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平場の月 の商品レビュー

3.8

183件のお客様レビュー

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    34

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  3. 3つ

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2019/05/18

中年男女の恋愛を描いた小説。 出会い方などは世間の傾向を参考にしたそうだが、よく練られた構成と慎重に選択された表現で繊細なテーマについて書かれている。

Posted byブクログ

2019/05/16

内容(「BOOK」データベースより) 朝霞、新座、志木―。家庭を持ってもこのへんに住む元女子たち。元男子の青砥も、このへんで育ち、働き、老いぼれていく連中のひとりである。須藤とは、病院の売店で再会した。中学時代にコクって振られた、芯の太い元女子だ。50年生きてきた男と女には、老...

内容(「BOOK」データベースより) 朝霞、新座、志木―。家庭を持ってもこのへんに住む元女子たち。元男子の青砥も、このへんで育ち、働き、老いぼれていく連中のひとりである。須藤とは、病院の売店で再会した。中学時代にコクって振られた、芯の太い元女子だ。50年生きてきた男と女には、老いた家族や過去もあり、危うくて静かな世界が縷々と流れる―。心のすき間を埋めるような感情のうねりを、求めあう熱情を、生きる哀しみを、圧倒的な筆致で描く、大人の恋愛小説。

Posted byブクログ

2019/05/07
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一気に読んだ。住んでる地域といい、年齢といい、近いということもあってなんとも切ない気持ちになった。 「晩年感」という言葉で表されることがここそこに出てくる。付かず離れずの2人の間の丁度良い距離感も年齢ならではで 、夫婦とは違う幼馴染みと一言では言えない関係も 絶妙。 病気にならなかったら2人は一緒になっただろうか

Posted byブクログ

2019/05/06
  • ネタバレ

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50歳で、中学の同級生に再会し、それはお互いに片想いだったみたいな相手で、一時を共に過ごし、自分の気持ちを確認し、そして、別れが来る。 こういう風なら、再び出会わない方が良かったのか、けれど、気持ちは奥深く根ざし、伸びるべき場所はもうなく、宙に浮く。そんな中途半端なことすべてが、生きていくということで、若い頃は分からなかったその中途半端感が、折り合えないとしても大切なのだと、今の歳だからわかる。 平場という言葉が、リアルで、また、悲しい。

Posted byブクログ

2019/04/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「胸を張れよ、青砥」 須藤が青砥にかけた激励の言葉がいつまでも耳から離れない。 青砥と須藤、共に50歳。 同窓生の男女の静かな恋愛は、若い頃のような燃え上がるものには遠く及ばないけれど、よりリアルにゆっくりと迫ってくる。 イタい経験も多々積んだ二人は、ただ寄り添いとりとめのない会話で日常の煩わしさをやり過ごす。 この年齢になると寄り添う相手も、誰でもいい訳にいかず選んでしまうもの。 この二人の距離感がとても心地好く、そんな相手に出逢えた二人が羨ましい。 「ちょうどよくしわあせなんだ」 現状に不満がある訳でもなく多くを求めないごく平凡な平場で、ずっと二人一緒にいたいだけだったのに。 この本に出逢ったのが、もっと若い頃や年齢を重ねた後ならピンと来なかったかもしれない。 今、同じ年頃のタイミングでこの本が読めて共感できて良かった。 「おれ、おまえと一生いくと決めたんだわ。おれはおまえがだいぶ好きなんだよ。どんなおまえでも、おまえだったら、それでいいんだよ」 「須藤はこの世にひとりしかいない。須藤以外の須藤など、いるはずがない」 好きな人からこんな風に思ってもらえる須藤がほんと羨ましい。 そして最後まで学生時代のまま、互いを名字で呼び合う二人。こういう不器用さも好き。

Posted byブクログ

2019/04/23

元中学の好きだった同級生に,50近くになってばったり出会う.それから始まる友情以上恋人未満的な関係が,癌という重荷とともに一年ほど続く.生きていくこと,愛しく思うことが切なく心に染み入る.恋愛小説ではあるのだが,もっと友情を昇華させたような味わいの物語だ.最後涙が止まらなかった.

Posted byブクログ

2019/04/08

映像化などしたら陳腐な恋愛ものになってしまいそうで嫌だ。久々に泣きそうになった、泣かなかったけど。 ツードッツやってみた。

Posted byブクログ

2019/03/29

五十を過ぎて再会した中学の同級生が、やたらと盛り上がるわけでもなく、かなり地味ーに互いに思い合うのに、結ばれない。なんだろう、この二人、最初に結ばれてたら幸せになれてたの? 一緒に年を取って、子供を巣立たせて、最後にまた二人に戻る。そんな人生送れてたの?やるせねえなあ(+_+)そ...

五十を過ぎて再会した中学の同級生が、やたらと盛り上がるわけでもなく、かなり地味ーに互いに思い合うのに、結ばれない。なんだろう、この二人、最初に結ばれてたら幸せになれてたの? 一緒に年を取って、子供を巣立たせて、最後にまた二人に戻る。そんな人生送れてたの?やるせねえなあ(+_+)そしてウミちゃん、娘に軽蔑される自分を反省しなさいよ。多分友達いないよ、あんた。そんな母親見る子供は悲しいよ。

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2019/03/17

切ない 恋なんだけど お互い50歳同級生 切ない 著者の言葉遣いのうまさに圧倒される それこそそのへんの平場なのに 「田村はまだか」から10年なんだ そうなんだ 切ない ≪ さりげなく 想いを込めて 月をみる ≫

Posted byブクログ

2019/03/12

泣いた。「ちょうどよくしあわせなんだ」という言葉が胸に響いて、切ない。生きることの重み、人を大切にすることの甘さ、辛さ、哀しさ、たくさん詰まっていて、余韻が苦しいくらい胸に広がってる。

Posted byブクログ