カゲロボ の商品レビュー
カゲロボというアンドロイド 子供の頃の想像の世界で 落ち込んだ時などに考えた事象 読むと面白いようなそうでないような 不思議な気持ちで読み終えた。 ハマるでもないけどね でも引っかかる。
Posted by
不思議な世界。 でもあり得ないとは言いきれない。 「こえ」がよかった。 [図書館·初読·11月9日読了]
Posted by
奥付によると「野ブタ。をプロデュース」 などのテレビドラマを手掛ける脚本家。 驚いたのは夫婦二人で書いていること。 どういう風に分業してるんだろう。 しかも男女、夫婦のコンビだなんて。 創作っていう意味でも、 家庭を円満に保つって意味でも、 困難が多そうなシチュエーションだ。 ...
奥付によると「野ブタ。をプロデュース」 などのテレビドラマを手掛ける脚本家。 驚いたのは夫婦二人で書いていること。 どういう風に分業してるんだろう。 しかも男女、夫婦のコンビだなんて。 創作っていう意味でも、 家庭を円満に保つって意味でも、 困難が多そうなシチュエーションだ。 そうした創作スタイルだからなのか、 不思議な雰囲気が漂う。 奇妙なといってもいい。 それでいてどこかほんわかしてもいる。 人間そっくりのロボット「カゲロボ」が、 秘かに人間に混じって見張ってる。 まことしやかに、そんな噂が流れる。 本当なのか、ただの噂なのか。 そう思うと、いろいろなものが怪しくなる。 そんな世界で起きる幾つものストーリー。 誰しも一度は思ったことがあるのでは。 実は世界が存在するのは自分の前だけで、 自分がいなくなった途端、 その場所は消滅しているのでは。 歴史なんて嘘っぱちで、 世界は自分が生まれ物心ついた辺りから、 始まったのではないか。 そんなことは無いのだけれど、 自分の視点だけでみれば、ある意味正しくもある。 そんなことを思い出させる物語。
Posted by
力持ちのロボットちゃん。 木皿泉さん。 ありがとう。 淋しくなっちゃた子が、手に取れるところにこの本が、ありますように。
Posted by
やっぱり木皿泉は特別だ。 「人間世界にロボットを配置する」という設定を使って、これだけの短篇を綴るのだから。そして読み終わって思った。「小説でなければできない設定’」と「荒唐無稽な設定」の違いって何なのかと。ジャンルの問題なのか、作家の技量によるのか。きっと作家がもつ世界への眼差...
やっぱり木皿泉は特別だ。 「人間世界にロボットを配置する」という設定を使って、これだけの短篇を綴るのだから。そして読み終わって思った。「小説でなければできない設定’」と「荒唐無稽な設定」の違いって何なのかと。ジャンルの問題なのか、作家の技量によるのか。きっと作家がもつ世界への眼差しの違いではなかろうかと。
Posted by
木皿さんの言葉には不思議な力が込められていて、暖かい。ついつい線を引きたくなっちゃうセリフがいっぱい。
Posted by
木皿泉さん脚本のドラマは、ロボットが題材になっているものがいくつかある(Q10、セクシーボイスアンドロボなど)。 心を持たないロボットと人間の関わり…みたいなものが作品をつくる上で何か軸にあるのかなとは思っていたけれど、この小説ではその世界観が爆発していた。 「はだ」「あし」「...
木皿泉さん脚本のドラマは、ロボットが題材になっているものがいくつかある(Q10、セクシーボイスアンドロボなど)。 心を持たないロボットと人間の関わり…みたいなものが作品をつくる上で何か軸にあるのかなとは思っていたけれど、この小説ではその世界観が爆発していた。 「はだ」「あし」「めぇ」「こえ」「ゆび」「かお」「あせ」「かげ」「きず」の全9話。それぞれがまったく関係ないのかと思いきや、最後のほうに進むにつれて、最初のほうのお話との繋がりがあったりして胸が熱くなった。 「カゲロボ」と呼ばれる人間そっくりのロボットが日本で作られているという噂を、「はだ」の主人公である冬は小3のときに初めて聞いた。 冬は中学生になり、学校には孤立している「G」と呼ばれる美人の女子がいて、冬はひょんなことからGと親しくなるのだが、Gは実はカゲロボなのではないかという噂が流れ始める。 上記の通り、物語の中で人間が過ごすところに、ロボットめいたものが紛れこんでいる。それはすべての物語に共通していて、人型ではないロボットも登場する。 こないだテレビでAIが搭載されたペットロボの特集を観たのだけど、ロボットが側にある生活というのはもはや現実になっていて、もしかして人間だと思い込んでいるものの中に実は精巧なロボットが紛れこんでいることも現実にあるのかも?なんて思わされる。 機械だから、不要なものは廃棄されたり、機械なのに人間界で暮らすうちにいつしか心のようなものを持ち始めたり、読んでいて切なくなる場面もとても多かった。 きゅんとしたりじーんとしたり考えさせられたり、木皿泉さんの世界観が存分に楽しめる。 星新一さんの小説とか、ドラえもんとか、人の心を持ち始めるロボットもののアニメや映画とか、人間は昔からロボットというものに憧れと畏れを感じていたのだろうな、と考えたりした。 人間が作ったロボットに支配されるようになる映画も過去にあった。便利だし賢いから、怖いとも感じるのかな。
Posted by
すこし光が見える、生きるって悪くないなと思えてくる。さすが、木皿作品だなと。 ここ最近は身近に死がふたつあり、こころがぎゅっと縮こまっていましたが、すこし泣いてまた前を向うと思えました。
Posted by
カゲロボ。 どこかにロボットが潜んでいるような短編集。 「はだ」と「きず」 「あし」と「あせ」 これは繋がっている話。 一番良かったのは「きず」 全ての話に傷ついた心への癒し、優しさ、勇気が処方されていると思いました。
Posted by
人間そっくりのロボットが職場とか学校とか、場合によってはヘルパーという身分で家庭などに入りこみ、そこで虐待やイジメがないか監視する… そんなカゲロボにまつわる都市伝説がある世界。 ロボットやAIやアンドロイドが公然または、秘密裡に身近にあって、都市伝説が伝説じゃないお話たちが続...
人間そっくりのロボットが職場とか学校とか、場合によってはヘルパーという身分で家庭などに入りこみ、そこで虐待やイジメがないか監視する… そんなカゲロボにまつわる都市伝説がある世界。 ロボットやAIやアンドロイドが公然または、秘密裡に身近にあって、都市伝説が伝説じゃないお話たちが続く。 最後にそれぞれが少しずつリンクしていることがわかる。 イジメで学校にこられなくなった男の子の代わりに鉄製の箱を毎日送り迎えし、世話をするイジメた側の男の子の話。(こえ) 子どもが生まれてすぐに離婚した両親が、子どもをどちらが引き取るかで決着がつかず、アンドロイドの子どもを作った。どっちがアンドロイドかわからずに育てたが、母親が疑心暗鬼になり、子どもの交換を父親に迫り、交換させられた子どもの葛藤の話。(かお) 人間って勝手だな。 でも、反省したり、慰めあったり、励まされたり、そうしてちょっとずつ成長して生きていく。 ほっこり心が温かくなる。
Posted by