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インド倶楽部の謎 の商品レビュー

3.6

60件のお客様レビュー

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2018/12/10

+++ 前世から自分が死ぬ日まで―すべての運命が予言され記されているというインドに伝わる「アガスティアの葉」。この神秘に触れようと、神戸の異人館街の外れにある屋敷に“インド倶楽部”のメンバー七人が集まった。その数日後、イベントに立ち会った者が相次いで殺される。まさかその死は予言さ...

+++ 前世から自分が死ぬ日まで―すべての運命が予言され記されているというインドに伝わる「アガスティアの葉」。この神秘に触れようと、神戸の異人館街の外れにある屋敷に“インド倶楽部”のメンバー七人が集まった。その数日後、イベントに立ち会った者が相次いで殺される。まさかその死は予言されていたのか!?捜査をはじめた臨床犯罪学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖は、謎に包まれた例会と連続殺人事件の関係に迫っていく! +++ 前世が犯行の動機に絡んでくるというのは、いささか現実離れしている感がなくもないが、関係者たちがかたくなに信じ込んでいるとなれば、これも致し方ないのかもしれない。さらに今作では、火村とアリスが刑事(時にはそれ以上)のような役割をしていて、宿敵・野上とのやりとりも、ちょっぴりいつもと違って、ある意味拍子抜けする場面もある。その野上の着眼と行動力も見るべき点のひとつだろう。以外にも最後はあっさり犯人に行きついてしまったが、ラストの描写を読むと、「もしかしたら?」とほんのわずかな疑念が湧かないでもない。腑に落ちたような落ちないような事件ではある。アリスの活躍は少なめの一冊である。

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2018/12/07

火村英生シリーズは短編が好きですが、長編も面白かったです。よく遊びに行く神戸が舞台なので個人的により楽しかったですし、テーマにあった土地だと思いました。事件の核というか、動機は確かに警察が認めるのか難しいと思いますが、それもあり、と感じさせる火村准教授の推理に今回も感心しました。

Posted byブクログ

2018/11/27

おなじみ火村アリスシリーズの新作。長編です。 まあいつも通りっちゃいつも通り。別に火村の隠された過去が明らかになったりとかそういうシリーズ自体の動きみたいなのはありません。二人が命を狙われるようなピンチに陥ったりアクション的な要素でもって窮地を脱したりも別段ありません。 でもそれ...

おなじみ火村アリスシリーズの新作。長編です。 まあいつも通りっちゃいつも通り。別に火村の隠された過去が明らかになったりとかそういうシリーズ自体の動きみたいなのはありません。二人が命を狙われるようなピンチに陥ったりアクション的な要素でもって窮地を脱したりも別段ありません。 でもそれもまたよし。「こういうのでいいんだよ」と言いたくなるいつも通りの変わらない安心感。 国名シリーズには後付け感のある無理矢理な国名つけもあったりもしますが、今回はしっかりとインドです。インド的な死生観というかそういうのが結構根底に。舞台は神戸ですが。「そうなのか!じゃあ買おう!」という人も別にいないとは思いますけどね。 あと、今作は妙に「これまでの事件」を会話とかに盛り込んだりしているのが珍しいな、と。まさか火村アリスシリーズ・・・とは言わなくても国名シリーズはこれで畳むつもりとかじゃないですよね?

Posted byブクログ

2018/11/13

久しぶりの「国名シリーズ」=「短編」と思い込んで、読み始めたら、まんまと長編。 ま、長編の方が面白いけど… 最近は本格的なトリックのネタが尽きてきたのか、今作でも、アプローチ自体は推理小説だけど、インド思考を取り入れて、半分以上が前世や輪廻転生の話になってしまっているのが、読み進...

久しぶりの「国名シリーズ」=「短編」と思い込んで、読み始めたら、まんまと長編。 ま、長編の方が面白いけど… 最近は本格的なトリックのネタが尽きてきたのか、今作でも、アプローチ自体は推理小説だけど、インド思考を取り入れて、半分以上が前世や輪廻転生の話になってしまっているのが、読み進めていくには、少しネック。 結局、洗脳により、自分の前世を信じた人間たちが犯した過ちだけど、最近の有栖川作品に多い、最後は情に流される感じが何とも… やはり以前のような本格的なミステリーは生み出しにくいのだろうか? そして、何より火村も有栖も年齢は変わらないのに、時間はきちんと流れている設定も、どうにかならないのかなぁ。 火村も有栖も50ぐらいになって、風格を出してもいいと思うのだけど。

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2018/10/21

国名シリーズ。あまり大々的なトリック等はなさそうなわりに、というよりそのせいで、なかなか真相がつかめませんでした。あまりにわかりやすそうな犯人候補は絶対に犯人ではありえないだろうし(笑)。なので、犯人が示されたときもどういうことなのかさっぱり分からなかった……。 おそらくこの「動...

国名シリーズ。あまり大々的なトリック等はなさそうなわりに、というよりそのせいで、なかなか真相がつかめませんでした。あまりにわかりやすそうな犯人候補は絶対に犯人ではありえないだろうし(笑)。なので、犯人が示されたときもどういうことなのかさっぱり分からなかった……。 おそらくこの「動機」は前代未聞かもしれません。そしてこれだけを手掛かりに犯人を指し示すというのはさすがに無茶が過ぎるけれど。犯人特定の筋道には感服するしかありませんでした。うわー、どうでもよさそうだと思ってたあの情報が実は重要だったのか! 個人的には「うみねこ堂書林」が登場したのがひそかにツボ。うんうん、あそこはいいよねえ。

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2018/10/15

国名シリーズ9作目。13年ぶりというので驚き。 カレー食べたりこれまでの作品の話に触れていたりなところも楽しかった。 火村とアリスがソウルメイトと評されていて、そうした相手が近くにいることは、火村先生の救いになっているかなぁと思えて安心した。

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2020/03/15

13年ぶりとなる国名シリーズ第9弾。ホワイダニットは今までにないタイプですし、作品全体が神秘的な雰囲気に包まれていることもあり一風変わった印象ですが、地に足が着いた捜査やアリスと火村のドタバタ、細かいネタは相変わらずで、最後まで飽きさせません。 ただ、犯人を絞り込んでいくロジック...

13年ぶりとなる国名シリーズ第9弾。ホワイダニットは今までにないタイプですし、作品全体が神秘的な雰囲気に包まれていることもあり一風変わった印象ですが、地に足が着いた捜査やアリスと火村のドタバタ、細かいネタは相変わらずで、最後まで飽きさせません。 ただ、犯人を絞り込んでいくロジックが弱いのと、動機の掘り下げや犯人の特定があっさり気味なのが残念で、やや物足りなく感じてしまいます。

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2018/10/13

今回は、野上巡査部長がなかなかいい働きっぷりです。火村&アリスの捜査への関与を普段から面白く思わない、お馴染みのあの方です。 ある関係者の過去を探る彼の捜査方法は、さながら警察小説。片道ウン時間をかけて現地へ赴き、当時の関係者から事情を聴取する。………………… 私の敬遠する...

今回は、野上巡査部長がなかなかいい働きっぷりです。火村&アリスの捜査への関与を普段から面白く思わない、お馴染みのあの方です。 ある関係者の過去を探る彼の捜査方法は、さながら警察小説。片道ウン時間をかけて現地へ赴き、当時の関係者から事情を聴取する。………………… 私の敬遠する社会派ミステリのテンプレじゃねーか!!!!(驚) なんてこったい、と恐る恐る読み進めていくと、作家アリスが自作の作品を解説するというファンサービスで、一回浮上(笑)。有栖川先生、ファンのツボをわかってらっしゃる……笑。 さて。 今作のテーマは、容疑者と被害者を結びつけていた「輪廻転生」から浮き彫りになる関係性から、真犯人を指摘するワイダニット。だと思うんですが。…………………… 私、ミステリの中で一番ワイダニットがビミョーに好きくない()ジャンルだよ!!!!!(驚) 正直、国名シリーズとしても、作家アリスシリーズとしても、個人的には好みではない方に分類される本作でありました。ちょっと残念。 先に読んだシリーズ作品がなかなか読み応えあったから余計に。

Posted byブクログ

2018/10/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本当に中の中の出来。 良くも悪くも真っ当なミステリ。 本格トリックは今回はナシだったけど、超リアリストで動機軽視の火村が、前世絡みの動機から謎解きとは、かなり異色。でも往年のファンとしてはもう一捻り欲しいなあ。ほら、今時のミステリみたいなさあ。 「横溝正史生誕の地」とか「うみねこ堂書林」とか、神戸観光案内してる場合じゃないでしょー。 気になるけど(笑)

Posted byブクログ

2018/10/08

喉から手が出るくらい待望していた国名シリーズの新刊。13年ぶりなんだね。長かった。じっくり読んだ。 有栖川先生の大ファンなので手放しで誉めたいのだが、今作は犯人限定の論理がちょっと弱かったなあ。アレが手掛かりとは、まず気付かないでしょう。動機も、うーん・・・。 火村とアリスの会話...

喉から手が出るくらい待望していた国名シリーズの新刊。13年ぶりなんだね。長かった。じっくり読んだ。 有栖川先生の大ファンなので手放しで誉めたいのだが、今作は犯人限定の論理がちょっと弱かったなあ。アレが手掛かりとは、まず気付かないでしょう。動機も、うーん・・・。 火村とアリスの会話が相変わらず楽しいのと、カレーにまつわる件、過去作への言及にニヤリとさせられ、読む分には非常に面白かった。輪廻転生にページ数を取り過ぎないで、中盤辺りにもう一山欲しかったというのが正直な感想。

Posted byブクログ