炎の色(上) の商品レビュー
(⌐■-■)ルメートル読ませるのお ⊂|⊃ [ಠ_ಠ]プラデルは上巻じゃ出てこないぜ
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世間知らずな資産家に ハイエナやハゲワシが 如く群がる詐欺師たち。 資産管理を他人に任せ っぱなしにしてはダメ ねと。 気づけば全てを奪われ てた主人公マドレーヌ。 しかし彼女を愚鈍な女 と侮るなかれ。 この物語は獲物を詐取 された雌ライオンが、 ハイエナやハゲワシに ...
世間知らずな資産家に ハイエナやハゲワシが 如く群がる詐欺師たち。 資産管理を他人に任せ っぱなしにしてはダメ ねと。 気づけば全てを奪われ てた主人公マドレーヌ。 しかし彼女を愚鈍な女 と侮るなかれ。 この物語は獲物を詐取 された雌ライオンが、 ハイエナやハゲワシに 襲いかかる復讐譚なの です。
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私的に言えば、ル・メートルの新境地ともいえる傑作、第2巻。 ピカレスク?ノワール風活劇とでもいえようか? この類って、前の流れを読まなくても行ける作品はあるけど、やはり「天国で・・」と読んでいないと人物像、家柄の臭さ、時代の空気感、マドレーヌが生きてきた足跡から来る彼女の性的感覚...
私的に言えば、ル・メートルの新境地ともいえる傑作、第2巻。 ピカレスク?ノワール風活劇とでもいえようか? この類って、前の流れを読まなくても行ける作品はあるけど、やはり「天国で・・」と読んでいないと人物像、家柄の臭さ、時代の空気感、マドレーヌが生きてきた足跡から来る彼女の性的感覚などは楽しめない。 これだけのページ数で、よくもまぁと思うほどに、濃い人物が続出…亡き父親の取り巻き、関りのある人物の顔の裏表「男女問わず、醜悪」に加えて、オペラの歌姫ソランジュ、ポールの看護師、ウラディとか多彩。 性に目覚めていく?ポールのみならず、またしても次なる男に身をゆだねるマドレーヌ。 フランス社会は…なぁと腐りつつも下巻へ。
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フランスの作家ピエール・ルメートルの長篇作品『炎の色〈上〉〈下〉(原題:Couleurs de l'incendie)』を読みました。 『傷だらけのカミーユ』、『わが母なるロージー』、『監禁面接』に続き、ピエール・ルメートルの作品です。 -----story-----...
フランスの作家ピエール・ルメートルの長篇作品『炎の色〈上〉〈下〉(原題:Couleurs de l'incendie)』を読みました。 『傷だらけのカミーユ』、『わが母なるロージー』、『監禁面接』に続き、ピエール・ルメートルの作品です。 -----story------------- 〈上〉 1927年2月、パリ。 一大帝国を築いた実業家の葬儀が粛々と進んでいた。 しかし出棺のとき、思いがけない悲劇が起きる。 故人の孫、七歳のポールが三階の窓から落ちたのだ。 故人の長女マドレーヌは亡父の地位と財産を相続したものの、息子の看護に追われる日々を送る。 しかし、そのあいだに、彼女を陥れる陰謀が着々と進んでいた…。 ゴンクール賞および英国推理作家協会賞を受賞した『天国でまた会おう』待望の続篇登場! 〈下〉 奸計により、亡父が遺した資産も邸宅も失ったマドレーヌは、小さいアパルトマンで細々と暮らしていた。 一方、彼女を裏切った者たちは、それぞれ成功への道を歩んでいた。 そして、マドレーヌは復讐することを決意する―。 ヨーロッパでファシズムが台頭しつつある1930年代、新たな戦争の影がしのびよるパリでくりひろげられる、息もつかせぬ復讐譚。 『その女アレックス』著者による、『天国でまた会おう』三部作の第二巻。 ----------------------- 2018年(平成30年)に刊行された、災厄の子供たち三部作の第2作… 第一次世界大戦後のフランスを舞台に描いた文芸作品で、7年前に読んだ『天国でまた会おう』の続篇です。 1927年(昭和2年)2月、パリ… 一大帝国を築き上げた実業家マルセル・ペリクールが死んだ、、、 その長女マドレーヌ・ペリクールは、幼い一人息子ポールとともに、父の莫大な遺産を受け継いだ… しかし、事故に遭ったポールの看護に努める彼女は、自らを取り囲む悪意に気づかなかった―。 やがて裏切りと詭計により地位も資産も失った彼女は、復讐を決意する! ファシズムの足音が聞こえる第二次世界大戦前のパリを舞台に展開する息もつかせぬ群像劇。 信じていた仲間に裏切られ、どん底に陥れられたマドレーヌ・ペリクールの怒濤の復讐劇を描いた作品… 自分を裏切った者たちを罠に陥れ、淡々と復讐していく展開がリズムよく描かれていましたね、、、 騙されるマドレーヌの方にも問題はあったかなー と感じて、序盤は感情移入し難かったのですが… 仲間の裏切りも酷いですからねー 復讐劇が進んでいくうちに、いつの間にか気持ちがマドレーヌたち(息子のポール、看護師ヴラディ、協力者のデュプレ含む)にシンクロしていましたね。 どんでん返しはなく、悪役がわかりやすい勧善懲悪のエンターテイメント作品でしたね… 前作にも登場したデュプレの活躍や、車椅子の少年ポールと母国語しか喋れないポーランド人看護師ヴラディのユーモア溢れるやりとり等も印象的でした。 続篇も機会があれば、読んでみたいですね。
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上下一括感想下巻にて しかし、どいつもこいつも…… 嫌なやつがいっぱい! 読むのが嫌になる……。
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『天国でまた会おう』の続編だが、前作を読まずに本書を読んでも楽しめる。 天国でまた会おうでは第一次世界大戦直後の物語だった。本書は第二次世界大戦の足音が聞こえてくる1927年〜1933年が舞台でペリクール家の物語となっている。 7歳のペリクール家の子息が3階の窓から落ちるという悲...
『天国でまた会おう』の続編だが、前作を読まずに本書を読んでも楽しめる。 天国でまた会おうでは第一次世界大戦直後の物語だった。本書は第二次世界大戦の足音が聞こえてくる1927年〜1933年が舞台でペリクール家の物語となっている。 7歳のペリクール家の子息が3階の窓から落ちるという悲劇的な場面から始まる。上巻の後半で真相がわかってくる。 フランス人の名前は、聞き慣れておらず、最初は名前を覚えるのに少々苦労した。 そんな苦労を乗り越えられたら、もう作者の世界にどっぷりハマってしまう。ここまできたら下巻一気読みに突入。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「天国でまた会おう」の続篇。 前作で登場した、顔に穴の開いてしまった兵士の家族、 銀行家の父の葬式から話が始まる。 孫息子が三階の窓から落ち、 一命をとりとめたが、歩けなくなってしまう。 銀行家の唯一の相続人である母マドレーヌは、 息子を看護するが…。 前作で、容姿にひかれて結婚した夫を、 詐欺を行ったと知り見捨てたマドレーヌ。 今回もろくでもない男を息子の家庭教師として招き入れたり、 長年勤めていた銀行の上級管理職員を手ひどく振ったり、 しかもその男に資産のことを任せっぱなしにしたりと、 ある意味、自業自得で財産を失う。 (下巻へ続く)
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2013年にフランスの文学賞 ゴンクール賞を受賞した''天国でまた会おう''の続編です。 戦争中の不幸な出来事で顔の下半分を無くした資産家ペリクール家の息子が自殺してから7年後の1927年に父親であるマルセル・ペリクールが亡くなり厳か...
2013年にフランスの文学賞 ゴンクール賞を受賞した''天国でまた会おう''の続編です。 戦争中の不幸な出来事で顔の下半分を無くした資産家ペリクール家の息子が自殺してから7年後の1927年に父親であるマルセル・ペリクールが亡くなり厳かな葬式でシリーズ2作目は始まります。 大統領も弔問に訪れた葬儀で喪主マルセル・ペリクールの孫ポールが館の3階から飛び降りた。母親マーガレットは息子の看病にその後の人生の大半を費やす事を厭わなかったが、その隙にペリクール銀行の重役で亡くなった父親の右腕だったギュスターヴと友人で付き人のレオンスに騙され遺産、屋敷の全てを失った。 息子ポールと看護士ヴラディとの慎ましい生活が狭いアパルトマンで始まった。 ペリクール家は、呪われているかの様に絶え間なく不幸がやって来る。長男エドゥアールの悲惨な人生、姉マーガレットの結婚と息子ポールの悲劇、果てにはペリクール家の破産だ。物語は第一次世界大戦が終わり第二次大戦に向かう頃の時代で、恐慌による銀行の破綻や次なる戦争に向けて準備が行われている狂騒の時に名家ペリクール一族の末路とポールの将来を考えるととても悲しい。
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1927年2月、パリ。一大帝国を築いた実業家の葬儀が粛々と進んでいた。しかし出棺のとき、思いがけない悲劇が起きる。故人の孫、七歳のポールが三階の窓から落ちたのだ。故人の長女マドレーヌは亡父の地位と財産を相続したものの、息子の看護に追われる日々を送る。しかし、そのあいだに、彼女を陥...
1927年2月、パリ。一大帝国を築いた実業家の葬儀が粛々と進んでいた。しかし出棺のとき、思いがけない悲劇が起きる。故人の孫、七歳のポールが三階の窓から落ちたのだ。故人の長女マドレーヌは亡父の地位と財産を相続したものの、息子の看護に追われる日々を送る。しかし、そのあいだに、彼女を陥れる陰謀が着々と進んでいた…。ゴンクール賞および英国推理作家協会賞を受賞した『天国でまた会おう』待望の続篇登場!
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ルメートルの未読作品を図書室で見つけてウキウキ借りてきました。読もうと取り出して、帯などから『天国でまた会おう』の続編であり、三部作の二作目であることに気付きました。読めば思い出すだろうと思ったけれどピンと来なくて、ブクログの自分の本棚を検索して、主人公のマドレーヌが、前作の主要...
ルメートルの未読作品を図書室で見つけてウキウキ借りてきました。読もうと取り出して、帯などから『天国でまた会おう』の続編であり、三部作の二作目であることに気付きました。読めば思い出すだろうと思ったけれどピンと来なくて、ブクログの自分の本棚を検索して、主人公のマドレーヌが、前作の主要人物三人のうちの一人であるエドゥアールの姉でありハンサムだけれど超絶嫌なやつプラデルと結婚したあのマドレーヌだと判明。前作は面白かったけれど男衆のことばかり書かれていてちょっと残念に思いマドレーヌのことをもっと書いてほしいと思っていたのです。お葬式から始まり戸惑っていましたが亡くなったのはマドレーヌとエドゥアールの父親の銀行家ね、と繋がって、俄然面白くなってどんどん読みました。ブクログでレビューを書いていて良かったです。上巻の半ばくらいから事態が転がりだして面白くなり、それまでは誰かの娘とか誰かの妻として生きていたマドレーヌが腹をくくり、主体的に動いていく様がすごかったです。一次大戦後に実際にフランスで起きた社会的な事件を元に書かれているそうなので、それを知らずに読んでもとても面白かったのですが、欧州やフランスの近代史を分かっている人が読むと格段に面白く読める作品なのだろうと思いました。三部作の完結編も楽しみです。
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