星野道夫 永遠の祈り の商品レビュー

濁川孝志(著者)

2022/07/07

小学校向けに入れられるか検討しようと手に取ったが、大人向け解説書という印象。著作を引用しての星野道夫の生き方、考え方への解説が呈されているので、「森へ」で研究授業される方で、著作を多少読んだ先生にオススメします(学校関係者だと)。
星野道夫が銃を持たずに野外テントで過ごしていたことに対する解説や、待つことへの態度、霊性への言及などおもしろく読みました。
最後の方でアーヴィン・ラズロ博士の「コスモス」という本からの引用が染みた。
どんな社会に住んでいようとも、幸せをくれるのは、①愛を与えたり、与えられたりできる人間関係、②意味のある目標の追求、③ささやかな日常の喜び、④好きなことに没頭できる時間、の4つに集約できる。
これを実践できている人の文章は透明感が出るんだろうなぁ。星野道夫、宮沢賢治。
足るを知る、目標としながら欲望にまみれる日々…。

2019/06/16

『星野道夫の神話』（コスモス・ライブラリー、２０１７年）に続く2冊目の星野本。著者の近著として他に『日本の約束』（矢作直樹・長堀優氏との対談本。でくのぼう出版、２０１８年）。