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サイレント・ブレス 看取りのカルテ の商品レビュー

4.3

159件のお客様レビュー

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2025/11/14

サイレント ブレス 静けさに満ちた日常の中で、穏やかな終末期を迎えることをイメージする言葉。 ブレス1 自分の介護で義妹の貴重な時間を使わせたくない、弱みを見せず人生の最後を「生きるため」自宅を選んだ綾子。 ブレス 2 筋ジストロフィー患者の22歳 保。明るく行動力がある。母...

サイレント ブレス 静けさに満ちた日常の中で、穏やかな終末期を迎えることをイメージする言葉。 ブレス1 自分の介護で義妹の貴重な時間を使わせたくない、弱みを見せず人生の最後を「生きるため」自宅を選んだ綾子。 ブレス 2 筋ジストロフィー患者の22歳 保。明るく行動力がある。母親が戻ってくると願っていたクリスマスイブの夜、、、 ブレス 3 延命処置を拒む本人 1日でも長く生きてほしいと望む息子。財産分与、遺産相続問題 ブレス 4 身元不明の女の子、寒い中保護され優しい夫婦と幸せな時間。P222千夏さんが目を覚ましたという情報が入り喜ぶ二人。本当 良かった。 ブレス 6 母親のお父さんと別れたくない気持ちが辛い。意思疎通できない状態の父、お母さんにとってはかけがえのないパートナー。感想を書きながらも泣けてきます 考えたくないけど、いつかは訪れる最期、

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2025/05/31

終末期訪問医療の看取りを描いた連作。南杏子さんのデビュー作。        最後の章では実父を看取る医師倫子。 南杏子さんが祖父を看取った時の出来事が着想になっているとのこと。リアルなだけに、私の母の最期と重なった。 人はひとりひとり違っていて 家族や環境も違っていて 死に対す...

終末期訪問医療の看取りを描いた連作。南杏子さんのデビュー作。        最後の章では実父を看取る医師倫子。 南杏子さんが祖父を看取った時の出来事が着想になっているとのこと。リアルなだけに、私の母の最期と重なった。 人はひとりひとり違っていて 家族や環境も違っていて 死に対する考えも 死に至る病も 100人いたら100通り。 最期の在り方は本人の希望に従うのが一番だが、意思表示できるとも限らない。 両親を看取ってから、次は自分だなと、強く自覚するようになった。 どう生きるのか、どう死を迎えるのか、 そのための貯蓄はあるか、子供達は自立できているか、常に頭の片隅にある。 離れて住んでいる義母の最期は、どうしようか。認知症が進んでいる今、本人の意思は確認するのが難しい。倫子のように、 仕事を休んで家で看取るのが理想かもしれないが、実際は簡単なことではない。 いろいろ考えさせられた。 南杏子さんは大学家政科を出た後、結婚し、海外出産をし、お子様が小学生のとき医学部に入り直して医師となった。 文体から知性と優しさを感じる。 地に足のついた考え方が伝わる。 尊敬に値する素晴らしい作家さんだと 改めて思った。

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2025/05/27

終末期の医療のあり方は、最近になって様々な形態のホスピスや在宅医療の選択肢が増えてきたようなイメージです。最期まで病気と戦い抜いてもいいし、残りの時間を大切なひとと共にできる限り穏やかに過ごしてもよい。当たり前のことですが、その選択の機会を奪われない社会の仕組みや人々の受容が必要...

終末期の医療のあり方は、最近になって様々な形態のホスピスや在宅医療の選択肢が増えてきたようなイメージです。最期まで病気と戦い抜いてもいいし、残りの時間を大切なひとと共にできる限り穏やかに過ごしてもよい。当たり前のことですが、その選択の機会を奪われない社会の仕組みや人々の受容が必要とされていると思います。

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2025/04/08

「死は負けではなくゴール」 本の最後の最後に出てきたこの言葉に 心から救われました。 これ以上手の施しようがないと、大切な人が医師に告げられた後の日々 何をどうしてあげたって後悔しか残らない。 3年経った今も昨日のことのように思い出して心が苦しい。 この物語の中には私と同じ気持を...

「死は負けではなくゴール」 本の最後の最後に出てきたこの言葉に 心から救われました。 これ以上手の施しようがないと、大切な人が医師に告げられた後の日々 何をどうしてあげたって後悔しか残らない。 3年経った今も昨日のことのように思い出して心が苦しい。 この物語の中には私と同じ気持を抱えている人がたくさん登場してくる。 こんな医療者、医療機関が増えて欲しいと心から願います。

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2025/03/29

死期を伸ばすだけの延命は望まない。 患者である母や見送る父と私が一貫してブレず穏やかな最期を見送ることができた我が家はとても恵まれていたのかもしれないと思った。

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2025/02/16

私自身も訪問看護に転職して1年。病院とは違う働き方にたくさん戸惑うことも多い。この小説を読んで、いろんな患者さんのリアルな感じにも共感したし、水戸先生の戸惑い、考え方にも共感できた。 最後に自分の父を看取るところは、いろいろな思いを読み取れ、初めて小説で涙が出た。

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2025/02/08

だいぶ前から持ってたけど、なんとなくいま必要な本な気がして、祖母のお通夜中の深夜に読んだ。 人は必ず死ぬ、順番なんだよ ってところから最後お父さんを看取るところで涙が止まらなかった 死んだ人間に対してできること、今生きている人間に対してできることについて考えさせられた。

Posted byブクログ

2025/01/17

数日前に命の停車場を呼んだこともあり、既視感もあったが内容としては同じようにいい作品だった。 延命治療を望むかどうか、死に何度も触れてきた作者だからこそ、本作のような内容が作られるんだろうと思う。 解説も秀逸だった。

Posted byブクログ

2024/12/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・あらすじ Audibleで視聴。 大学病院の総合診療科に勤める倫子は、教授から訪問診療への異動を命じられる。 当初は急性期医療とかけ離れた「診療」に戸惑っていた倫子だったが、死にゆく患者に対して「医者」として己に何が出来るのかを自問自答していく。 ・感想 医者は病気を診るプロ。 でも現代では医者はトータル的な視点を持って「人間」を診る、全人的医療が必要とされている。 本来であればチーム医療でそれぞれ役割分担ができてればいいけど中々そうもいかない現状もあるのがもどかしい。 でもなーー思想哲学している現場の医者なんかほとんどいないよ。 業務の多忙、過大な責任、訴訟対策。 諸々の問題もあるけど、ただ「勉強が得意だから」で選んだ人間が大半だろうし。 そして「老い」と「病気」を区別できない、老いを認められない国民ばっかり。 自然治癒も回復も不可能な「老化」に際限なくリソースを注ぎ込む現代日本社会。 個人的には老化による脳の機能低下に対しても「認知症」という「病名」をつけて「治療」する現状に辟易してる。 「死」は悪、忌避すべきものとして見ないふりしたって人間なんていつでもどこでも誰でも「必ず死ぬ」ということは絶対的事実なんだからそこを認めて「どうやって生きて死ぬか」という哲学を行うことが大事だと思っている。 現代日本では医療関係者にこそ「哲学的思想」が求められているんじゃないだろうかとここ数年思うようになった。 医療に携わる立場の人間として自戒を込めて。

Posted byブクログ

2024/11/23

読みながら死ぬ時の事を考えた。自分の親の最期について。自分の、妻の最期について。 ひとつ選択肢が増えた事が読んで良かったと思う。

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