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そんなとき隣に詩がいます の商品レビュー

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18件のお客様レビュー

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2023/09/26

年を重ねないと理解できないこともあるけれど、若い時にしか感受できないものがあります。この詩人の言葉には、人生のできるだけ早い時期に、できるだけたくさん出会っておいていただきたい。遠い昔に出会った一篇の詩が、あるいはその中のほんの数行が、思いもかけない形でふっと立ち現れて、深く強く...

年を重ねないと理解できないこともあるけれど、若い時にしか感受できないものがあります。この詩人の言葉には、人生のできるだけ早い時期に、できるだけたくさん出会っておいていただきたい。遠い昔に出会った一篇の詩が、あるいはその中のほんの数行が、思いもかけない形でふっと立ち現れて、深く強く、問いかけてくる瞬間がいつかきっと訪れると思います。本格的な詩集をいきなり手にするのはハードルが高いかと思うので、こんな本を詩の世界への入り口にしてみてはいかがでしょうか。 【事務局図書課非常勤嘱託員 熊谷和香子】 ●未所蔵です。読みたい方は学内者限定ホームページから「読みたい!」を送信してください。

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2023/06/25

谷川俊太郎をじっくり読んでみたくて、入門書として手に取った一冊。 鴻上さんが選りに選った詩について語る熱量から、改めて鴻上尚史ファンにもなった。 章によって納得度にばらつきがあるので☆4。

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2023/03/13

「詩は漢方」 その通りだと思います。 詩に興味をもった人には、まずこの本をおすすめしたいと思うような、谷川さんの詩の真ん中のところを抽出した本でした。 小説やルポや参考書がどうしても読めないときでも、詩なら読めてしまう。やっぱり詩は薬です。

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2022/09/19

谷川俊太郎さんの本が山ほど詰まった、札幌の俊カフェさんにて読了。 鴻上尚史さんのエッセイで、谷川俊太郎さんの詩への理解が俄然進むし、鴻上尚史さんの話そのものもとても面白い。 谷川俊太郎さん入門に勧めたい。 普段、詩より小説やエッセイが好きだったり、演劇を観たりする人には特におすす...

谷川俊太郎さんの本が山ほど詰まった、札幌の俊カフェさんにて読了。 鴻上尚史さんのエッセイで、谷川俊太郎さんの詩への理解が俄然進むし、鴻上尚史さんの話そのものもとても面白い。 谷川俊太郎さん入門に勧めたい。 普段、詩より小説やエッセイが好きだったり、演劇を観たりする人には特におすすめ。

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2022/02/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「さみしくてたまらなくなったら」「生きるパワーが欲しくなったら」などテーマ別に鴻上尚史さんが選んだ谷川俊太郎の詩との鴻上尚史さんのエッセーが綴られています。 「戦争なんて起こってほしくないと思ったら」で選ばれた詩の中に『泣声』があります。 この詩は出産したばかりのお母さん向けの詩ですが、 あなたの耳まではとどかないのだが 父も母も失ったあかんぼの 裸の尻が触れているその大地は いまあなたが立っている大地である という一節があります。 世の中に不条理なことが起きると詩はさらに心に深く刺さり、自分自身の在り方を考えさせてくれます。 911.5

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2021/08/23

ただ詩だけより、鴻上さんの解説(エッセイ)があって、より深まったのと、そのエッセイも面白かった。 詩は、できたら  の できたら からだの枯れるときは 魂の実るとき のフレーズがぐっときた

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2021/02/22

そのときどきに合った詩が見つけられると思います 定期的に読んで感じて『処方』されたい_φ(・_・ 2021/02/22 ★4.0

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2020/07/06

そんなとき隣に詩がいます 著作者:谷川俊太郎 大和書房 谷川俊太郎氏と、大好きな劇作家の鴻上尚史氏の共著。私にとってはとっても贅沢な一冊でした。 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

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2020/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

20億光年の孤独(pp.26-27) 万有引力とは 引き合う孤独の力である 宇宙はひずんでいる それ故みんなはもとめ合う 宇宙はどんどん膨らんでゆく それ故みんなは不安である 20億光年の孤独に 僕は思わずくしゃみをした どんなに愛しても、どんなに焦がれても、どんなにもとめても、どんなに好きでも、どうにもならない。どんなに頼んでも、願っても、すがっても、ひざまずいても、号泣しても、愛してもらない。 かなわない恋愛は、間違いなくどうしようもないことです。でも、恋愛によって、この世の中にはどうしようもないことがある、と言うことを知るのは、ましなことなんじゃないかと僕は思っているのです。 交通事故でも天災でも病気でも、ましてテロや戦争でもなく、世の中にはどうしようもないことがあるということを、恋愛で知ることは、ある種の救いなんじゃないのか。 救いのひとつは、どうしようもないことの原因が自分にあることです。天災も交通事故も病気も戦争もテロも、自分が原因ではありません。愛しい人が酔っぱらい運転に轢かれることも、地震が起こることも、ガンを宣告されることも、あなたの発言や行動と何の関係もありません。病気は少しは関係があるかもしれませんが、タバコを吸っている人が全員、例外なくガンにかかるわけではないでしょうから、因果関係は完全なイコールではありません。 自分とまったく関係も責任も原因もないものに苦しめられることほど、理不尽で不条理なことはないのです。 けれど、どうしようもない恋愛はあなたと完全に関係しています。あなたが誰かを好きになったことが、すべての始まりです。そして、その愛が受け入れられなくて、愛されなくて、あなたは苦しむのです。どうしようもなさを作ったのはあなたです。他のだれでも何者でもない、原因はあなたなのです。(pp.77-78) 大人の時間(p.130) 子供は1週間たてば 1週間ぶん利口になる 子供は1週間のうちに 新しいことばを50おぼえる 子供は1週間で 自分を変えることができる 大人は1週間たっても もとのまま 大人は1週間のあいだ 同じ週刊誌をひっくり返し 大人は1週間かかって 子供を叱ることができるだけ  結婚生活を長く続けていると、どんなに黙っていても、同じテーブルで食事をしていることの意味に気付きます。  黙々と食事をしていた2人は、何の会話もなくても、同じテーブルで食事していたのです。その一点で、2人は依然として夫婦なのです。関係が壊れた夫婦は、黙るどころか同じテーブルで一緒には食事しないのです。それぞれがひとりっきりで別々に食事をするのです。そう考えると、黙々と食事をしていた夫婦の風景が違う印象になりました。(pp.136-137) 「どうして谷川さんは、小学生の気持ちが簡単に分かるんですか?」とお聞きしました。小学生が主人公の詩がたくさんあって、それがどれも違和感なく素敵だったからです。  谷川さんは、不思議そうな顔をして「だって、年齢って年輪みたいなものでしょう。いつでも、どの歳にも戻れるでしょう」とお答えになりました。  一直線に進んで行って戻れないものが年齢ではなく、木の年輪のようにひとつひとつ重ねていくものだと言うのです。辿ろうと思ったら、いつでも、年輪の中心部、子ども時代に戻ることができる。(p.178) 木を見ると 木はその梢で私に空をさし示す 木を見ると 木はその落葉で私に大地を教える 木を見ると 木から世界がほぐれてくる 木は伐られる 木は削られる 木は刻まれる 木は塗られる 人間の手が触れれば触れるほど 木はかたくなに木になってゆく 人々はいくつものちがった名を木に与え それなのに 木はひとつも言葉をもっていない けれど木が微風にさやぐ時 国々で人々はただひとつの音に耳をすます ただひとつの世界に耳をすます(pp.190-191) 手の中の一個のおむすびは 地球のように 重い (おべんとうの歌、p.218) 絶望とは 裸の生の現実に傷つくこと 世界が錯綜する欲望の網の目に 囚われていると納得すること 絶望からしか 本当の現実は見えない 本当の希望は生まれない 君はいま出発点に立っている(p.224)

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2019/04/07

20190407 この二人の組み合わせなら間違いは無いと思って読んだ。意見はあるかも知れないがシチュエーションと詩について検索して読んでみると詞は小説とは確かに違う。良い詩を探すきっかけになる本だと思う。

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