいるもんだなあと感嘆した。勇気づけられるし、自分も何かしらノウハウを高めながら取り組んでみたいと勇気づけられる。 イベン...

「在野研究」…ざっくり言って大学や研究機関に所属せず、研究活動(狭義には論文執筆や学会報告など)をしている人達によるエッセイ。 いや世の中ホントに色んな人がいるもんだなあと感嘆した。勇気づけられるし、自分も何かしらノウハウを高めながら取り組んでみたいと勇気づけられる。 イベントにも行ったけど実は皆執筆には後ろ向きだった様で(笑)在野研究という概念自体に疑問や問題点を指摘する声も多々あり。別にアタシら在野とか在朝とか意識してないんすけどみたいな感じだったか…忘れたけど。 それでも「研究は研究(機関所属)者だけのものじゃない」と多様な実例を持ってブチ上げた事に読者は勇気づけられたのだと思うし、それは「在野研究」というキーワードの引力抜きにはあり得なかっただろうと思う。 在野に「研究」―論文執筆や学会活動等の実績やネットワーキング、ひいては序列化を持ち込まんでほしいなんて声もあったなあ…。まあそこは皆やりたいように好き勝手に知的生産すりゃいいんじゃないんすかね。というのが当面の理解。 とにかくまあ在野といえど色々あるみたいで、だからああいう驚く程反体制的アジりまくりのインタビュー記事も載せてるんだと思う。政治は免れんよと、ちょっと押さえてはおこうね、的な。 あと『これからのエリック・ホッファーのために』の方がマニュアル的に整理されているという話もあったけど、実際その通りなのでコチラもお薦め。

Posted byブクログ

2020/02/18

様々な立場にある在野の研究者たちの研究スタイルや仕事や家事などの生活とバランスの取り方などが各章で紹介されている。また研究したくなった。

Posted byブクログ

2020/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人文系の研究では優れた書物や論文をたくさん読み、自分で学術的な文章を書くことで練習する以外に、正しい研究方法論を身に着ける道はない。そのための最も確実な方法は大学院で学ぶこと。 研究者というのは一回なればずっと研究者というわけではなく、長くアウトプットを出さなくなったら、そのときは研究者とは呼び難い。成果を出す。 ジャーナリスト、ノンフィクションライターなどの活動で、見失われた資料の発掘、埋もれていた歴史的事実に光をあてる。専門的な知識を非専門家にも理解できるように創意工夫する。 在野での研究を後押しするのは好きという感情それによって、どんなに苦しく険しい道も楽しく乗り越えていける。たとえ誰の役に立たないとしても、自分の気持ちを満たすことができる。 研究者の自尊心を失ってはならない。自分の研究のオリジナリティとプライオリティを失わないこと。在野で活動するからこそ、知らなかったは禁句である。

Posted byブクログ