センスメイキング 本当に重要なものを見極める力 の商品レビュー
ビジネスなどにも哲学やアートが必要というのは賛同する。この本自体もセンスメイキングな(腹落ち感のある、と訳せばいいのか?)印象があった。STEMにはアートはないが、STEAMにはアートがあるからこの点は一定程度クリアしてるのでは?と感じた。進んだアメリカの事例だから日本にどこまで...
ビジネスなどにも哲学やアートが必要というのは賛同する。この本自体もセンスメイキングな(腹落ち感のある、と訳せばいいのか?)印象があった。STEMにはアートはないが、STEAMにはアートがあるからこの点は一定程度クリアしてるのでは?と感じた。進んだアメリカの事例だから日本にどこまで当てはまるのかは一考の余地あり。あと、やや同じ表現が長いかな。 デザイン思考の批判は興味深く読んだ。顧客第一主義の落とし穴とでも言えばよいのかもしれない。なお、フォードのマーク・フィールズはあまり結果を出せずに退いたと理解しており、彼を称賛している箇所は説得力が弱いと感じた。
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安宅和人さんのおすすめの本ということ、それから自分が理系なこともあり人文科学での異なる思考方法について知りたいという思いから本書を読んでみました。しかし、結論から言うと自分としては納得できる内容ではありませんでした。 本書を通じて、データでは捉えきれないものがたくさんあるのにデー...
安宅和人さんのおすすめの本ということ、それから自分が理系なこともあり人文科学での異なる思考方法について知りたいという思いから本書を読んでみました。しかし、結論から言うと自分としては納得できる内容ではありませんでした。 本書を通じて、データでは捉えきれないものがたくさんあるのにデータばかりにとらわれていてはいけない、という主張がなされていました。もちろんそのような側面もありますが、その批判の根拠にデータ活用の現実をあまり知らない的外れな印象を受けたこと、その代替案として出される人文科学手法の根拠が論理的でないこと、また執拗にデータ活用を批判していることが引っかかりました。自分自身もデータが全てではないというのはもちろん理解していますが、本書にはかなりツッコミどころが多かったように思います。
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前作の方が、ビジネスの事例が多くて面白いと思います。 一般化することで洞察を得ようとする世界に対して、個別の文脈を理解する重要性を語っていて、成功要因事例にはその文脈をいかに理解しているかが大事。 という趣旨と理解しているのですが、身に沁みないと感じてしまった本でした。以下の点が...
前作の方が、ビジネスの事例が多くて面白いと思います。 一般化することで洞察を得ようとする世界に対して、個別の文脈を理解する重要性を語っていて、成功要因事例にはその文脈をいかに理解しているかが大事。 という趣旨と理解しているのですが、身に沁みないと感じてしまった本でした。以下の点が気になりました。 ・文理対立、デザイン思考との対立などが強調されすぎる。デザイン思考の多岐の情報を想像して並べて統合するのはセンスメイキングと近しい考え方だと思うのですが、、、 ・センスメイキングを再現できない、再現性のある方法の考察や説明がない、、、?私には理解できませんでした。ビジネス理論として使いづらいと感じます。 ・文章が分かりづらいと感じた。改行などで説明が切り替わると思いきや同じ説明を続けていたり、前文の説明をこの文で肯定してるのか否定してるのか分かりづらかったり。読解力の問題かもですが、、、
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※このレビューにはネタバレを含みます
昨年7月に完読した読書メモを転載。 山口周氏のアートをビジネスにという考え方に近いか。ただし山口周氏の書籍のほうを読んだほうがよい。IDEOのデザイン思考万能論については批判されて仕方ないかもしれないが、使える局面は十分あるので批判も行き過ぎ。 金融関係者を前に、この分野で本物の教養を身につけたいなら、デフォーやバルザック、ディケンズの著作はどれも読んでおいたほうがいいと語っていたのでその部分は参考になる。
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自然科学の薄いデータだけでは真実に辿り着けない。 著者はデザイン思考が大嫌い。 複数の尺度、視点、文化に基づく文脈を解釈するときっと何かが見える。 関心を持って学び、人や文化に気遣うことで洞察が得られる?
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ま、そうだよねという感じで目からウロコ!というものはなかった デザイン思考についてのところはなんだか笑ってしまいました
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抽象的で理解が難しい。 「量」をこなすアルゴリズム思考だけに頼るのではなく、データを「深掘り」し未知なる世界を想像するべき。というのが大筋。
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ビッグデータ、デザイン・シンキングなど、受けるエリアだけどただそれに飛びつくだけの時代に一言物申す書と言った感じ。この本の日本発売は2018年11月なのでその数年前からビッグデータとAIはブームになっていてマネーボールは映画になってヒットするほどだった所に、追い討ちをかけるように...
ビッグデータ、デザイン・シンキングなど、受けるエリアだけどただそれに飛びつくだけの時代に一言物申す書と言った感じ。この本の日本発売は2018年11月なのでその数年前からビッグデータとAIはブームになっていてマネーボールは映画になってヒットするほどだった所に、追い討ちをかけるように時代はSTEM、稼げるのは理系で、人文系の学問って無駄じゃね?との意見が世界的に広まりつつある中、いやいや、人文学の方がより人間らしい生き方を味わうのに良いだろ?って言ってるようだ。 著者は、クリスチャン・マスビアウ氏、あまり聞いたことのないラストネームだが、ロンドン出身の方なのかな、ロンドン大学卒業という経歴。 「世界を理解する」では、フォードCEOの大衆に車をと言ったビジョンや、「「個人」ではなく「文化」を」では、哲学と芸術、物語りの大切さを訴えているところは著者が現在アメリカに住んでいる事も影響して、褒めながら欠点をあぶり出す感じ。第4章では、あの英国銀行を潰したとも言われるジョージ・ソロスを深掘りしている。これはロンドン出身の著者からすると、ある意味、かたきとも言えるだけに、こいつは何者なのかについて深く分析したのかな?と想像。文中ではそんな事は一言も書かれてないけど、失敗から学ぶってやつかな。 センスメイキングって、日本人的には、「侘び寂び」だったり「心の機微」的な表現になるのかなあ。第7章では、センスメイキングの達人として、3人の物語りが紹介されていて、1人目は、交渉の指導の達人と言われるシーラ・ヒーン、2人目は、EU統合の困難な交渉をやってのけた政治家?のマルグレーテ・べステアー、3人目は、FBIの交渉のエキスパートのクリス・ボス。第8章の「人は何のために存在するのか」として、介護にフォーカスを当てている。 外資系企業で働く身としては、データ、レポート、デザイン・シンキングは、めちゃくちゃ言われるだけに、本の内容については、概ね好意的。 序 ヒューマンファクター 第1章 世界を理解する 第2章 シリコンバレーという心理状態 第3章 「個人」ではなく「文化」を 第4章 単なる「薄いデータ」ではなく「厚いデータ」を 第5章「動物園」ではなく「サバンナ」を 第6章「生産」ではなく「創造性」を 第7章「GPS」ではなく「北極星」を 第8章 人は何のために存在するのか
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※このレビューにはネタバレを含みます
人文科学に根差した知の技法。アルゴリズム思考の正反対の概念とのこと。発想はおもしろい。個人的には少し合わなかった。 メモ ・センスメイキング5原則 1個人ではなく文化を 2単なる薄いデータでなく、厚いデータを 3動物園ではなく、サバンナを 4生産ではなく、創造性を 5GPSではなく北極星を
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人文学の今日的な価値や意義を再定義し、伝える本書は読みやすくとても参考になった。途中、デザイン思考への痛烈な批判はある意味人文学的であったのは面白かった。
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