隠居すごろく の商品レビュー
人生はすごろく…どんな目が出るかで様々なことが起こるんですね。 ちょっと、すごく偏屈で短気な爺さんが隠居後の生活を夢見て始めて、まったく違った、でも楽しめる隠居生活を人の縁によって見つける。 とても幸せな気分になりました。
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江戸時代どうだったかではなく こうだったらいいのにという作者の妄想が強く感じられます いっそ理想の町を構築して 架空の商家や芝居小屋、老舗を表現したらいいのにと思いました 中村座に中村勘三郎は役者として存在していたのか 帯締めは江戸時代に女性の帯に使われていたのか 調べたいと思い...
江戸時代どうだったかではなく こうだったらいいのにという作者の妄想が強く感じられます いっそ理想の町を構築して 架空の商家や芝居小屋、老舗を表現したらいいのにと思いました 中村座に中村勘三郎は役者として存在していたのか 帯締めは江戸時代に女性の帯に使われていたのか 調べたいと思いました
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隠居生活を始めた糸問屋の徳兵衛だが、商売一筋だったため趣味もなく無聊をかこっていた。そこへやって来た孫の千代太が、生来の優しさから野良犬を連れてきたのが始まりで、貧しい子どもたちを隠居所に連れてくる。その子たちの手習いを始めたり、商売の手助けをするようになって、あれよあれよといろ...
隠居生活を始めた糸問屋の徳兵衛だが、商売一筋だったため趣味もなく無聊をかこっていた。そこへやって来た孫の千代太が、生来の優しさから野良犬を連れてきたのが始まりで、貧しい子どもたちを隠居所に連れてくる。その子たちの手習いを始めたり、商売の手助けをするようになって、あれよあれよといろいろな子どもや女たちが集まってきて面倒をみることになる。そこは元商人の徳兵衛、彼らが自分たちの力を出して生活する手立てを考えていく。そうするうちに徳兵衛自身の人間性も変わってくるのだ。長年冷たかった女房とも…。 人情味あふれる、最高にハートフルな西條奈加の傑作。この人の小説は本当にいい。読むべし。温かな気持ちになること必定。
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徳兵衛が隠居してからゆっくりゆっくり変わっていく様がとても温かい。子供達から気付かされ考えを改めて行動してまた子供達を導く。そんな自分を自分で受け入れる柔軟さと器の大きさが培ってきた芯の部分なのかな徳兵衛さんの。 最後のシーンの千代太くんはきっといい青年で爺ちゃんも安心して眺めてるだろうね。
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最初は、頑固じじいと、無邪気で無責任な孫にイライラしてしまったが、 2人がタッグを組んで、貧しい子たちに勉強を教えたり、仕事ができるようにしたり、前に進んでいくのに引き込まれた。 タイトル通り、双六みたいに思ってもなかった様に人生がころころ進んでいくのが面白かった。
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2020/5/21 読後爽快。 最後に一瞬出てきた20歳の千代太はどんな大人になってるんやろうね。 めんどくさいご隠居やなぁからスタートして大好きになって終わった。 周りもちょっとめんどくさいなと思いつつ慕ってたんだからいいお店だよ。 後継ぎの失敗も取り戻せるに決まってる。 今の世のお金持ちがご隠居みたいに思っててくれたらなぁと思った。 私も金持ちじゃないけど世のためにも働こう。
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仕事漬けの毎日であった糸問屋の元主人・徳兵衛が、還暦を機に隠居生活。しかしながら、幼き孫の千代太が持ち込んでくる厄介ごとに巻き込まれ、商売道楽に勤しむ予想外に忙しい第二の人生双六に投じることとなる。 先日「永田町小町バトル」を読みましたが、やっぱり西條さんは時代小説が合っていて...
仕事漬けの毎日であった糸問屋の元主人・徳兵衛が、還暦を機に隠居生活。しかしながら、幼き孫の千代太が持ち込んでくる厄介ごとに巻き込まれ、商売道楽に勤しむ予想外に忙しい第二の人生双六に投じることとなる。 先日「永田町小町バトル」を読みましたが、やっぱり西條さんは時代小説が合っていて、抜群に面白い、と失礼ながら得心してしまいました。あらすじだけでもそれなりに想像のつくベタな展開ではあるけれども、その安心・安定感で気持ち良く読むことが出来るし、温かい人情噺についつい涙を滲ませてしまう。子供たちならではの柔軟な発想やベテラン店主の腕が光る差配、他にも老若男女問わずで皆が力を合わせて商売ごとを成り立たせていく姿が素直に面白く感じた。このサクセスストーリーを現代にそのまま置き換えると、ちょっとご都合感を感じるというか、ファンタジー感が拭えなくなってしまうのだけれど、江戸の時代に設定してあるからこそ、非現実感に囚われることなく素直に受け入れられるのかなと思う。 最期の締めの場面で涙腺崩壊。幸福感と充実感に溢れていて、とても気持ちの良い読書でした。
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最初は、千代太の子どもらしい我儘と勘七の生意気がいらっとして、あまり読む気がしなかったのだけど、話が進むに連れ良い感じに。
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面白かったー! さいしょは、(なんだ老害のハナシか、、)なんて眇めに読み始めたが、徳兵衛といっしょに、だんだん、出会いと出来事に情がほぐれ暖められていった。後半あたりからもう、涙ぐんでばかり。だれかのためにできることがあるって、嬉しいよね。ほんとはだれにでも備わっている感情だとお...
面白かったー! さいしょは、(なんだ老害のハナシか、、)なんて眇めに読み始めたが、徳兵衛といっしょに、だんだん、出会いと出来事に情がほぐれ暖められていった。後半あたりからもう、涙ぐんでばかり。だれかのためにできることがあるって、嬉しいよね。ほんとはだれにでも備わっている感情だとおもうし、自分にも重なりそうなだめな部分を晒す人物もあちこちに出てきて、身近にこころ動かされた。こどもって、すごいよな。そして「人徳」ってこういうことだよなあ、と。決して生まれながらの聖人なんていないけど、自分のなかの性分や義憤と折り合いをつけつつ、反省するべきは素直に省みて、やれることを試行錯誤する。ときに真っ向から怒りもする。いつのまにか徳兵衛に敬意を持って応援しつつ、こどもたちの未来を祈っていた。締めの場面も良き。私も手を合わせたよ。 これは全身で推す良作。ひさびさに星5つ! 大満足、あたたかい気持ちになれる1冊。オススメです。
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千代太屋がとても楽しそう。いい孫に恵まれてホント幸せだよね。好きなことをやって他の人の人生を軌道に乗せて感謝されて、大勢の人に死を悼まれる。こんな老後が送れたら幸せだよなぁ。さらに最高なのはお登勢さんだよ。内助の功これに極まれりって感じ。組紐の商いがいい感じで使われててよかった。一度やってみたいな。
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