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神戸・続神戸 の商品レビュー

4.2

36件のお客様レビュー

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2019/09/05

名著復刻版です。読んできっと後悔しないと思います。俳人の西東三鬼さんの私小説です。戦前の神戸の国際色豊かな胡散臭いホテルに暮らしていた時のエピソードをエッセイ風に描いていて、とにかく登場人物が濃厚でキャラが強くて、話しが破天荒でとても面白い。読んでいるうちに夢中になりました。森見...

名著復刻版です。読んできっと後悔しないと思います。俳人の西東三鬼さんの私小説です。戦前の神戸の国際色豊かな胡散臭いホテルに暮らしていた時のエピソードをエッセイ風に描いていて、とにかく登場人物が濃厚でキャラが強くて、話しが破天荒でとても面白い。読んでいるうちに夢中になりました。森見登美彦さんが帯に「千夜一夜物語の世界」なんて書いてましたが、なるほどと納得。人種の坩堝である神戸の混沌とした雰囲気はまさしくソレです。生きる為に身を売る女たちが切ない。これは反戦小説なのかと思った。 http://kafuka.doorblog.jp/

Posted byブクログ

2019/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦時中の話は戦災や貧困など悲壮感を感じずにはいられないものだが、この本はちょっと違う。かといってふざけているわけでもなく、何か重要な記録を残そうとしているのでもない。ただちょっと(かなり?)風変りな生活の背景に戦争があり、著者と登場人物との関わりが描かれている。それだけなのに面白い。 それでいて広島のくだりはたったの1ページあまりで、圧倒的な米国との力の差を見せつけられた敗戦の現実が表現されている。 良くも悪くも時代の男性目線。女性達の生きざまについての表現に反感を持つ人もいるかな? shaun martin/7 summer

Posted byブクログ

2019/07/19

戦時中の神戸のある一軒のホテルで繰り広げられる日常。 戦争から自由を求めて、だけど逃れられない人々の生きざまが、日々が、鮮やかに描かれた作品。 リアルな残酷さばかりではなく、細やかなことに穏やかな時間が流れたり、呆れたり、笑ったり。 人々が生きていたことを残した一冊。

Posted byブクログ

2019/07/15

戦中の神戸をこんな多国籍な人たちが生きていたんだとうれしく思わせる一冊。「エジプト人、トルコタタール人、白系ロシヤ人、朝鮮人、台湾人そして日本娘達の信仰は「自由を我等に」であった。」よそ者を受け入れるコスモポリタンな街は、わずか100年足らずの間を生きた寂しげではあるが、毅然とし...

戦中の神戸をこんな多国籍な人たちが生きていたんだとうれしく思わせる一冊。「エジプト人、トルコタタール人、白系ロシヤ人、朝鮮人、台湾人そして日本娘達の信仰は「自由を我等に」であった。」よそ者を受け入れるコスモポリタンな街は、わずか100年足らずの間を生きた寂しげではあるが、毅然とした矜恃を持つ人々が作ったんだと思えてくる。

Posted byブクログ

2019/07/14

8月の読書会の課題に推薦した。戦争の話だし、ちょうど良い。良いと言うのも変だが、名前だけ聞いたことのあったこの作家、『神戸・続神戸』は関西住みのワタシには目を閉じれば今の三宮が西東三鬼の三宮と少々重なるくらいには知った町だ。戦争のときにたくさんの外国人が神戸に残っていたとか、女の...

8月の読書会の課題に推薦した。戦争の話だし、ちょうど良い。良いと言うのも変だが、名前だけ聞いたことのあったこの作家、『神戸・続神戸』は関西住みのワタシには目を閉じれば今の三宮が西東三鬼の三宮と少々重なるくらいには知った町だ。戦争のときにたくさんの外国人が神戸に残っていたとか、女の人たちはどれだけ強い心を持つ必要があったかとか、赤紙を忌避した男の人が出てきたり、広島のことが書いてあったり、戦争と俳句のこととか、何もかもが新鮮で目新しかった。ワタシは私小説みたいなものが好きなんだと思う。全然知らないひとなのに、その人が生きている感じを知りたいから。西東三鬼の俳句は読めるかわかりませんが前に買って好きな橋本多佳子さんも出てくるので句集読み返したいなと思いました。

Posted byブクログ

2019/07/09

文章がうまいからおもしろく感じでうっかり最後まで読んでしまったけど、楽しいような話ではない。 戦争中の話だしね。

Posted byブクログ