今日もあの子が机にいない の商品レビュー
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解放教育の全盛期から衰退までを検証したルポルタージュ。筆者の回顧も交えた河内の実践→八鹿高校事件・世羅高校事件→同和教育・解放教育の現状と再び筆者の回顧という構成。 その発展があくまでも「国家権力」を後ろ盾にしていたが故に可能となったものであり、またこれに付随する様々な歪みや悲劇があった事実を析出しながらも、今日でも語り継がれるべき何かがあったことに迫った一冊。タイトルの「今日もあの子が机にいない」は1950年代に再興した同和教育の学力保障運動のスローガンから取られたものであり、ここに筆者の解放教育への眼差しが集約されていると思われた。
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