プリンシピア 自然哲学の数学的原理(第Ⅰ編) の商品レビュー
ニュートンの古典力学が生まれた背景がよくわかる。ニュートンの業績が無ければ、ケプラーやハレーの業績もなかったと思った。 幾何学、求心力、積分など幅広い数学の基礎も作ってきたことに驚いた。
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数学・物理学史上、Euclidの原論と並び、もっとも偉大な本と呼んでよいのではないだろうか。 本書はブルーバックスとして再出版され、現代語訳になり、なおかつ各巻末に注記がされており詳しい解説がなされている。 原本に忠実な訳では現代のわれわれが読むと意味が異なるところもあり(例え...
数学・物理学史上、Euclidの原論と並び、もっとも偉大な本と呼んでよいのではないだろうか。 本書はブルーバックスとして再出版され、現代語訳になり、なおかつ各巻末に注記がされており詳しい解説がなされている。 原本に忠実な訳では現代のわれわれが読むと意味が異なるところもあり(例えばNewtonの時代では「運動」は物体の運動そのものを示すこともあれば、現代でいう運動量も示す)、そのままだとたぶん読みにくい。 本書はここを完璧に補完している。 これだけでも訳者に敬意を払いたいですね。 内容については、古典的な公理系から出発し、演繹的に理論を構築していく(命題→証明の繰り返し)スタイル。 証明で使用している理論はほぼ幾何学である。 この本を読むと、我々は現代的な視点で現象を理解することができる、すなわち解析学を用いた微分方程式による解析であるが、これが極めて洗練された形式であることがわかる。 幾何学を用いてもほぼ同じようなこともができるけれど、本書で示されているとおりかなり長い手続きを踏む必要がある。 ちなみにNewtonは微分・積分の分野での開拓者としても有名であるが、当時は出来立てホヤホヤであり、微分・積分を用いた解析もNewtonは理解していたと思われるが、本書の主題は運動の法則であるため、古典的な幾何学を使用したらしい。 証明一つ一つを丁寧に追おうとするとかなりの時間を必要とする。 中学~高校生で時間がある数学に興味がある人は手に取って学校の数学の先生と読み進めるとよいかと思う。 幾何学的な考察でここまで自然を読み解くことが出るのだぞ、と。
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最初は調子よく読めたが、やがて根気が尽きてくる。イギリスの暗い空の下で、部屋に閉じこもって愚直に読みすすめることができる人か、ニュートンを崇拝する人か、専門の研究者でなくては、全巻読み通すのは難しそうだ。
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アイザック・ニュートンの代表作『プリンシピア 自然哲学の数学的原理』の全訳を復刊。 出版当時から難解と言われた原典を、現代の科学者が「内容そのものの解明理解を目的」として翻訳。巻末注には、微積分の定理を使った別証明、原典では省略された証明の内容、現在の視点から見た物理的概念の解...
アイザック・ニュートンの代表作『プリンシピア 自然哲学の数学的原理』の全訳を復刊。 出版当時から難解と言われた原典を、現代の科学者が「内容そのものの解明理解を目的」として翻訳。巻末注には、微積分の定理を使った別証明、原典では省略された証明の内容、現在の視点から見た物理的概念の解説がまとめられている。 “中世紀を通じて多くの思想家たちは、地上の現象と天空の現象との間に、何らかの神秘的な原因を付加することによって、はっきりとした区別を設けていた。ニュートンはこの思想を最も力強く打破したのである。彼は言う。「自然の物事の原因としては、それらの諸現象を真にかつ十分に説明するもの以外のものを認めるべきではない(中略)」と。こうして人間は、天にあるものは完全なもの、地にあるものは不完全なものとの永い間の信仰から解放され、すべての自然現象は合理的な因果律の同じ支配のもとにあることをしらされるのである。” (「訳者解説」より)
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