この世界で君に逢いたい の商品レビュー
名作製造機でありながら、今一つブレイクしないのが不思議な藤岡陽子さんですが、この本はなんとも評価が難しい本でした。 前世というか生まれ変わりをテーマなので、ファンタジーな感じで書かれたものであればSFとして読むのですが、現実的な世界観の中で前世というものと取り組もうとしているので...
名作製造機でありながら、今一つブレイクしないのが不思議な藤岡陽子さんですが、この本はなんとも評価が難しい本でした。 前世というか生まれ変わりをテーマなので、ファンタジーな感じで書かれたものであればSFとして読むのですが、現実的な世界観の中で前世というものと取り組もうとしているので、実際にこういう事が世の中に有るのだという事を前提に書かれている気がしました。これは真面目な筆者の性格によるものでしょうか。 世の中不思議な事が沢山ありますが、出来れば生まれ変わりが有ったとしても前世の記憶というものは思い出したくないです。前世の罪まで背負って産まれてくるなんて思ったら辛すぎますよね。 何か自分でも分からないけれど、何かを探し続ける女の子と、子供の頃の後悔を胸に抱えたまま大人になった男性の物語です。
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2021.5.13 読了 石垣島へ旅行に行った 周二と夏美。 そこで出会った 花。 思いがけない繋がり。。。 悲しいけど、ちょっと光が見えて 最後 ちょっと泣けた。
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奥様おすすめの書。 藤岡陽子は2冊目なのだけれど、輪廻転生をテーマとしたこの本は今ひとつ。 浅い感想だけど、「そんなに早く転生するの?」なんて思いも湧いてくる。美羽や、その母親の描かれ方、最後があっさりしすぎ。 主人公の周二の友人で寺の息子 黒田が「先の視える人間」に前世を視てもらった経緯を周二に語る。 p207 「前世なんて知ってどうするんだ」 「人は前世でやり残したことを遂げるために、また現世に還ってくる。人の前世を視る人は、それを教えるために存在するんや」
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静かで不思議な流れを感じる物語でした。 今の世の中で生きていると、目に見えるものが全てだと思ってしまうけれど、目に見えない大切なものがあるのかもしれないと思いました。 花と美羽も、そして周二も、探し物が見つかって、よかった。
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とにかく自然と魅き込まれる一冊でした。 美しい与那国の自然から始まる1ページ 主人公の周二、恋人の夏美、親友の黒田 謎の少女 花と島の人々 登場人物達が素心で 織りなす縁の連鎖。 嫌なこと、嬉しいこと、出逢った「縁」を 一つ一つ大切に生きて行こう。 そういう暖かい気持ちにな...
とにかく自然と魅き込まれる一冊でした。 美しい与那国の自然から始まる1ページ 主人公の周二、恋人の夏美、親友の黒田 謎の少女 花と島の人々 登場人物達が素心で 織りなす縁の連鎖。 嫌なこと、嬉しいこと、出逢った「縁」を 一つ一つ大切に生きて行こう。 そういう暖かい気持ちになりました。
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いつもグイグイと読ませる作家さんですが、今回は意外にも、ファンタジーやホラーの要素も漂うスピリチュアルな物語。 たくさんの手が…の辺りはゾッとしてしまい、先を読み進めるのが不安な怖さでした。 島で子供たちの面倒を見る笑里が、「子どもを育てるのってたのしいね」と朗らかに話すシーンが印象的です。すべての親がそういう気持ちで大らかに真摯に子どもと向き合えたら、美羽や花のような寂しい子どもはいなくなるだろうに。 表題の「君」が誰を指すのか、最後は少し意外なラストでした。でも周二は正しい選択をしたと思います。
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京都に住む大学院生の須藤周二は、東京でウェブデザイナーとして働く年上の彼女と与那国島に遊びにきて、花という美しい少女に出合う。家庭環境に問題のある花を島留学という形で受け入れ世話をしているのは、製糖工場を営む榮門。前世での探しものに翻弄される花、いまを懸命に生きようとする周二。ふ...
京都に住む大学院生の須藤周二は、東京でウェブデザイナーとして働く年上の彼女と与那国島に遊びにきて、花という美しい少女に出合う。家庭環境に問題のある花を島留学という形で受け入れ世話をしているのは、製糖工場を営む榮門。前世での探しものに翻弄される花、いまを懸命に生きようとする周二。ふたりには悲しい接点が・・・
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これまでの藤岡さんの作品とは違う作風で 途中藤岡さんの作品だということを忘れてしまうほど。 与那国島の雰囲気は大好きだなぁ。 導かれるように 謎が解けていくのは読みやすかった。 前世でも来世でもなくこの世界で幸せになる、 っていうのはいいなぁ。 とらわれ過ぎて今幸せになれな...
これまでの藤岡さんの作品とは違う作風で 途中藤岡さんの作品だということを忘れてしまうほど。 与那国島の雰囲気は大好きだなぁ。 導かれるように 謎が解けていくのは読みやすかった。 前世でも来世でもなくこの世界で幸せになる、 っていうのはいいなぁ。 とらわれ過ぎて今幸せになれないでのあれば意味がない。 自分の人生を生きてほしい。 子育てについて 笑里の 「赦して赦して赦して、守るのよ。それが親なんだよねぇ」という言葉が 印象的だった。 最後がとってもよかった。 やっぱり藤岡さんらしいと読了後は思った。
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ストーリーがいい、登場人物がいい、人物や風景の描写がいい。繊細で、ほの悲しくて、それでいて暖かく力強い。与那国島と京都と東京という特色ある場所をうまく使い分けてもいる。 人の転生という設定には、やや強引に感じるところもないではないが、沖縄のユタや京都の僧侶の息子という若干霊的な世界の人物を絡ませることで、無理なく読ませてくれる。 藤岡陽子の作品の中でも、個人的には1・2番めに好きな作品となった。
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恋人と与那国島へ旅行に来た須藤周二は、「島留学」中の美しい少女・久遠花と出会う。何かを探しているという花の姿が、周二には不幸な事件で亡くした従妹に重なって見えた。数日後、花が姿を消し――この世の見えない仕組みに挑む、熱い感動必至の物語。
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