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泣くな研修医 の商品レビュー

3.9

73件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    19

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    2

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2020/07/23

読みやすかったです。 ストーリーはほぼ時系列で展開され、 やたらと細かく長い心理描写等もありません。 専門用語も出てきますが、それらがわからなくても、 ストーリーの展開にはついていけます。 患者をめぐって、 主人公は一人の人間としての考え方をしますが、 他の医師は職業人としての...

読みやすかったです。 ストーリーはほぼ時系列で展開され、 やたらと細かく長い心理描写等もありません。 専門用語も出てきますが、それらがわからなくても、 ストーリーの展開にはついていけます。 患者をめぐって、 主人公は一人の人間としての考え方をしますが、 他の医師は職業人としての考え方をすることに なかなか納得できません。 激務に振り回されながら、 現場ではわからないことだらけであることを 自覚しなければならない一方、 患者や家族からは一人の医師として見られていることも 主人公は自覚しています それらの間で研修医が悩みながら仕事に取り組んでいます。 シンプルなストーリーであったからこそ 素直にストーリーについていけたと思います。

Posted byブクログ

2020/07/10

幼い頃の兄の死,ずっと心の奥底に封印していた何かが,研修医として経験を積むことでほどけていく.オドオドしながらも目指すところがあって,空回りしがちなこともあるけれど頑張っている雨野隆治.これからどうなるか楽しみです.

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2021/02/09

現役医師作だけあって、研修医の本音、過酷な医療現場の描写はリアルだなぁと。先輩医師の言う言葉や医療機器の使い方も分からないまま処置してたり、それも空気を読んで聞けないから想像でやるとか、実際あるんだろうから怖い話。この病人の苦しみや、死に対して割り切れない医師の苦悩の感じ何処かで...

現役医師作だけあって、研修医の本音、過酷な医療現場の描写はリアルだなぁと。先輩医師の言う言葉や医療機器の使い方も分からないまま処置してたり、それも空気を読んで聞けないから想像でやるとか、実際あるんだろうから怖い話。この病人の苦しみや、死に対して割り切れない医師の苦悩の感じ何処かで読んだ様な、と思ったら、昔読んだ「幸せな死の為に一刻も早くあなたにお伝えしたい事」と同じ作者でした。

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2020/06/18

現役の医師が書いていることもあってリアリティがあった。主人公の医師が患者一人一人に感情移入してしまうタイプであり、おそらく自分のタイプもそうなので重なる部分もあった。ただ実際のところ、そうしたタイプであることは医師としていいのか、悪いのか、そんな単純に分けられることではないとは思...

現役の医師が書いていることもあってリアリティがあった。主人公の医師が患者一人一人に感情移入してしまうタイプであり、おそらく自分のタイプもそうなので重なる部分もあった。ただ実際のところ、そうしたタイプであることは医師としていいのか、悪いのか、そんな単純に分けられることではないとは思うがふと気になった。久々に読んだ小説だが飽きることなく読めたのでそのうち続編も読もう。

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2020/06/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

命を扱う現場ではミスは許されない。が、新人研修医は新人だから当然分からないことだらけ。気持ちはあるのに技術が追い付かない、役に立てない、先輩より沢山動かないといけない。半人前だけど眠くもなるしお腹も空く。 今まさに頑張っている新人さん、かつての新人さんへ。

Posted byブクログ

2020/05/27

あちこちで高評価を見かけ、手にした本です。読了直後の私の感想は「小説としてどうかな?」でした。 謳い文句は「新米医師の葛藤と成長を圧倒的リアリティで描く感動の医療ドラマ。」 でも、医療の世界に縁のない私はどこか作り物のような、アナクロニズム的な世界を感じながら読んでいたのです。...

あちこちで高評価を見かけ、手にした本です。読了直後の私の感想は「小説としてどうかな?」でした。 謳い文句は「新米医師の葛藤と成長を圧倒的リアリティで描く感動の医療ドラマ。」 でも、医療の世界に縁のない私はどこか作り物のような、アナクロニズム的な世界を感じながら読んでいたのです。  ・家に帰らず毎日病院のソファーで寝る研修医の生活  ・余りに朴訥で理想主義的な主人公の造形  ・取ってつけた感のある背景=子供の頃、兄のアナキラフィシーショックを伝えられず亡くした でもね、どうやら間違いだったようです。 読了後、他の人の感想を見ていたら、その中にお医者さんや看護婦さんの「リアル」だとか「自分の体験に重なる」と書かれた感想が沢山ありました。そうなんだ、今でも何日も病院に泊まり込む生活が決して珍しいことではないんだ。(但し感想を書いたお医者さんも「無給で過労死するほどの労働が課される現状は、ごく控えめに言っても残酷で非人道的です。」とも書かれています) 主人公は本当によく泣きます。嬉しくて、悲しくて、そして自分の無力が悔しくて。タイトルの「泣くな」はその無力に対するものです。何もできなくて、でも何とかしたくてウロウロ走り回って、もがきながら成長して行く。いや、本の中ではほとんど成長はしないのですが、きっと成長するんだろうな~と思わせます。 上手い小説とは思いませんが、(これがリアルと言うことで)どこか心に残る話でした。

Posted byブクログ

2020/05/03

読み始めは「自分や家族が病院行って研修医だったら何も分からないのか…やだな」と思った(笑)、頼りないから佐藤先生や岩井先生がいる。5歳の拓磨君、自分のお兄ちゃんの死に向き合えた所にジーンとした。本物の医師が作者なだけにリアリティあり。次も読みたい。

Posted byブクログ

2020/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分とあまり歳も変わらない現役のお医者さんが書いたフィクション小説。 命と向き合う外科医の心情と、そのきっかけを描く。 両親と兄弟の死の様子を回顧するシーンは、長年の親子感の蟠りを解き、兄の死の事実を受け入れる主人公の成長を象徴的に描いたシーンであって、涙がみながら読んだ。 登場人物が皆とても魅力的なので、映画化されたら面白いだろうなぁと妄想しながら読んでいました。 また、コロナ禍の状況の中、お医者さんのリアルを垣間見た気がした気がします。 改めて医療従事者に感謝と尊敬の念を抱いて止みません。

Posted byブクログ

2020/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ブクログでどなたかのレビューを見て、興味を持って「読みたい」で登録していました。やっと読み終わりました~!著者が現役の医師ということと、タイトルから、「研修医がいろいろな症例に出会って泣きながら成長する話だろうな」と予想。 果たしてその通りではあったけど、さすが、ストーリーとしてはその通りで何か特別な仕掛けがあるわけでもないけど、描き方が素晴らしくて心にとても響きました。 主人公の隆治は気弱な研修医。デキる上司2人に鍛えられ中。 外科医は無駄口は叩かないらしい。その分、一言ひとことがとても重い。隆治は、何か言いつけられてもなかなか質問できない。変な質問をしたら呆れられる。重症患者を淡々と処理する上司に、疑問を感じて「もうちょっと違う言い方があるだろう?」と思っても、もちろんそんなことは口にできない。しかし、感情的にならないことが非常に重要だったりするということが、読んでいくとわかる。 最近は、医師も偉そうな態度をしないで患者に丁寧に、サービス精神(?)を持って接さなければいけない風潮だが、デキる医者がむっつりしていて「患者」ではなく「病気」だけを見ていたとしてもなんとなく理解できる気がする。 隆治は弱虫で、まだ何もわからない頼りない医師として描かれているが、それでもやはり医師なので、弱気になりながらも医師らしいことを考えている描写も面白い。 若いがん患者のエピソードがすごすぎる。何にもすごくないところがすご過ぎる。小説なら、もうちょっと何か書くだろう?と突っ込みたくなるほど、何も起こらず、ただ癌に侵されて死ぬ。医師との激しいやりとりも、葛藤も、何も描かれない。なすすべもなく、ただ死ぬ。 現実はきっとそうなのだろう。病気と戦ったドラマや、劇的な展開や、死ぬ前に親子の間で交わされる何やかやや、何かを描き残すとか言い残すとか、そういうことを人は求めるけど、現実にはそんなことは起こらず死んでいく人がいっぱいいる。それを、若い医師はただ見ている。カルテを書くとか、事実を家族に淡々と説明するとか、与えられた仕事をこなすことしかできず。そして、うちのめされる。それがすごく、シンプルに描かれていて、それが、とても悲しかった。

Posted byブクログ

2020/04/21

実態はどうかは知りませんが、本を読む限り、患者を生かし続けることが必ずしも正ではないということですね。。。残酷に見えるかもしれないけど、生き続けることが本人にとっての幸せとは限らない。そういうことかな。大惨事だけではなく、常に医療現場では患者に対してトリアージされてるのかも。

Posted byブクログ