小説の神様 あなたを読む物語(下) の商品レビュー
本を読まずにはいられなくなった人たちは誰しも「良い物語とは何か」とか「ジャンルに貴賎はあるのか」とかそもそも読む、書くという営みについて考えてしまうことがあると思っているのだけれど、どうでしょう。 で、たいていその手の思索をした後って少し小っ恥ずかしい感情を覚えるものですが、この...
本を読まずにはいられなくなった人たちは誰しも「良い物語とは何か」とか「ジャンルに貴賎はあるのか」とかそもそも読む、書くという営みについて考えてしまうことがあると思っているのだけれど、どうでしょう。 で、たいていその手の思索をした後って少し小っ恥ずかしい感情を覚えるものですが、この小説はそういう思索の爆弾のようなもので。 これを読むと、こんなに繊細で真摯にやってくれるなら文句ないや、と感謝するしかない。
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この本を読んで、このブクログに初めて登録した時に書いた自己紹介と同じだなと。記録を遡ったら2011年には、この本で描いてる世界を求めてることを自己紹介に書いている。しかし、それは当然。子ども時分から40年近く同じ想いで本を読んでるから。改めて小説が持つ力を感じさせてくれた尊い一冊...
この本を読んで、このブクログに初めて登録した時に書いた自己紹介と同じだなと。記録を遡ったら2011年には、この本で描いてる世界を求めてることを自己紹介に書いている。しかし、それは当然。子ども時分から40年近く同じ想いで本を読んでるから。改めて小説が持つ力を感じさせてくれた尊い一冊。小説って本当に素敵だし、沙呼さんも素晴らしい。
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「物語を書く・読む」というやや抽象的なモノを核にした青春成長劇かつ物語の持つ可能性のお話で、細かな描写が多いものの、ラノベ感覚でスラスラ読める安心の相沢節。 人によって好みが分かれると思いますが、私は気に入ってます。人物の名前の読みが難しいのが難点。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
物語には読む人の心に欠けているところを 優しく癒す力がある、作中でかくのたまう 作者の狙いはバッチリだ 心が欠けすぎているアタクシは体中で吸い こむように本書を読んだ 読者に向けて書くことを受け入れられない 高校生の青さが甘酸っぱい(*´▽`*)
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水越先輩は浅いなぁ ラノベとかマンガを下に見るのは本当に浅はかだと思うよ そもそも昔は夏目漱石の作品が今で言うラノベの扱いだったわけで 四書五経、論語、歴史を記した大説よりも軽いものが小説なんだよ なので、小説同士で物語の軽重を語るのは愚かですよ 先述の通り、物語の相対的な重さは...
水越先輩は浅いなぁ ラノベとかマンガを下に見るのは本当に浅はかだと思うよ そもそも昔は夏目漱石の作品が今で言うラノベの扱いだったわけで 四書五経、論語、歴史を記した大説よりも軽いものが小説なんだよ なので、小説同士で物語の軽重を語るのは愚かですよ 先述の通り、物語の相対的な重さは時代によって変わるわけだし いずれ、今のラノベも文学と位置づけられる時代が来るかもね 一也の言うラノベ基準は納得 そう名乗っているレーベルから出ている作品 これ以外に明確なラインは引けない気がする ラノベ好きは一般文芸でも好きな作品はラノベだと言いたくなるし ラノベ嫌いも同じく気に入らない一般文芸をラノベに分類したがる 私も、どちらかと言うと一般文芸でもラノベ寄りな作品を読んでるし、いい意味でラノベとラベリングしている気がする 物語を読む意味 自分のための物語 私で言うと「君の膵臓をたべたい」かな ま、完全に当てはまるわけではないけど、自分の前に咲良が現れていたら、今とは違った人生になっていただろうとは思う 私が学生の頃にはまだ出版されていない作品なので、どうしようもないんですけどね 人間関係の複雑さ 物語のテンプレートだと悪い人は悪い事をするんだけど この作品も、リカがただ単に悪いやつだったらわかりやすいのにね 成瀬さんが仲間として受け入れられているという状況 第三者視点と、成瀬さん視点と、友だち視点と、リカ視点ではそれぞれ異なる こんな物語が書けるから相沢沙呼さんはすげぇよなー ただ書く事だけが楽しかった頃から、読者を意識し始める事で生じる欲求 誰のために書くのか?という問い 最初は自分が、次に読んでくれる周囲の顔の見える人 それが不特定多数の人に範囲が増すに連れて、本来の対象ではない読者も増え、そして批難も増える でも、大事なのは自分の作品を読みたいと待っている読者なんだよなぁ 世の中の作家さんは色々な悪意を目にする事が多いのでしょうけど 善良な読者は確実にいるので、そんなものは気にせずに作品を書き続けて欲しいですね
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相沢先生の本ということで偶然手に取った小説。普段ミステリーではない小説ではまることはあまりないのですが、非常に揺さぶられました。 読書の仕方について考えさせられる一冊です。
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「これは、わたしのために書かれた物語かもしれない!」(P.304) という台詞(?)があるが、私がこの作品に対して思ったことでもある。 小説を読む私。そして小説を書く私。 どちらが欠けても物語を織りなすことはできないし、物語を紡ぐ一端を担っていることが幸せだと思う。そのことに...
「これは、わたしのために書かれた物語かもしれない!」(P.304) という台詞(?)があるが、私がこの作品に対して思ったことでもある。 小説を読む私。そして小説を書く私。 どちらが欠けても物語を織りなすことはできないし、物語を紡ぐ一端を担っていることが幸せだと思う。そのことに気づかされて泣きそうになった。 また、現実に打ちのめされて物語を読んだり書いたりすることが嫌いになったとき。この本を思い出して読み返したい。勇気をもらって、きっとまた歩き出せるようになる、という気がする。
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1.小説の神様 2.小説の神様 上 あなたを読む物語 3.小説の神様 下 あなたを読む物語 4.小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー
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ようやく下巻を読めた。 書き手と、読み手と、それぞれが出す答えが気になっていたんだけど 確かに受け取ることができた。 自由になるお金は増えたけど 一冊の本にかける時間は減ってしまい 読み終わった本を何度も読み返すことはもうなくなってしまったから その一度の読書でしっかり物語を噛...
ようやく下巻を読めた。 書き手と、読み手と、それぞれが出す答えが気になっていたんだけど 確かに受け取ることができた。 自由になるお金は増えたけど 一冊の本にかける時間は減ってしまい 読み終わった本を何度も読み返すことはもうなくなってしまったから その一度の読書でしっかり物語を噛み締めたくて どうしても遅読になってしまう。 そうして読み終わった本でさえ、次々と捲っていく違う物語に押されて すぐ、詳細の説明ができないほどになってしまう。 それでも、何かの拍子に再び触れれば その時の読書体験も、印象に残った内容も蘇ってきて ああ、ちゃんと染み込んでいたんだな、と安心する。 いつまでも覚えていられる人を羨ましく思ったり きっかけがなければ忘れたままの自分を薄情に思ったり でも別にそんなこと気にしなくてもいいんだな 自分を形造る深い海の底に沈んで養分になってるんだから、きっと。 若気の至りで乱暴な感想を書き落としたこともあった。 昨今のSNSを通じて、声が思いもよらずダイレクトに届くことを知ってしまってからは その声が作者や他の読者を傷つけて、もしかしたら続刊の可能性を摘んだ一因になったかも知れないと恐怖し 同じく一向に続きが出ない作品を待つ資格が自分にはないだろうと思えた。 このブクログで、自分が昔付けた辛口の感想にイイネが押されて たどってみたらその人は「クソ本」という棚にその本を入れていて そんな想いで書いたわけじゃなかったと、吐き気がするのを感じた。でも強弱あれど同じことだ。 発した言葉には責任があった。受け取り手にとってはクソさを擁護する文だった。ただそれだけだ。 合わない作品だって確かにあるけれど どんな作品からも、何かを読み解ける人間でありたい。きっとどの作品だって、鼻ほじりながら片手間で書かれたりなんかしてないだろう。 振り絞るように綴られたんだろう。 その行ないに報いる言葉が、辛辣である必要は全くないと思う。 どうせ吐くなら作者に負けじとめいいっぱい美しい言葉を。 それが、物語への恩返しだなと思った。
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「心が動いたそのあとで」 感想を伝えたくて。 他人からおすすめされた何かに自分もはまったら、その気持ちを今すぐにでも伝えたくなるのは分からなくもないな。 自身の考えを貫き通すことも大事だが、少しぐらい相手の想い等も考えて話すべきではないだろうか。 「読書に意義は存在するか?」 ...
「心が動いたそのあとで」 感想を伝えたくて。 他人からおすすめされた何かに自分もはまったら、その気持ちを今すぐにでも伝えたくなるのは分からなくもないな。 自身の考えを貫き通すことも大事だが、少しぐらい相手の想い等も考えて話すべきではないだろうか。 「読書に意義は存在するか?」 心の中など覗けず。 周りの目も気になるだろうが、一番大切な事は自分の目や耳で確かめてみなければ本当の事なんて分からないからな。 簡単に自身を変える事は出来なくともだろうが、勇気を出して一歩進むだけでも世界は変わるのでは。 「物語は誰のために生まれるのか?」 既に準備は整って。 必死に話しても伝わらない事だったとしても、少しでも時間をかけて考えた言葉なら相手に届くこともあるだろうな。 二人で作り上げるものならば、どれだけ互いに歩み寄ったとしても意見の食い違いは起きるだろうな。
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