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オウム死刑囚 魂の遍歴 の商品レビュー

4.8

18件のお客様レビュー

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2024/11/12

プロジェクトXでオウム真理教と対決した監察官の話を興味深く観ていました。その流れでこの一冊を手に取った。 今更ながら驚くことが多かった。オウム死刑囚と一括りに思い込んでいましたがこんな純粋で心の綺麗な人がいたとは! この人の詩とか手記には心を揺さぶられるものがあります。 又再審へ...

プロジェクトXでオウム真理教と対決した監察官の話を興味深く観ていました。その流れでこの一冊を手に取った。 今更ながら驚くことが多かった。オウム死刑囚と一括りに思い込んでいましたがこんな純粋で心の綺麗な人がいたとは! この人の詩とか手記には心を揺さぶられるものがあります。 又再審への流れがあったにもかかわらず唐突な死刑執行を指示した上川法務大臣。前夜は懇親会に参加していたそうですが本当に考え抜いて死刑執行書にサインしたのでしょうか?又サリンを撒いた林郁夫は無期懲役なのに井上嘉浩はなぜ死刑なのか?1審は無期懲役なのに2審は死刑で最高裁は控訴棄却は何故なのか? 日本の司法にも疑問を感じた。

Posted byブクログ

2024/08/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み応えがあった。マスコミ報道では伝わってこない。人は一面で判断することはできないけれど、最期の様子をみると本物なんだろうと思う。そもそも、上九一色村のあの施設…あそこまで「野放し」していたのはなぜだろうと思う。 一審の判決のまま無期懲役だったら、どんな償いをしていたのだろう。あの判決が出た時は何も思わなかったけれど、この本を読んで見てみたかったと思う。 そして、膠着した組織は何もここだけではない、そこかしこに見られる。嫌だけど辞められない。なぜか。「いやならやめる」を通せば健全になっていくと最近思う。

Posted byブクログ

2023/05/10

嘉浩さんの幼少期や愛犬の太郎との写真を見る度に悲しい気持ちになりました。読みながら何回も写真のページを開いてしまいました。もし麻原と出会わなければと思うと残念でたまりません。

Posted byブクログ

2023/01/04

オウムが起こした数々の事件は、どんな理由があろうと決して許されるものではない。オウムの幹部であった井上嘉浩の人生が描かれている。真面目で優秀、井上の人柄に惹かれ入信した信者も多数いたらしい。逮捕後は犠牲者たちの無念にせめて報いようと「償い」と「真実の究明」のために捧げたという半生...

オウムが起こした数々の事件は、どんな理由があろうと決して許されるものではない。オウムの幹部であった井上嘉浩の人生が描かれている。真面目で優秀、井上の人柄に惹かれ入信した信者も多数いたらしい。逮捕後は犠牲者たちの無念にせめて報いようと「償い」と「真実の究明」のために捧げたという半生を読むと、「仮に出会う人間が違っていたなら、どれだけ社会に貢献できる大人になっていたか」「どんな人に出遇ったか、人はその出遇いによって一生が決まるといっていいかと思います」という作中の言葉が心に重く残ってやるせない気持ちになった。

Posted byブクログ

2022/04/30

ジャーナリストさんの著書をはじめて読んだ。オウム関連の事件は、私の中でなぜか心から離れない事件。当然 許されるものではないにせよ、井上さんの生き様は 興味深く 誰もが陥る可能性のあるものであったと切に感じた。

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2022/04/03

幹部受刑者の手記等を元にした著作物です。一般に報道されていたイメージとは随分異なる人物像で少し驚きました。(真実は現時点では分かりませんが)また事実が明らかになっていない事が多々あることが指摘され、司法当局の在り方にも戸惑いを覚えます。犯罪は許されることではありませんが、文言を正...

幹部受刑者の手記等を元にした著作物です。一般に報道されていたイメージとは随分異なる人物像で少し驚きました。(真実は現時点では分かりませんが)また事実が明らかになっていない事が多々あることが指摘され、司法当局の在り方にも戸惑いを覚えます。犯罪は許されることではありませんが、文言を正面から見た悔悟の記録として共有されて、繰り返されないための教訓として残っていけば良いと感じました。

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2021/11/14

今年いちばん面白かった。 筆者が割と井上嘉浩寄りなところはあるが、それをあらかじめ理解した上で読むと良い。それ以上に、松本智津夫の生い立ちからオウム真理教がどう成り立ち、事件を起こしていったのか詳しく書いてあった。井上嘉浩は16歳でオウムに浸かり、青春を知ることなく26歳で死刑囚...

今年いちばん面白かった。 筆者が割と井上嘉浩寄りなところはあるが、それをあらかじめ理解した上で読むと良い。それ以上に、松本智津夫の生い立ちからオウム真理教がどう成り立ち、事件を起こしていったのか詳しく書いてあった。井上嘉浩は16歳でオウムに浸かり、青春を知ることなく26歳で死刑囚となり48歳で死んでいった。もし、あの時オウムに出会わなければもっと社会のため人の為に生きていたはず。

Posted byブクログ

2021/06/08

書店で見た時に仰々しいタイトルと厚みにたじろぐも直感で購入。オウム事件の調書ではなく一人の人間、一つの家族としてオウムにどう向き合って来たかのかが井上死刑囚の手記と家族の話、実際の証拠を基に紡がれていく。ひた向きな家族の想いと、ワンマン組織の極地であるオウムの狂気が描かれている

Posted byブクログ

2020/10/13

自分も陥っていったかもしれない物語として読む。 再審請求中に死刑が執行されていることには戦慄。もし自分が無実の罪で捕まったら?こわ。

Posted byブクログ

2020/10/06

 井上嘉浩はオウム幹部の中で飛び抜けて若く、有名大学出ではなかったのに、麻原に重用されていった。中学生の時に密教、修行や解脱というものに関心を持ち、阿含宗へ入信して修行をするようになったが、そこで自分の疑問に応えてくれる人や教えとの出会いが無かったことが悔やまれる。ここで良い出会...

 井上嘉浩はオウム幹部の中で飛び抜けて若く、有名大学出ではなかったのに、麻原に重用されていった。中学生の時に密教、修行や解脱というものに関心を持ち、阿含宗へ入信して修行をするようになったが、そこで自分の疑問に応えてくれる人や教えとの出会いが無かったことが悔やまれる。ここで良い出会いがあれば、彼はオウムへと進むことはなかっただろう。  また、唯一、無期懲役から死刑に、二審で判断がかわった人で、再審請求中に死刑執行という司法の不条理には驚いた。  門田さんのように取材を丹念にすると信頼できる人は本当に貴重だと思う。500頁超の作品もそれを感じさせなかった。

Posted byブクログ