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カゲロボ の商品レビュー

3.5

89件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

    42

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2021/01/30

「きず」と「かげ」がよかった。 ささやかな悪事を働いちゃった悪い自分や傷ついてそれをなんとかしのいできた必死な自分のことは、自分しか知らないけど、それをずーっと自分以外の誰かが見守って全て知っててくれてるとしたら心強いのかもしれない。

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2020/12/28

ちょっぴり不思議で身近なSF...かな 本当に存在しているのかも カゲロボ でも カゲロボって ホントのところは 何のためにいるのかしら と 考えてしまう 優しい気持ちのあらわれであればいいな それで 誰かが 救われた気持ちになれるといい いつか 私の側のカゲロボに会いた...

ちょっぴり不思議で身近なSF...かな 本当に存在しているのかも カゲロボ でも カゲロボって ホントのところは 何のためにいるのかしら と 考えてしまう 優しい気持ちのあらわれであればいいな それで 誰かが 救われた気持ちになれるといい いつか 私の側のカゲロボに会いたいな

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2020/11/25

ちょっとSFっぽい感じもある不思議なお話。星新一の世界観に似ているような印象を受けた。どうにもならない不条理と自分が社会の外側にいるような疎外感。そういうものは、誰もが覚えのあるものなのかもしれないと感じた。それでも大丈夫なんだよということを伝えてくれているのかな。そこがいまいち...

ちょっとSFっぽい感じもある不思議なお話。星新一の世界観に似ているような印象を受けた。どうにもならない不条理と自分が社会の外側にいるような疎外感。そういうものは、誰もが覚えのあるものなのかもしれないと感じた。それでも大丈夫なんだよということを伝えてくれているのかな。そこがいまいちピンと来ず。

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2020/10/16

サラサラと読みやすく情景が浮かぶのに、時々ドキッとする言葉がある。軽い文章だけにズシリとくる…というような木皿泉さんの本。今回もドキッとする言葉がいくつもあった。自分の中にある、いくつもの罪悪感…それを「あなただけじゃない。誰にでもあるんだよ、一緒に折り合いをつけて行こう」と言わ...

サラサラと読みやすく情景が浮かぶのに、時々ドキッとする言葉がある。軽い文章だけにズシリとくる…というような木皿泉さんの本。今回もドキッとする言葉がいくつもあった。自分の中にある、いくつもの罪悪感…それを「あなただけじゃない。誰にでもあるんだよ、一緒に折り合いをつけて行こう」と言われるような暖かさがあった。いつも何かが寄り添っている。誰にでも必ず。それは、もうひとつの目線、自分の中のカゲロボかもって…ラスト読了後に思った。

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2020/08/19

とても他人様にはいえないような経験をした主人公たちが、カゲロボが存在していることで、傷ついた心を一針、縫い合わせてもらえる物語。  見なかったことにしたいじめ、切り落とした猫の足、耄碌してしまったような自分、ありえない官能、嫉妬、そんなものがねたねたとしているから、読み心地は私に...

とても他人様にはいえないような経験をした主人公たちが、カゲロボが存在していることで、傷ついた心を一針、縫い合わせてもらえる物語。  見なかったことにしたいじめ、切り落とした猫の足、耄碌してしまったような自分、ありえない官能、嫉妬、そんなものがねたねたとしているから、読み心地は私には不快だった。でも文章からは、作者が、どうしようもない傷にひとつひとつ羽の刺繍をしようと思ってるのかなっていうのが感じ取れる。  読む人次第の本かもしれないなと思う。  この本を読んで、救われる気持ちになる人もいると思うし、かえってヤスリで削られる人もいると思う。毒にも薬にも。だから名作なのかもしれない。私には、ちょっと違ったかな。

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2020/08/14

オレンジの表紙が可愛らしく本屋で目にとまった木皿泉さんの最新刊。帯に「ささやかな「罪」と「赦し」の物語」。」とあるが、自分を赦そうと思えるかどうかは自分次第なんだなと思った。 自分の犯した行為を罪と思えるかどうか。 自分を赦そうと思えるかどうか。 自分の中で湧き上がる感情ひとつひ...

オレンジの表紙が可愛らしく本屋で目にとまった木皿泉さんの最新刊。帯に「ささやかな「罪」と「赦し」の物語」。」とあるが、自分を赦そうと思えるかどうかは自分次第なんだなと思った。 自分の犯した行為を罪と思えるかどうか。 自分を赦そうと思えるかどうか。 自分の中で湧き上がる感情ひとつひとつに向き合えるかどうか。 きっかけの全ては自分1人ではつくれない。気づきを与えてくれる存在が周りにいることを、ちゃんと認めようと思えるかどうかも自分の人生を歩んでいくためにとても大切なことのように思う。

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2020/07/27

 最悪のことは何も起こらなかった。何も起こらなかったということが、ここにあった。それはなんという幸せなことだったことか。 (P.217)

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2020/05/08

木皿泉(きざら・いずみ)さんは、ご夫婦。 つまり2人で1人のペンネームで書かれている。 まるで『北斗と南〜♪』のようである。 それはさておき。 この作品は、ちょっと都市伝説風、『世にも奇妙な物語』に出てきそうな短編集である。 カゲロボと巷の人がウワサする、人間そっくりのロボッ...

木皿泉(きざら・いずみ)さんは、ご夫婦。 つまり2人で1人のペンネームで書かれている。 まるで『北斗と南〜♪』のようである。 それはさておき。 この作品は、ちょっと都市伝説風、『世にも奇妙な物語』に出てきそうな短編集である。 カゲロボと巷の人がウワサする、人間そっくりのロボットが、人々の生活を密かに監視しているという。 毛穴までリアルで、本物の人間と到底見分けがつかないらしいカゲロボ。 いじめが原因で転校した生徒がいると、裏にカゲロボが関わっていたらしい(どっちの意味で⁉︎)…などなど。 短編それぞれのタイトルは、全て人間の体に関する言葉で構成されている。 最初の二編、「はだ」「あし」の登場人物が時を経て、最後の三編「あせ」「かげ」「きず」に登場する。 以下、印象に残ったフレーズ。 「オレとお前はぜんぜん違うけれど、起きてるときは違うことをしてしまうんだけど、でも、寝てるときは、たぶん、同じ夢をみてるんだよ。オレもお前も。おなじなんだよ、みんな」 135p『こえ』より中学生ツチヤの言葉。このツチヤがちょっと乱暴者で誤解されやすいのだが、憎めないいいヤツ。 「人が惨めなやつだと思っても、私がそう思わないかぎり傷つかない。傷つくのは、自分自身が惨めだと思ったときだけ」「自分を傷つけられるのは、自分だけよ」 246p『きず』より小説家の神山聖子の言葉。 彼女が話す空豆の話は、自己を否定的な見方しか出来ない人に希望をくれる。「生きることは、誰かの傷を縫うことの繰り返し」というフレーズも心に響いた。 余談だが、先日「野ブタをプロデュース」の再放送を子どもと観ていたら、終わりのテロップで、脚本:木皿泉と出ていた。 お二人は脚本も書かれるのか〜!と思ったら、本の経歴にも書いてあった。2020.5.8

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2020/03/29

『かお』が好き。『きず』は阪神大震災の混乱の中の話で、これを題材にするのって気分良くない…と思っていたけれど、結果的に良い話だった。

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2020/03/09

ロボットや人工知能が登場する短編集。 短編の中には、これは完成した作品というよりアイデアの芽のようなものなのかな?という感じのものもあった。 木皿泉さんのQ10が大好きなので、後半はQ10を思い出して、センチメンタルな気持ちになった。

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