永田町小町バトル の商品レビュー

西條奈加(著者)

2024/08/23

現在の貧困問題や行き過ぎた市場主義の弊害などのレクチャーのような内容。
小町は愛すべきキャラクターだが、自党の法案を当て馬にして与党の法案を通過しやすくするというのはどうなんだろう。
もう少し政治家として正攻法で攻めて欲しかったな。
与党からは出馬が難しいからとりあえず野党から出馬した、とか将来は与党へ移るような匂わせがあったり、その辺がなんだかなぁ。　
与党が小町が忌み嫌う昭和の親父だらけなのに。
小町が小さな新興野党で奮闘し、国民を巻き込んだブームメントを起こすような話なら良かったのに。
政治をテーマにしてるのに政治の扱いが軽くて違和感。

2024/04/18

数年前に書かれた物語だが、子どもの教育や少子化、若年層の貧困問題は現状もほとんど改善されておらず状況は変わていない。リアルな状況の描写がとても勉強になる。

小説ではあるけれど、現在の子育てにまつわる環境のリアルとして「今、子育てに関わっていない人」に読んでほしいな〜と感じた。
映像化されたらいいのにな。

2024/02/24

現役キャバ嬢シングルマザーが政界にメスを入れる！というかんじだったので、ドタバタコメディかなと思いきや、中身は真面目な内容。

色々な制度や法律について丁寧に説明されているのだけど、難しくてそのあたりは読み飛ばしてしまった。
でも日本の政治は、今だにおじさん達に都合よくできているんだなっていうのはわかった。

現実にも小町や小野塚のように戦っている議員はもちろんいるのだろうけど、ニュースで映る国会中継や政治家の様々な不祥事を見ると、日本で政治に信頼を持つのは難しいよね。。。

ちょっとややこしい部分はあるけれど、国民が政治に興味を持つことの大切さはわかるので、若年層に読んでもらいたい1冊かな。

2023/10/25

政治の舞台での痛快劇を期待していたので、政治家としての活躍の描写が少なくてちょっと残念でした。保活の大変さや女性の仕事と育児の両立、養育費未払いの問題など丁寧に描かれていました。

2023/02/13

主人公は現役キャバクラ嬢でシングルマザーの新人代議士・芹沢小町。

待機児童、保活、賃金格差、貧困などの問題に自ら直面した事で、なんとかせねばと考え男社会である・永田町に挑んで行く。

コメディータッチで軽快に読める部分もあるのだが、様々な問題についての説明的な文章が多過ぎる為、途中からしんどくなって来る。

日本が抱えている問題、政治、国会などについての知識は深める事が出来るが、そちらの比重が多い事で小説としての面白味に欠けたのは残念。

もう一人の主役である小野塚遼子の出番も少なく途中でオチも読めてしまい物足りなかった。

2022/02/21

図書館で借りたもの。
新人代議士の小町は、シングルマザーの現役キャバクラ嬢。待機児童、賃金格差、貧困…課題山積みの“子育て後進国”に、男社会・永田町に、小町は風穴を開けられるのか。

知らなかったことが多すぎる！
離婚したあと、養育費の支払いを続ける割合は二割ということに驚き。
払うべきものじゃないの？
ひとり親家庭の児童扶養手当は子ども1人の時の満額が42330円だけど、2人目は10000円増えるだけ。
なぜ倍じゃないのか…。
自分が使わないから知らなかったけど、これは大変だ。
いつ自分がそうなるかわからないよね。
夫と死別する可能性も0じゃない。

国立国会図書館の本来の業務が、国会議員の調査・立法をサポートすることだとは知らなかった。

子ども年金制度はとてもいい制度だと思う。
“｢この国の老齢年金は、よくできています。世界的に見ても、もっとも手厚いと言える。一方で、子供にかけるお金はあまりに少ない。子供もお年寄りと同格の、守るべき者として捉えるべきです。社会全体がお年寄りを支えるように、社会が子供を育てる。その意識を持たないと、先はありません｣”

小町と遼子、対象的な2人だけど目指すところは一緒。
こんなに熱い国会議員って居るのかな？私が知らないだけ？
今後は共闘していけばいいなぁ。

2021/10/31

2021/10/29
だめだ、現実が邪魔をする。
政治の話はいつもこうだ。
現実の政治家への不信感など諸々の負の感情がフィクションさえも楽しませてくれない。
むしろ苦痛だった。根深い。

2021/10/19

政治について、真剣に向き合うことがいかに大切か、現実の厳しい実態を元に教えてくれている。若い10から30代の方にこそ読んでもらいたい。真剣に人々の為に働く政治家が、一人でも多く当選させて、この国のしくみをどんどん良い方向へ変えていきたい。その為には、投票する側も覚悟が必要だ。真剣に、勇気をもって、関わっていきたい。

2020/06/17

小町バトルが添え物で
後は著書の言いたいことばかりが
ぎゅうぎゅう書かれていて疲れた。
政治を知らない若い世代が読む…
にはちょっとしつこいかな。

2020/02/28

キャバクラ嬢でシングルマザーの芹沢小町が野党民衛党で国会議員に、一方世襲議員の親の地盤は引き継いだ小野塚遼子が与党自雄党から当選。新人女性議員が永田町で少子化、待機児童、格差問題など子供の貧困を無くそうと法案を準備しバトル開始。野党の発言力の弱さを与党である遼子を旨く利用し一蓮托生を狙っての法案を本会議に通す小町。如実に現在のこの国の問題に切り込み、また国会の裏側や仕組みが書かれ面白かった。しかし、建前と本音、選挙の為の人脈と金など政治の世界の不透明な印象は拭いきれない。実際の議員さん、居眠りしないでね。