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いらないねこ の商品レビュー

4.3

46件のお客様レビュー

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    22

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2023/10/18

ニャンコとピノの別れに心がはりさけそうになり、電車の中で読みながら泣いてしまった。黒いワンピースを着たピノを見たニャンコが泣いているところも……。 アノマロが超スピードで飛んでいるところがかっこよかった。 いじわるねこはいつも豆柄の服を着ていた。 ニャンコはもう男の子のことはど...

ニャンコとピノの別れに心がはりさけそうになり、電車の中で読みながら泣いてしまった。黒いワンピースを着たピノを見たニャンコが泣いているところも……。 アノマロが超スピードで飛んでいるところがかっこよかった。 いじわるねこはいつも豆柄の服を着ていた。 ニャンコはもう男の子のことはどうでもいい感じだった……。ニャンコは大人になったんだな。

Posted byブクログ

2023/10/09

 前作『せかいいちのねこ』は、とても素晴らしい作品だったから、今作の「こねこ」の父親として幸せいっぱいのぬいぐるみ、「にゃんこ」の様子に油断していたら、思い切り泣かされてしまった。  ある日、にゃんこは、草むらに捨てられていた三匹のこねこたちを発見し、二匹は既に事切れていたが...

 前作『せかいいちのねこ』は、とても素晴らしい作品だったから、今作の「こねこ」の父親として幸せいっぱいのぬいぐるみ、「にゃんこ」の様子に油断していたら、思い切り泣かされてしまった。  ある日、にゃんこは、草むらに捨てられていた三匹のこねこたちを発見し、二匹は既に事切れていたが、残る一匹の僅かに身動ぎする様を見て、すぐさま家に連れ帰り、相棒のアノマロ、いじわるねこと共に、育てることにし、立派に成長したこねこは、にゃんこのことを「おとうさん」と呼び、いつも嬉しそうに慕っていた。  上記のこねこたちは、どうやら、売り物にならないから捨てられたようで、ここでの動物への尊厳を無視した人間の愚かな行いに、とてつもない悲しみを覚えたが、実は泣かされたのはそこではなかった。  それは、そこに至る物語の積み重ねがあった上での、終盤のこねこの台詞、 『あたし、いらない子だったのでしょ?』 を読んだ瞬間、ぽろぽろと涙が止まらなくなり、 『だれもいらないから、ゴミみたいにすてられてたって話してるのを聞いたの』 で、泣きながら声が出そうになり、そうか、猫(動物全般)に本音を語らせる意味合いは、こういうことだったのかと、痛感させるにはあまりにも充分過ぎて、いい年した大人が何故、『いらない』や『ゴミみたいに』で泣きたくなるのか、私の涙腺に聞いてくれとは思うが、いらない子なんてこの世にひとりもいないし、猫は絶対にゴミではないんだと言いたくて、たまらなくなったが(そもそも、子どもにゴミなんて言わせるような世の中はダメだと思う)、ここでは、本屋の店主が母親代わりとして接してくれたことが、功を奏して良かったと思うが、まだ悲しみは止まらなかった。  更に問題はその後で、このシリーズとは別だが、私はシリーズの始まりだと思っている、『ふたりのねこ』から読んでいれば、終盤のこねこの服装からも察せられるように、にゃんこにとっては、またしても、こういう終わり方かと感じてしまい、決して想定される最悪の事態でこそ無いものの、そこで痛感させられるリアルな寂寥感を繰り返す展開には、まるで目的地を目指し、何度も行き止まりを引き返し違う道を模索してきたけれど、今度も行き止まりでしたみたいな、いったい、あと何回繰り返せば、自分の望むところへ行けるのかといった絶望感へ変貌してしまいそうな、やっぱり人生って、こうなのかという脱力感へと転じたくなる無気力さであり、もしかしたら、こんな考えを抱くのは私がひとり身だからか? いや、そうではなく、ただ逃げる物を探しているだけなのかもしれないが。  そう考えると、改めてブクログと出会えて良かったなと思い、おそらく、そうでなかったら、もっとつまらない堕落した人生を送ってただろうなと感じさせる、その根拠として、作品を読んで(聴いて)自分が何を感じたのかを文章にすることで、自分を見つめ直し立ち位置を知るというか、そこには、やはりそうかという思いもあるし、へえ、こんなことを感じる自分もいたんだなと知る意外性等、色々な作品に触れることで、初めて自分の奥深さを知ることができ、そんなところに生きている実感を湧かせてくれる、だからブクログは、今の私のステータスとなっていて、おそらく死ぬまで止めることはないだろう。  話が逸れたが、ひとつ、にゃんこの良いところに気付いたのが、本書の文章にある、 『ものごとの “ほんしつ”とは いつだって かたほうからだけでは 見えないものなのです』 に、お互いの胸の内を見せ合う大切さを実感させられたのだが、そこでにゃんこは、相手を悲しませたくない思いやりから、自分の胸の内は曝さずにいたことが、私の心にいつまでも残り、それはその後に本音を見たこともあるのかもしれないが、そこにあったのは、たとえ自分の人生、またこんなだなと感じても、人に対しては別だよねという、自分の人生は大事なのに他人のことを気遣う精神の気高さというか、自然とそうなるところは人間の一つの美点だなと感じられ、それは奥付に手描き風に描かれた、こねこの作る花輪と、扉絵の葡萄の花輪の中にひっそりとだが確かに存在する猫とがリンクするように、その終わりがなく続く丸い輪の形に『永遠』の象徴がある、花輪に込められた『幸せがずっと続きますように』という願いに縋って生きていこうといった、やるせない思いを繰り返す人生でも、生きている限り、どこか落ち着ける着地点を自分で見つけて、また前を向いていくしかないんだという激励に、ヒグチさんの絵の見た目こそ、シュールな面白みがあるものの、実はとてもシリアスなテーマを扱った絵本だと思います。

Posted byブクログ

2023/09/29

「せかいいちのねこ」に続き、こちらもニャンコシリーズ。 ニャンコよのなかを知るからとても深い語りに入って…良いことをたくさん語る。 いろんな優しいねこたちに出会って、心がすこし成長したぼくは、物事の本質とはいつだって、片方だけからだけでは見えないもので、善意と悪意が存在すること...

「せかいいちのねこ」に続き、こちらもニャンコシリーズ。 ニャンコよのなかを知るからとても深い語りに入って…良いことをたくさん語る。 いろんな優しいねこたちに出会って、心がすこし成長したぼくは、物事の本質とはいつだって、片方だけからだけでは見えないもので、善意と悪意が存在することを知る。 そして、運命の出会いで小さな猫を見つけて育てる。 おとうさんになったニャンコは、とても可愛いがる。 病院へ連れて行ったり甲斐甲斐しく世話をする。 みるみるうちに大きくなっていき、おんぶもできないと思うと淋しくなる。 ある日、見知らぬ子ねこを見た男の子のおかあさんが、飼い主を見つけて別れてしまう。 さみしさからうなだれていたニャンコ。 本屋の店主が、子ねこが逃げ出して来たよと。 理由を聞くと「あたし、いらない子だったのでしょ?」と涙を流す。 「みんな あんたのことが大好きよ。泣き虫のおとうさんにそれ話したら また泣くわよ」 このことばに泣くでしょ。 ニャンコの涙と子ねこの涙って、どうしてこうも心を揺れ動かすのだろう。 仕草や眼差しだけでも話が伝わってくるようで… たまらないほど愛らしい。

Posted byブクログ

2023/09/12

 「せかいいちのねこ」の続編!この作品もすっごくよかったです。  主人公のニャンコは、ぬいぐるみのねこ…、前作でひとやねこの優しい気持ちに触れたニャンコは自身でも成長したと感じています。前の自分は、自分がどうしたらもっと大事にされるかばかりを考えていたけれど、物事の“本質”はい...

 「せかいいちのねこ」の続編!この作品もすっごくよかったです。  主人公のニャンコは、ぬいぐるみのねこ…、前作でひとやねこの優しい気持ちに触れたニャンコは自身でも成長したと感じています。前の自分は、自分がどうしたらもっと大事にされるかばかりを考えていたけれど、物事の“本質”はいつだって片方だけからは見えないものなのです…と、この作品は始まります。ある日、ニャンコは、捨てられた子ねこをみつけます。ニャンコは子ねこのお父さんになり、やさしいねこたちの協力のもと、愛情たっぷりに育てます。  ホント、可愛いっ!そしてじーんとくるお話でしたよ!!ニャンコが純粋で健気で優しくって、たまりませんっ…。そして、絵も可愛いんです、すっごく可愛いっ(*´▽`*)♡

Posted byブクログ

2023/07/09

ニャンコが捨てられていた子猫を拾って、おとうさんになるお話。 ニャンコがとても愛おしい。 子猫の黒いワンピース姿が可愛かった!

Posted byブクログ

2023/06/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

せつないよー 最初から最後まで、出て来るみんなをぎゅーってしたくなる。 ねこのぬいぐるみのニャンコはちゃいろの「かたまり」を見つけ、目も開いていない小さな赤ちゃんネコを連れて帰って。 小さな子猫を皆んなで協力して育てていく。 目も開かない赤ちゃんがどんどん育っていく様子がリアル。 お父さんとして奮闘するニャンコが、なんだかちびちゃん相手にアタフタしていた自分と重なったり、ポポちゃん相手に私の口調を真似していたちびちゃんに重なったり。 懐かしくも切なくて胸やらお腹の中心やらが熱くて痛い。

Posted byブクログ

2022/11/04

ニャンコが『お父さん』になった。小さな子猫が、愛情いっぱいに育っていく様子を見て、愛おしくなる気持ちが湧いてくると同時に、子育てに共感する場面がたくさんありました。このシリーズは読んでいる間ずっと、かわいい!を連発してしまいます。本屋の店主がこの本でもキーパーソン。登場のたびに変...

ニャンコが『お父さん』になった。小さな子猫が、愛情いっぱいに育っていく様子を見て、愛おしくなる気持ちが湧いてくると同時に、子育てに共感する場面がたくさんありました。このシリーズは読んでいる間ずっと、かわいい!を連発してしまいます。本屋の店主がこの本でもキーパーソン。登場のたびに変わるオシャレな衣装が目を惹きます。あの例の椅子とテーブルが登場していて思わず笑ってしまいました。 一気に急展開する内容ですが、ただただニャンコたちの幸せと子猫の幸せを祈りたいです。楽しく心温まるお話しでした。

Posted byブクログ

2022/09/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『せかいいちのねこ』に続く、ニャンコのお話2冊目。 「いじわるねこ」の優しさが大爆発しているし、本屋の店主も第三者視点での優しさがあっていい。 ニャンコが泣き崩れるシーンでもらい泣き。 装丁は名久井直子さん。

Posted byブクログ

2022/01/20

「せかいいちのねこ」シリーズを発刊順に読んでいます。 ニャンコがなんとおとうさんになっているではないですか! 「せかいいちのねこ」でもよく泣いていたニャンコですが、本作ではなきむしと呼ばれていて、さらに愛着がわきました。 そんななきむしのニャンコが、泣くのをがまんするラスト...

「せかいいちのねこ」シリーズを発刊順に読んでいます。 ニャンコがなんとおとうさんになっているではないですか! 「せかいいちのねこ」でもよく泣いていたニャンコですが、本作ではなきむしと呼ばれていて、さらに愛着がわきました。 そんななきむしのニャンコが、泣くのをがまんするラストに胸が熱くなりました。 「本屋のねこ」を読むのが楽しみです。

Posted byブクログ

2021/12/29

冒頭のニャンコの独白がとてもよかったので購入。 娘を持つ親としては、胸に刺さる話。 生まれたばかりの時の病気のこととか、おねえさんのような服を着ているのを見て涙が出る話とか。 あー、あったなぁ、と思いながら読み切った。 もちろん、絵も魅力的。 『ギュスターヴくん』でも思ったけ...

冒頭のニャンコの独白がとてもよかったので購入。 娘を持つ親としては、胸に刺さる話。 生まれたばかりの時の病気のこととか、おねえさんのような服を着ているのを見て涙が出る話とか。 あー、あったなぁ、と思いながら読み切った。 もちろん、絵も魅力的。 『ギュスターヴくん』でも思ったけど、ヒグチさんは、本当にねこと触手と植物が好きなんだなぁ。 クラシカルでグロテスクでおしゃれで可愛い。 ひとことで括るのが難しい作家さん。 だから、じっくり見て楽しめる。

Posted byブクログ