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虫から死亡推定時刻はわかるのか? の商品レビュー

3.6

15件のお客様レビュー

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2024/11/06

単行本ではあるが、比較的薄い本なので読むのに手こずる感覚はなく、記述が極力淡々と描写するよう心がけてくださっているのだろう。法昆虫学という、検死などに関係のある学問であるのにグロさはない。とはいえ、虫が苦手な方は全力で避けた方が良い本ではあると思う。 著者は警察関係者でもなく、医...

単行本ではあるが、比較的薄い本なので読むのに手こずる感覚はなく、記述が極力淡々と描写するよう心がけてくださっているのだろう。法昆虫学という、検死などに関係のある学問であるのにグロさはない。とはいえ、虫が苦手な方は全力で避けた方が良い本ではあると思う。 著者は警察関係者でもなく、医師でもない。なんだったら生粋の昆虫学者でもない。この本にはどういった経緯で、著者が法昆虫学者という存在になったのかが語られているのだが……まあまあ、よくわからない。いきさつとしては『そうはならんやろ』なのだ。しかし同年代なので、なんとなく分かる。ある意味就職の氷河期に翻弄されたのだ。 とにもかくにも、元々はモグラの染色体の研究をしていたという著者が、かなり畑の違う昆虫学という分野に足を踏み入れたのは、なかなか味わい深い巡り合わせであるように思う。 タイトルである『虫から死亡推定時刻~』についてネタバレすると『無理』とのことだ。そもそも『死亡推定時刻』なるものもフィクションに近い用語のようである。そのあたりもあれやこれやは、著者の信念めいたものが出ているので、このあたりはぜひ本著を読んで欲しいと思う。 法昆虫学の入口として、とても良書であった。関連図書を、また読んでみたいと思う。

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2023/09/26

テーマはとても興味深かった。 気温と産卵~羽化までの日数の積(積算時度)が死亡経過時間予測に使われる指数である。この辺りは勉強になった。 あとがきの最後の一文がブラックジョークみたいで好きだった。

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2023/09/12

ミステリー小説などででてくる法昆虫学。ウジ!ウジ!ウジ祭!論文ぽく書かれているので、そういう生物として読めるので、全然気持ち悪くない!旺盛な食欲のため、食べ進んでいかないといかんから、頭部が鉛筆の様に尖ってるとか、なるほどなるほど!すごくよく分かる。

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2023/09/05

すごい!本当に法昆虫学を研究している人がいるんだ!!と思った! 日本ではミステリーの中だけにしか存在してしていないかと思っていた! 淡々とした文章の中に時折垣間見ることができるユーモラスな言葉。すごい読みやすい! フィクションのように、はっきり死亡推定時間を当てるのほ難しいのはよ...

すごい!本当に法昆虫学を研究している人がいるんだ!!と思った! 日本ではミステリーの中だけにしか存在してしていないかと思っていた! 淡々とした文章の中に時折垣間見ることができるユーモラスな言葉。すごい読みやすい! フィクションのように、はっきり死亡推定時間を当てるのほ難しいのはよくわかった。 この方は、どのように腐敗していくかを調べるためにブタの屋外留置実験までしている!それも1人で!!すごすぎる情熱?使命感? 岩手県の県警の方にレクチャーし、法昆虫学の有用性を理解し実践されている岩手県警の方も素晴らしい! 最後に、法昆虫学が不要な社会が理想的とも書かれており、人柄も素晴らしいと思った。 これはぜひ、世の中の子どもたちにも読んでもらって、こんな研究もあるのだと知って欲しい!

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2023/08/06

なかなかマニアックな本を読んでしまった、、 とても興味深かったが、具体的な虫の描写は読み込むと気分を悪くしそうだったのでサッと流し読みしつつ。アンナチュラルや監察医朝顔のような法医学の世界で、虫から死亡推定時刻を推定できるとは驚き。法昆虫学が必要のない社会(亡くなってから見つかる...

なかなかマニアックな本を読んでしまった、、 とても興味深かったが、具体的な虫の描写は読み込むと気分を悪くしそうだったのでサッと流し読みしつつ。アンナチュラルや監察医朝顔のような法医学の世界で、虫から死亡推定時刻を推定できるとは驚き。法昆虫学が必要のない社会(亡くなってから見つかるまでに時間が掛かるパターンがなくなる)になってほしいという作者の思いが印象に残る。

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2023/01/16

知らない分野の話でとても興味かったです。 虫の写真等はなかったですが、イラストはありましたので苦手な方は注意。(苦手な人は読まないかしら) どういった手順でどういった根拠で捜査の参考にされているのがわかりやすく説明されていました。 また、岩手県警の姿勢も素晴らしいなと思わされまし...

知らない分野の話でとても興味かったです。 虫の写真等はなかったですが、イラストはありましたので苦手な方は注意。(苦手な人は読まないかしら) どういった手順でどういった根拠で捜査の参考にされているのがわかりやすく説明されていました。 また、岩手県警の姿勢も素晴らしいなと思わされました。

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2022/04/10

法昆虫学(法医昆虫学)というものを本書で初めて知った。 法医昆虫学は 法医解剖の対象となった死体に群がる虫を調査することで、その死について分析する学問 であり、それによって 死亡からの経過時間や死亡•遺棄された環境を推測することができる ようだ。 本書を通じてわかったこと •...

法昆虫学(法医昆虫学)というものを本書で初めて知った。 法医昆虫学は 法医解剖の対象となった死体に群がる虫を調査することで、その死について分析する学問 であり、それによって 死亡からの経過時間や死亡•遺棄された環境を推測することができる ようだ。 本書を通じてわかったこと •対象となる昆虫は、ハエ、シデムシ、ホシカムシ、カツオブシムシ、オサムシ、アリなど •ハエは、死体の状態の変化によってそれを食す種類が異なる •虫を採取するまでの死体の取り扱い方(時間、温度、捜査機関による虫の除去)によって、法医昆虫学的に把握できる情報量が変わる •死体菜園!死体農場!言葉のインパクト! ハエの生態だけでもまだ解明されておらず、人の腐敗と昆虫との関わりについてはなおさらまだわからないことは多いようだ。 そのため、法医昆虫学的な死後経過推定時刻の推定はまだまだ発展途上である。 そもそも法医解剖で法医昆虫学的なアプローチをしているところが、著者のいる岩手医科大学以外で一体どれくらいあるのだろうか。 法医昆虫学の認知度は極めて低く、現場でのルールやシステムもまだほとんどない中で、法医解剖の場で法医昆虫学者として地道に奮闘し、死体菜園(言葉のインパクト!!)で実直に研究を行う姿勢には、1人の人間としてとても刺激を受けた。 今後の著者の研究と法昆虫学の発展に期待したい。 なお、 想像力が豊かな方、虫が苦手な方、 気持ち悪くなるかもしれないので注意してください。

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2021/06/26

テレビドラマなどでよく目にするようになった、法医学。なかでも、遺体に群がる昆虫の様子から死亡推定時刻を割り出す、という取り組みに、ミステリファンとして思わず手に取りました。 今の日本には「法昆虫学」という学問分野は確立しておらず、わずかばかりでもシステムを構築して死体につく虫やそ...

テレビドラマなどでよく目にするようになった、法医学。なかでも、遺体に群がる昆虫の様子から死亡推定時刻を割り出す、という取り組みに、ミステリファンとして思わず手に取りました。 今の日本には「法昆虫学」という学問分野は確立しておらず、わずかばかりでもシステムを構築して死体につく虫やその痕跡を分析して捜査に活用しているのは、著者の働く岩手県のみ、という状況のようです。 極めてマイナーな分野で、警察関係者であっても正確に理解しているとはいいきれない状況の中で、「法昆虫学でなにができるのか」「法昆虫学者は法医解剖室で何をして、何を調べているのか」といったことを、一般の読者に簡単に紹介してくれている本です。 ビジュアルで想像するとグロテスクであろう情景も、筆者の淡々とした筆致でたどることで、学問的な記述としてとらえることができ、嫌悪感を抱くことなく読み進めることができました。 (が、「腐乱死体」というような言葉は度々あらわれますから、そういったモノが苦手な方は避けたほうがいいかもしれません) 虫の生活が直接的に私たちの日々の暮らしを豊かにする、という分野の話ではありませんが、間違いなく「役に立つ」研究で、こういった学問分野があるのだということはもう少し認知されてもよいのだろうと思います。 …国を挙げて、人間の死体を使って法昆虫学の実験をおこなっているというあたり、アメリカという国の「大胆さ」を改めて感じさせられるところもありました。

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2021/03/19

川瀬七緒の法医昆虫学者シリーズで俄然興味が出てきた法昆虫学。蛆ちゃんたち、いつもいい仕事してました。 この本では、実際に遺体の死後推定時間の特定に携わる生物学者が、わかりやすく法昆虫学の世界を解説しています。 法昆虫学に理解がない警察の下です殺虫されて大事な証拠が失われる悲劇な...

川瀬七緒の法医昆虫学者シリーズで俄然興味が出てきた法昆虫学。蛆ちゃんたち、いつもいい仕事してました。 この本では、実際に遺体の死後推定時間の特定に携わる生物学者が、わかりやすく法昆虫学の世界を解説しています。 法昆虫学に理解がない警察の下です殺虫されて大事な証拠が失われる悲劇など現役の法昆虫学者だからこそのエピソードが満載。 そんな中、岩手県警の法昆虫学に対する理解の深さ、証拠(昆虫)の保全方法や教育の継承など、警察との連携の姿は見ていて嬉しくなる。 人知れず亡くなり、長らく発見されず、虫に蚕食された遺体の無念を晴らすには、昆虫の声を聞くしかない。だからこそ、岩手県警の動きは賞賛に値するし、他県の警察も追随してほしいなぁ〜。

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2020/09/29

 死体に集まった虫の種類や成長具合から、虫がいつ死体についたかを推定する法昆虫学について説明した本。  似たような本はいくつがあるが、この本の作者は日本人のため、日本の気候や昆虫の生息(正確には岩手だが)に則した説明が載っている所がポイント。  写真はなく、デフォルメ調のイラスト...

 死体に集まった虫の種類や成長具合から、虫がいつ死体についたかを推定する法昆虫学について説明した本。  似たような本はいくつがあるが、この本の作者は日本人のため、日本の気候や昆虫の生息(正確には岩手だが)に則した説明が載っている所がポイント。  写真はなく、デフォルメ調のイラストのみで、さらに人の死体などは載っていない。せいぜい、服を着た豚の死体のみなので、死体が見たくない人でも読めると思う。  しかし、虫のイラスト(特に蛆虫)は載っているので、イラストでも虫は見たくないという人には向いていないかもしれない。

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