実践 顧客起点マーケティング の商品レビュー
2022年11月1日読了。マーケティングを有効活用するための「9セグメント」と「N1分析」の考え方とその具体的な活用方法を説明する本。名だたる企業群のマーケティング施策を担当してきた著者の語る説明・エピソードは説得力がある。ロジックの鬼みたいな人なんだろうな…。精神論や机上の空論...
2022年11月1日読了。マーケティングを有効活用するための「9セグメント」と「N1分析」の考え方とその具体的な活用方法を説明する本。名だたる企業群のマーケティング施策を担当してきた著者の語る説明・エピソードは説得力がある。ロジックの鬼みたいな人なんだろうな…。精神論や机上の空論にとどまらない、企業のマーケティング担当者が実践するためのフレームワークや図表も出し惜しみなく繰り出されていることに恐れ入る。調査対象を適切に分類しないと、好評価・低評価が丸められて「ロイヤル顧客が何を評価しているのか」「競合と差異ができるポイントはどこか」という真に重要な点が見えなくなる、ということか。データに拠らず勘と経験に頼ったマーケティング、というものは現代でもまだ残っているものなのだろうな…。
Posted by
【顧客起点マーケティング】西口一希 著 【著者】 P&G、ロート製薬、ロクシタンジャポン代表取締役そしてスマートニュース。 見込客が動く、顧客が動くマーケティングの実践のスペシャリストの書下ろしです。 BtoCもBtoBでも再現性あるロジックツリー。 ぜひマーケティン...
【顧客起点マーケティング】西口一希 著 【著者】 P&G、ロート製薬、ロクシタンジャポン代表取締役そしてスマートニュース。 見込客が動く、顧客が動くマーケティングの実践のスペシャリストの書下ろしです。 BtoCもBtoBでも再現性あるロジックツリー。 ぜひマーケティング部門の方には読んでほしい一冊です。 ①売上に直結する必要認知度の計測方法。 ②TVCMを行なった場合の効果測定方法。 2022年、「当たり」の書籍がまた1冊増えました。 ーーーーーーーー 【結論・学び】 1. ブランド認知度。どの程度必要? <計算式> ・イノベーター&アーリーアダプターを「20%」と仮定。20%越えから「マジョリティ」群。 ・認知済→購買までの「率」を「30」%とした場合。 ↓ 必要認知度=20%÷30%=66.7% ↓ 自社対象セグメントに対して66.7%の認知があって、はじめて購買まで見込めるということ。 ーーーーーーーー 2.自社セグメントの切り方(BtoB、toC共通) ①優良顧客 ②一般顧客 ③解約顧客 ④認知・未購買見込み客 ⑤未認知見込み客 * A 自社ブランド嗜好高 B 自社ブランド嗜好低 【注意】 ①優良クライアント 継続購買理由を言語化できていない場合、「解約の本質」を見誤ることになる。 ーーーーーーーー 3.TVCM含めた広告やマーケティング活動の効果測定 2.⑤→④→②→①の社数または人数遷移・変化 B→A の社数または人数遷移・変化 【注意】 ① 「3カ月」ごとに測定。 ② CM直後の「検索数」とその後の資料ダウンロード数の計測 検索多い場合→認知・リーチは〇。 資料ダウンロード▲→HP含めたWEBでの訴求が▲ ーーーーーーーーーーーーーーーー 【書籍・執筆内容】 1. 見込み客または顧客が動くとは? (プロダクト&コミュニケーション)*(差別化&便益) プロダクトの差別化&便益が先にあって、コミュニケーション(CM等)が生きてくる。 CMが良くても売上につながらない原因は、プロダクトの差別化&便益が弱いケースが多い。 2. 1.に必要な考え方。「N1」に照準をあわせよ。 見込み客または顧客1社または1名。 3.「N1」に教えてもらうとベターなこと。 ①認知経緯 ②購買経緯 ③継続化経緯 ④競合利用有無 【メリット】 平均、最大公約数ではないから。 1名または1社単位でどのような差別化&便益を感じてくれているか?を把握できること。 ↓ CM、WEB等のコンテンツに役立つ。 【注意】 優良顧客、一般顧客ともに「競合」との併用あり 併用の状況と理由を聞くこと。併用がある限り、安心はできない。
Posted by
顧客起点でアイデアを創出すること、その分析方法について学べる本。 学びとなったことは、 アイデアを定義すると、独自性と便益を4象限に分類し、独自性と便益を持ったものがアイデアである。この独自性と便益があるかが重要。 またアイデアには商品そのもののプロダクトアイデアと、認知して...
顧客起点でアイデアを創出すること、その分析方法について学べる本。 学びとなったことは、 アイデアを定義すると、独自性と便益を4象限に分類し、独自性と便益を持ったものがアイデアである。この独自性と便益があるかが重要。 またアイデアには商品そのもののプロダクトアイデアと、認知してもらうためのコミュニケーションアイデアと2つに分けられ、それぞれに独自性と便益の4象限を適用することができる。 アイデアを生み出すためには実在する顧客1人を深掘りすることが有効である、N1分析が有効である。 大まかな傾向や差を知るには一定のN数が必要だが、大量の人を調査するほどアイデアが掴めるわけではない。N1ベースで考えることが重要ではあるが、1人を喜ばせて終わってはいけない。アイデアを掴んだら、他の人にも有効かどうかを検証し、投資を行う。絞り込むからこそ強い独自性と便益を生み出すことができる。 顧客を認知のありなし/購買経験ありなし、と、ブランド嗜好のありなしの9セグマップにわけ、それぞれに分析をしていく。 実務で分析する時に使えそうなフレームワークとしては、本書で参考になると思った。 デジタル時代になった今でも、人の行動を左右するのは、人の心である、データやロジックだけでは人の心は動かない、顧客起点で考えることの大切さを改めて感じさせてくれた本。
Posted by
マーケティング的な思考のエッセンスを学ぶこともできるが、実践者のための細かい方法論まで書いてある奇跡みたいな本でした。 標本調査を使いこなして、市場の色んな謎を解き明かすことができるとわかりました。 マーケティング初心者で読みましたが、自分もこの人の深いインサイトとアイデアを出せ...
マーケティング的な思考のエッセンスを学ぶこともできるが、実践者のための細かい方法論まで書いてある奇跡みたいな本でした。 標本調査を使いこなして、市場の色んな謎を解き明かすことができるとわかりました。 マーケティング初心者で読みましたが、自分もこの人の深いインサイトとアイデアを出せるように頑張ろうと思いました。
Posted by
マーケティング初学者が知るべき根本的な考え方が集約されている。プロダクトアイデアの4象限(独自性・ベネフィット)とコミュニケーションアイデア、それぞれの主従関係や、顧客ピラミッド、9セグマップで顧客をわけ、N1でそれぞれ分析し、戦略を考えることはとても腹落ちした。 著者の経歴で...
マーケティング初学者が知るべき根本的な考え方が集約されている。プロダクトアイデアの4象限(独自性・ベネフィット)とコミュニケーションアイデア、それぞれの主従関係や、顧客ピラミッド、9セグマップで顧客をわけ、N1でそれぞれ分析し、戦略を考えることはとても腹落ちした。 著者の経歴でもあるスマートニュースの事例もありとても分かりやすい
Posted by
N1分析の手法がわかる。 実際の自分の仕事と直結しなかったので斜め読み。 ・Custemer is Boss →本文でなく、はじめにで紹介された危機状況時にP&G社長が社内に言ってた言葉。 お客さま視点、寄り添ってとよく言われて耳にタコ。こういう言い方されるとまた違って...
N1分析の手法がわかる。 実際の自分の仕事と直結しなかったので斜め読み。 ・Custemer is Boss →本文でなく、はじめにで紹介された危機状況時にP&G社長が社内に言ってた言葉。 お客さま視点、寄り添ってとよく言われて耳にタコ。こういう言い方されるとまた違ってみえる、考えられるかもと。 ・実在しない顧客のジャーニー、ペルソナは無効 →研修でしか使ったことないが、想像、平均で考えてたので胸が痛かった。 ・ユーザー体験を自分がして、自分がおもしろいと思うものを追求 「感じることを頼りに」 「ユーザーの気持ちに共感し、自分ごと化」 →ちょうどヒアリングの分析をちょうどしていたので、声の多さや、論理性より、そのとき感じたこと、その人の熱量から共感したことを頼りにしようと思った。
Posted by
定義や言葉の使い方の揺れなど若干気になるが、全体としてマーケティングにおける重要なプロセスを理解できて、非常に有益だった。 特に重要なのは(ほぼこの本の概要だが) ①ネット調査をもとにして、標本(5Seg9Seg)を作成して、母集団を創造すること。またそれを定点調査とすること ...
定義や言葉の使い方の揺れなど若干気になるが、全体としてマーケティングにおける重要なプロセスを理解できて、非常に有益だった。 特に重要なのは(ほぼこの本の概要だが) ①ネット調査をもとにして、標本(5Seg9Seg)を作成して、母集団を創造すること。またそれを定点調査とすること ②その調査を競合と比較(オーバーラップ分析)することで、ユーザーの出入りや、未利用顧客の属性などをもとにして、仮説を立てる ③定量調査により仮説をたてて、その後ユーザーインタビューを繰り返し、その仮説からアイデアを複数生み出し、それを検証して打ち手に繋げる の3つか。 上記出てくるいろんなワードは全て筆者の造語で、新しい概念ではなく、旧概念を筆者なりの思いを込めて、それぞれ命名している。 上記①〜③のプロセスは即効性もあり、特にToCプロダクトの市場調査からの仮説立てとしては非常に有効だと思ったので、ToB向けにアレンジして実践してみたい
Posted by
P&G、スマートニュースなどでマーケターとして活躍された西口さんによる著者で、N=1で一人の顧客を深掘してニーズを知る重要性を説明している本。西口さんのメソッドを網羅的かつ丁寧に解説しており、都度読み返しながら、実務へ落とし込めるようにしたい一冊。 要約としては ・顧客...
P&G、スマートニュースなどでマーケターとして活躍された西口さんによる著者で、N=1で一人の顧客を深掘してニーズを知る重要性を説明している本。西口さんのメソッドを網羅的かつ丁寧に解説しており、都度読み返しながら、実務へ落とし込めるようにしたい一冊。 要約としては ・顧客が商品を購買するきっかけはアイディア(独自性と便益)に魅力を感じるから ・アイディアは商品そのものが持つプロダクトアイディア、顧客へ価値を届けるコミュニケーションアイディアに大別される。プロダクトアイディアが確立されて初めて、コミュニケーションアイディアが有効になるので、優先順位はプロダクトアイディアの磨き上げから着手。 ・マーケティングの目的は、ロイヤル顧客・一般顧客の数を増やし、売上及び利益を効率的に向上させること。マーケティングの原資は、ロイヤル顧客・一般顧客からの売上によって賄われる ・顧客ニーズは移り変わりが激しく、5段階の顧客セグメント(ロイヤル顧客、一般顧客、離反顧客、認知顧客、未認知顧客)だけではセグメント間の移動を把握できない。そのため、9セグメントマップを利用し、5段階の顧客セグメントに加えて、次回以降の購買意欲(積極 or 消極)も分析軸に加えて、顧客をプロットする。 ・9セグメントマップを踏まえ、各セグメントに属する顧客にヒアリングを行い、商品のアイディア(便益・独自性)に魅力を感じるか?、魅力が無いのであれば、それはなぜか?を明らかにし、顧客ニーズの解像度を上げる。特に、9セグメント下段(消極)は次回以降の購買意欲が弱く、他社製品に流れてしまう可能性があることを留意する ・9セグメントマップごとのヒアリング結果に基づいて、多くの顧客を積極ロイヤル顧客に導く施策を打つ。 ・なお、低価格戦略は一時的に購買顧客を増やすことに成功するが、次回以降も値下げできるとは限らないため、顧客のブランド選好(次回の購買意欲)は改善しない。その意味で、低価格戦略の効果は限定的で、中長期的なロイヤル顧客を増やせない。
Posted by
5/17 P&Gやスマートニュースで活躍した西口さんの顧客起点マーケティングについて書かれた本。 N=1でプロダクトアイデアとコミュニーケーションアイデアを考え、継続的にナインセグメントマップごとの施策を打ち続けることが大事。 todo 紙で買って読む。 ヒアリングと実...
5/17 P&Gやスマートニュースで活躍した西口さんの顧客起点マーケティングについて書かれた本。 N=1でプロダクトアイデアとコミュニーケーションアイデアを考え、継続的にナインセグメントマップごとの施策を打ち続けることが大事。 todo 紙で買って読む。 ヒアリングと実際に自分でやってみること。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者のおこなってきたマーケティング手法を余すことなく著されておりとても参考になる。ここまで出して良いものなのかと思うぐらいだ。 ちなみにマーケティング本には例えばSTPとかだと概要だけが書いてあって、正直実務上の役に立てにくいものだが、こちらについては子細が書いてあるので使える。マーケティングについては限界を感じていたが、この本にてさらなる可能性を改めて感じた。今まで読んだマーケティング本の中で一番ではないだろうか(それほど沢山読破しているわけではないが)。 ちなみに著者はP&Gのマーケティング本部出身者であるが、他にも著名なマーケター(例えばUSJをV字回復させた森岡毅氏)を輩出しており、それらの著書もよんでみたい。
Posted by