1,800円以上の注文で送料無料

マリー・アントワネットの日記 Ⅱ Bleu の商品レビュー

4.1

37件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    11

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2022/04/28

おちゃらけキャラは前作と変わらないけど、最後の運命に向かってひたひたと忍び寄る暗い影に、胸が押し潰されそうになった。 家族や友人との壮絶な別れ。特に夫(ルイ16世)の処刑が決まり、子どもとも引き離されるシーンでは、おちゃらけキャラは消え去って、ただ淡々とした文章に。 この本を読む...

おちゃらけキャラは前作と変わらないけど、最後の運命に向かってひたひたと忍び寄る暗い影に、胸が押し潰されそうになった。 家族や友人との壮絶な別れ。特に夫(ルイ16世)の処刑が決まり、子どもとも引き離されるシーンでは、おちゃらけキャラは消え去って、ただ淡々とした文章に。 この本を読むまで、マリーアントワネットは華美なことが大好きだった人、くらいにしかイメージがなかったけど、この本を読み終わってからは、フランスや家族のために弱さを見せず、不当な圧力に屈しなかった女性という印象に変わった。 辛い…

Posted byブクログ

2021/12/05

ライトな読み口のままよく知られる彼女の悲運へ向かいますが、悲壮の中にも強い矜持を持って書かれていて新しい魅力を感じます そして読了後ベルサイユのばらをもう一度読みたくなったりします

Posted byブクログ

2021/05/28

「Rose」は面白く読んだものの、「Bleu」を読むのはためらってしまった。だって、大抵の人は知ってる。もちろん私も知ってる。この主人公の最期がどうなるのか。もう、後半からはポロポロ泣きながら読んだ。「世界に嫌われた王妃を、愛さずにはいられない。」って、正にそんな感じでした

Posted byブクログ

2021/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「フランス王妃マリー・アントワネット」に隠された心。 ルイ15世が崩御し、とうとうフランス王妃となったマリー・アントワネット。自分の思うままに、寂しさや不安を押し込めながら、愛するものを愛し続けたアントワネットがどうなったか。 本人の日記というスタイルで、本人の視点から様々な事件が描かれているので、アントワネットの持ち上げられたら乗っちゃう危うさや、愛を得るための過剰なまでのサービス精神、隠された不安、マリア・テレジアの娘らしい不屈の精神などが、ところどころに現れている。 Aで表されるフェルゼンとの愛、そして固い絆。木訥で控えめ、偏屈でとても「ヴェルサイユ人」らしくない夫・ルイ16世への愛と尊敬。ふたつが矛盾しない形で描かれるのは、最近のアントワネット界隈ではそれほど珍しくもないのでは。ここではフェルゼンへの思いを恋、ルイ16世への思いをアイドルのような対象から同志愛のように描いている。特にルイ16世を「自担」と呼び、認知やファンサをくれる存在と見ていた頃から、最後の方ではともに生きる存在「だぁ(ダーリンの意味)」に記述が変わっているのは、なるほどと思った。 オーストリアからフランスはヴェルサイユに行ったアントワネットが直面する王宮のしきたりは、現代の感覚を持っている読者にとっても冗談じゃないものばかり。彼女の心の動きが、現代の女子のようであればあるほど、アントワネットはわがままな王妃ではなく、感覚が時代に早すぎたのかと思わせる。あまり自分は読まないが、現代の感覚を持った人が、常識が全然通用しない世界でツッコミを入れながら奮闘するという意味で、転生モノに近い読書体験になるのではないか。 途中で、もうこの頃には自分のものを持っていくのも許されないし書くことも許されないのでは、と思い始め、ラストで頭の中の日記と知る。細かいことを考えれば、アントワネットが生きた頃に存在しない言葉遣いで書いているのだから、この日記はまったくのフィクションである。元になった日記も、寡聞にして知らないが、多分なかったと思う。枕草子の桃尻語訳とはまた違う。現代に蘇ったアントワネットでもない。まさに、アントワネットが現代の女の子のように語ったら、このようになるのではないか、という想像を、現代に生きる著者が綴ったのである。ラストの方の展開は、当たり前だがそれこそベルばらやそのほかアントワネットが登場する創作物で見たことあると思ってしまった。そう、これほど共感できるアントワネットの運命は、やはり変わらない。フランス王妃としてギロチンにかかるのだ。 だから、最後で投げ出されたような気がした。何か新しいものを得られると思っていた。新たなアントワネット像に出会ったのに、彼女は誇り高く死んでいく。それが積極的なマイナスだとは思っていない。パリピでウェイ系なアントワネットは、まるで同時代のどこかにいる一人の女の子のように、私に自分の姿を見せてくれた。アントワネットを好きにならずにはいられなかった。 マリー・アントワネットを好きな人にも、あまり好きでもなんでもない人にも、ぜひ読んでもらいたい。

Posted byブクログ

2021/03/26

読み終わったあと、気づいたらマリーアントワネットロスになっていた。池田理代子風→宮下あきら風に変わるとか、詳細はググってとか、相変わらずはっちゃけた文章だけど、フランス革命の臨場感と物々しい雰囲気がリアルに伝わった。犯人探し本能で思考停止した暴徒の様子が恐ろしい。ルイ16世の潔さ...

読み終わったあと、気づいたらマリーアントワネットロスになっていた。池田理代子風→宮下あきら風に変わるとか、詳細はググってとか、相変わらずはっちゃけた文章だけど、フランス革命の臨場感と物々しい雰囲気がリアルに伝わった。犯人探し本能で思考停止した暴徒の様子が恐ろしい。ルイ16世の潔さ、女帝マリア・テレジア譲りのアントワネットの意志の強さ、恋人のフェルセン伯爵の一途さ、ランバル公爵夫人の最後まで共に寄り添う覚悟、それぞれの矜持が胸に痛む。確かに本の帯通り共感せずにはいられない。

Posted byブクログ

2021/03/01

マリー・アントワネットが書いた風の日記を、現代日本人女性が書いたように変換する。 橋本治の桃尻娘風、もしくは桃尻語訳のようだと言ったら古いだろうか。 マリーがオーストリアから、フランスに嫁に来る辺りから、処刑されるまでを、実に軽薄な文体で綴る。 <男子が「男になる」のは社会...

マリー・アントワネットが書いた風の日記を、現代日本人女性が書いたように変換する。 橋本治の桃尻娘風、もしくは桃尻語訳のようだと言ったら古いだろうか。 マリーがオーストリアから、フランスに嫁に来る辺りから、処刑されるまでを、実に軽薄な文体で綴る。 <男子が「男になる」のは社会的に一人前と認められたときで、女子が「女になる」のは出産の準備がととのったとき。なんだそれ。飲み込めない。激安焼肉チェーン店のゴムみたいな牛ホルモンより飲み込めない。> とか、ラスト近辺、フランス革命の後逃亡するとき、 <財産はほとんど没収されちゃったも同然だし、この先の収入のあてもないんだから。夫婦そろってノン収入☆ ひーっ、心の知覚過敏にしみるわ。> など、18世紀のフランスのことを21世紀の日本語で描く奇書。なかなか面白かった。

Posted byブクログ

2021/01/08

上巻が面白かったので、下巻のこちらも一気読み。誰かの視点で史実を追うというのはかなりわかりやすい。 ベルサイユ宮殿には余り興味がなかったけど、アントワネットの愛したプチ・トリアノンは機会があれば行ってみたいと思った。 当時革命で多くの王族が地位を追われたけど、その後、彼らはどうな...

上巻が面白かったので、下巻のこちらも一気読み。誰かの視点で史実を追うというのはかなりわかりやすい。 ベルサイユ宮殿には余り興味がなかったけど、アントワネットの愛したプチ・トリアノンは機会があれば行ってみたいと思った。 当時革命で多くの王族が地位を追われたけど、その後、彼らはどうなったのだろう。 ブルボン王朝の場合、ルイ16世の娘が革命を生き延びたけれど、独身のままだったので、そこで家系は途絶えたらしい。 では、フェルセン伯は?ハプスブルク家は? 次々と興味が湧いて来る。 ちょっと調べてみた所、フェルセン伯は、革命の時代は生き延びるも、惨殺の憂き目に会っている。 ハプスブルク家は一応続いているよう。 現代よりもはるかに残酷な時代。 今に生まれて良かったと、つくづく思う。

Posted byブクログ

2021/01/02

PINKに続く勢いでベルサイユの伝統をぶち壊し、やりたいようにやる!ってスタイルほんとに好きでした。 ただ、ストレスやハラスメントから逃げるように、賭博とか遊び呆けるのは違うでしょ……革命始まってしばらくしても何が悪いの?って感じが強くてそこだけは共感できなかった。 終盤の彼女の...

PINKに続く勢いでベルサイユの伝統をぶち壊し、やりたいようにやる!ってスタイルほんとに好きでした。 ただ、ストレスやハラスメントから逃げるように、賭博とか遊び呆けるのは違うでしょ……革命始まってしばらくしても何が悪いの?って感じが強くてそこだけは共感できなかった。 終盤の彼女の強さには拍手を送りたい!持ち前の気の強さだけでなく、これまで経験した全てが彼女を最終形態にした感じでした!どんな状況に置かれても凛として、顎を上げて真っ直ぐ前を見る。そんな強さを持ちたいものです。

Posted byブクログ

2023/09/23

Bleuは切ない。結末を知ってるだけにラストに向かっていくのは泣ける。 現代のギャルみたいな文章がとっても似合う。 時代が時代ならきっと楽しく過ごせただろうに、不憫だな~。 Roseから再読したい。

Posted byブクログ

2022/03/03

知ってるようで詳しくは知らないマリー·アントワネット。 今の若者が使う言葉が散りばめられていて、歴史物とは言え、読みやすい構成だった。 こういう言葉を使う若い人に読んでほしいなあ。 改めてフランス革命について紐解いてみた。 ティーンズコーナーに並べたい作品だ。

Posted byブクログ