どんまい の商品レビュー
重松さんの作品は笑ったり泣いたりとても感情が揺さぶられるのだけれど、でもそれが押しつけがましくなく描かれるのでとても穏やかに読める。登場人物がみんな丁寧に描かれていて誰一人おいてきぼりにしない。結末も想定通りではあるけれど素直に泣けました。「どんまい」って言葉、とてもいいな。すご...
重松さんの作品は笑ったり泣いたりとても感情が揺さぶられるのだけれど、でもそれが押しつけがましくなく描かれるのでとても穏やかに読める。登場人物がみんな丁寧に描かれていて誰一人おいてきぼりにしない。結末も想定通りではあるけれど素直に泣けました。「どんまい」って言葉、とてもいいな。すごい支えになるエールだ。
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平成半ばの作品だけど昭和感がいっぱいの作品ですね。野球に庶民群像を絡めた如何にも重松清さんらしい作品。離婚の署名捺印を終えたばかりの失意の洋子40歳と中2寸前の娘の香織、団地の掲示板の貼り紙「草野球メンバー急募 年齢性別不問」に洋子が突然執心することから物語が開始する プレイ...
平成半ばの作品だけど昭和感がいっぱいの作品ですね。野球に庶民群像を絡めた如何にも重松清さんらしい作品。離婚の署名捺印を終えたばかりの失意の洋子40歳と中2寸前の娘の香織、団地の掲示板の貼り紙「草野球メンバー急募 年齢性別不問」に洋子が突然執心することから物語が開始する プレイボール‼︎。 チームの監督(創始者)からキャプテンから各メンバーまで多士多様な事情や環境や個性を抱えた草野球チームの面々が物語を彩っていて面白おかしく展開して行くけど、ああ重松さんらしい作品やなぁ と感じながら読了。 ひと頃次々に重松作品を読み続けた時期があったけど、その頃の鮮烈な印象はこの作品からは受け取れずアッサリと読了。重松さんも私も歳を重ねましたねえ笑。ちょっと残念でした♪
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終盤に向けて、脇役たちの人となりを押し込むように描かれているが、結局は脇役のキャラの薄さが際立ってしまって、無為な時間をかけてしまったように思えてしまった。吉岡は、ページが進むほど難しい立場になっていったが、それが恩師の前でキャッチボールをするまでになった変わり様に、置いてけぼり...
終盤に向けて、脇役たちの人となりを押し込むように描かれているが、結局は脇役のキャラの薄さが際立ってしまって、無為な時間をかけてしまったように思えてしまった。吉岡は、ページが進むほど難しい立場になっていったが、それが恩師の前でキャッチボールをするまでになった変わり様に、置いてけぼりを食った。 最後にマウンドで母娘が会話を交わしたが、それで『万事丸く収めた』というレベルまで、私の気持ちが醸成できなかった。 とはいえ、これはカープにしかない物語を含んでいる。
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登場人物の設定が頭に入ると、だいたいこんなところに落ち着くだろうなという予想が立つ。その段階でもう作者の術中にはまってるんだなあ。何気ないようで、相当に練り込まれた言葉、1ページ目から立ち上がってくる世界観。ほんと重松清にはハズレがない。
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この作家さんの本、どれも泣ける。。 人間臭くて、ただのハッピーエンドの本よりも重みと読んだ後の心に残る感じが好きです。 いつもすごいなと思うのは、終盤だけでなく、序盤でも中盤でも泣ける箇所が何箇所もあること。 泣いた分だけ心が洗われる気がして、一気読みしてしまいました。
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深く心に染み渡るお話でした。みんな、いろんな思いを抱えて、それでも過去ではなく、今日のこと、明日のこと、これからのことを考えてなんとか生きている。 年齢も性別もおかれている環境もちがうメンバーが集まってできた草野球チーム。それぞれの境遇が私にも少しずつかぶって、涙がにじむ。中学生...
深く心に染み渡るお話でした。みんな、いろんな思いを抱えて、それでも過去ではなく、今日のこと、明日のこと、これからのことを考えてなんとか生きている。 年齢も性別もおかれている環境もちがうメンバーが集まってできた草野球チーム。それぞれの境遇が私にも少しずつかぶって、涙がにじむ。中学生でも高齢でもその年代ならではの人生のイベントがあり、思いが溢れる。 分厚い本だが、本当にこれ以上ないというドンピシャな言葉を紡いであり、飽きることなくすべてのイニングを読み終えた。 それぞれの登場人物も冴え渡っていて、映像化されそう。
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重松さんの小説だなぁ。いろいろな人生があって、うまくいかないことの方が多いかもしれないけれど、それでも光はあるし、人生も続く。
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ちぐさ台カープ。うちの町にもありそうな、地域の野球好きが年齢性別バラバラ寄せ集まった、すぐそこの公園に集まってそうな、ふつうのチーム。メンバーあちこちにスポットが切り替わり、誰が主人公というわけでもなく、そこかしこに自分の経験や感情が重なる。悔しさや不安や、やるせなさ、家族に対し...
ちぐさ台カープ。うちの町にもありそうな、地域の野球好きが年齢性別バラバラ寄せ集まった、すぐそこの公園に集まってそうな、ふつうのチーム。メンバーあちこちにスポットが切り替わり、誰が主人公というわけでもなく、そこかしこに自分の経験や感情が重なる。悔しさや不安や、やるせなさ、家族に対して抱えるさまざまな愛情や葛藤、すれ違い。 気づけば涙が頬を伝っている、心のすこし奥に痛みや熱を持たせてくれる、そんな1冊。 あんたはあんたの人生を、しっかり生きていきんさい。 うちらは足手まといにならんことが、最後の親の務めじゃけぇ、 これ、私も心から我が子たちに言いたい台詞だなぁ。いろいろあるけど、自分だけのいい人生を生きろ、なにがあっても、どんまい。
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重松氏らしい、とても良い作品。 離婚、単身赴任、介護など、いろいろな問題を抱える人々。 そんな人たちが草野球を通して描かれています。 どんな人にもいつかは自分に打席が回ってくる。 そして「どんまい」。 とっても良い作品でした。 全ての人におすすめの一冊です。
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夏に野球の本を読むのは楽し♪ 広島カープが初優勝した時のユニフォームに身を包んだ変なメンツの草野球チームの話。 嫌なことも腹がたつことも辛いことも、好きなことや好きな仲間がいれば半減するしまた頑張るかって思えるよね!……というだけならただのスポ根小説なんだけど、介護や離婚、単身赴...
夏に野球の本を読むのは楽し♪ 広島カープが初優勝した時のユニフォームに身を包んだ変なメンツの草野球チームの話。 嫌なことも腹がたつことも辛いことも、好きなことや好きな仲間がいれば半減するしまた頑張るかって思えるよね!……というだけならただのスポ根小説なんだけど、介護や離婚、単身赴任、闘病という人生中盤以降のもろもろが絡んでくるところが重松さんの小説。 ちょっと母娘のアクが強すぎる感があったけど、読み飽きることなく読了。 素敵なカントクだったな。 こんな人に出会うと、人生が違って見えてくるんだろうな。
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