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アラバスター(オリジナル版) の商品レビュー

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2022/01/26

アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」(巌窟王)から着想を得たものだそうです。 見た目の醜さを理由にその存在を罵倒され、理不尽な理由で投獄された主人公が、自分を陥れた美しい女優への復讐心を抱く。 刑期を終え、醜さを消し去る装置を開発した科学者の家に向かいその効果を試して...

アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」(巌窟王)から着想を得たものだそうです。 見た目の醜さを理由にその存在を罵倒され、理不尽な理由で投獄された主人公が、自分を陥れた美しい女優への復讐心を抱く。 刑期を終え、醜さを消し去る装置を開発した科学者の家に向かいその効果を試してみるが、ますます酷い姿になってしまう。 自身の醜さゆえに美しいものへの憎しみが増し、美しさに酔いしれている者を貶めることに生きがいを見出すようになる。 やがて、世界中の全てのものを醜い姿にすることを目的に組織を作り活動を広げるが、、、 B5版で520ページと手にするのもためらうほど重厚な大型本であり、ストーリーも暗く重たく結末も絶望的な作品です。 手塚治虫自身が失敗作と認識し、「徹底的に救われない作品」だとか「ここに登場する人物は、ことごとく嫌いで描きたくない人物」だとも言っています。 確かに嫌な奴ばかりが登場する、"黒手塚"の代表作にふさわしい後味の悪い作品でした。

Posted byブクログ

2020/12/30

美しさって、醜さって。目に見えないものも大事と言いつつ見た目でめっちゃ左右される現実、あるよな。苦しいけど目が離せない感覚で一気読みした、質・量ともに重かった

Posted byブクログ