消えていく日に の商品レビュー
大好きな西加奈子さんと山崎ナオコーラさんと仲良しの作家さんのようで気になり手にとる。 全く知らなかったけれど、個人的にもかなりゆかりのある方で、この方の本を読めることがとても楽しみだった。 読んで一番の感想は、とにかくクセがなく読みやすい。 誰にでもすっと入ってくる文章のように...
大好きな西加奈子さんと山崎ナオコーラさんと仲良しの作家さんのようで気になり手にとる。 全く知らなかったけれど、個人的にもかなりゆかりのある方で、この方の本を読めることがとても楽しみだった。 読んで一番の感想は、とにかくクセがなく読みやすい。 誰にでもすっと入ってくる文章のように思えた。 2番目に収録されている『安全じゃない場所』に出てくる描写に思わずにやける。 P.33 担当美容師はよく笑う女性で、わたしよりも二歳か三歳年下だ。以前やっていたテレビドラマの影響で、わたしの夫のことを「夫さん」と呼ぶようになった。 発行年数から見て、あ~あのドラマだろうな、と嬉しくなる。 ありきたりでフツーに面白く、でもあまりにフツーで記憶にほんのりとしか残っていない物語も度々あったけど、単位を落として一人半年後に卒業することになった大学生を主役にした『エアポケット』や、奇妙な関係にほっこりしながらも前向きになれる『新しい干支』など着眼点が面白く妙にリアルなお話も多く、これから他の作品もたくさん読んでみたいと思った。
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加藤 千恵さんの短編集 「夏の飛びこみ」「安全じゃない場所」「エアポケット」「赤いプレゼント」 「返信を待たない」「消えていくものたち」「ハグルマ」「二十七歳」「新しい干支」の9篇が収録されています。 加藤さんの紡ぐ物語が好きです。 文章自体はとてもシンプルなのに、次々と映...
加藤 千恵さんの短編集 「夏の飛びこみ」「安全じゃない場所」「エアポケット」「赤いプレゼント」 「返信を待たない」「消えていくものたち」「ハグルマ」「二十七歳」「新しい干支」の9篇が収録されています。 加藤さんの紡ぐ物語が好きです。 文章自体はとてもシンプルなのに、次々と映像が脳内に浮かんで来ます。 それは実家の風景だったり主人公の住む家の台所だったり、又、親子、夫婦、友人の会話の場面だったりと様々ですが、その表情さえも鮮明に浮き出て来るから不思議です。 迷ったり落ち込んだりしながらも毎日を懸命に生きる女性達の姿を時に温かく、時に切なく描いた心に灯りが灯る様な素敵な作品集。
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- ネタバレ
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当たり前だけど、完璧なんてないのだ。(P.25) 忘却の現象は悲しい。寂しい。そして優しい。(P.46) 後悔はいくつも残っているが、後悔のない毎日だったのなら、逆にこんなにも楽しめなかったのかもしれない。(P.142) 泣かないままで、生まれ変わろうと思った。いつか泣くかもしれない予感を抱いたまま、 生きてみたいと思った。死んだようになるのはいやだと思った。生きていこうと思った。(P.198)
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短編が詰まった本ですごく読みやすかった♡ 色んな視点で描かれてて面白かった! 幸せな気持ちになったり、「そういうことってあるよね」て共感できたりと読んでて楽しかった☺︎ この方が書いた本をもっと読んでみたいな!
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消えていくものたち、と、ハグルマが良かった。 誕生日当日以外も、誕生日前日も誕生日の翌日も一生に一度だ、という一言が印象的。 その日その日は一生に一度しかないのだから。 記念日だけが特別なことじゃないかも、と思う本。 急に誕生日に読む気になった。
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『返信を待たない』『エアポケット』『二十七歳』 が特によかった。 結婚する好きだった人から連絡が来たり(『返信を待たない』)、 ただ怠惰があって、大学を留年してしまったり(『エアポケット』)。 美味しい料理を夢中で作ったりして、 悲しいことも、日々を過ごして乗り越えながら生きて...
『返信を待たない』『エアポケット』『二十七歳』 が特によかった。 結婚する好きだった人から連絡が来たり(『返信を待たない』)、 ただ怠惰があって、大学を留年してしまったり(『エアポケット』)。 美味しい料理を夢中で作ったりして、 悲しいことも、日々を過ごして乗り越えながら生きていく感じ。 あと『夏の飛び込み』の「飛び込んだら泳ぐしかない」は、ほんとにいい。人生そういう感覚が必要なときもあるね。
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出逢いがあれば、別れもやがてやってくる。 ひとりで過ごす誕生日、お正月… 寂しくて泣きたくて虚しくもなるけれど、それなりにその日を過ごして乗り越えていく。記憶が薄くなるということは、寂しいことかもしれないけれど、別れた辛さを乗り越えて生きてきた証。 いずれ自分にも訪れるその日に、...
出逢いがあれば、別れもやがてやってくる。 ひとりで過ごす誕生日、お正月… 寂しくて泣きたくて虚しくもなるけれど、それなりにその日を過ごして乗り越えていく。記憶が薄くなるということは、寂しいことかもしれないけれど、別れた辛さを乗り越えて生きてきた証。 いずれ自分にも訪れるその日に、この本からエールをもらえる気がする。
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カトチエは好きだけど、 だいぶ前に元彼と別れた時こんな気持ちになったなあと馳せたりしたけど、 それ以上でも以下でもない、かな。 もっと刺激が欲しかったです。
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9人の女性の物語。どの話も女友達に聞いたような、それとも自分が体験したことかと思えるくらい身近で、せつないけれど前向きな気持ちになれるような話。
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ハグルマ。 何事もタイミングっていうから 歯車が噛み合ったり噛み合わなかったりしながら 今の自分や周りの人があるのでしょう。 そう思って前を向いて歩くのがきっと正解。 後ろ向きで歩くのは難しいしね。
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