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そろそろ左派は〈経済〉を語ろう の商品レビュー

3.9

34件のお客様レビュー

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2020/01/18

いずれ読み返したくなるような、素晴らしい内容。 結局みんな自分の生活が1番大切なんだよ!っていう当たり前のことなんだけど、きちんとそれを説明してもらった感覚で、とても勉強になりました。

Posted byブクログ

2019/12/11

超面白い。 流行った消費社会論が経済の方向に行かずにアイデンティティ論に終始したというのは本当にその通りだと思う。 まだわからない部分が大きいけども、経済に興味が出てきた。

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2019/06/09

『「反緊縮!」宣言』に先立つ、松尾匡らの鼎談。 ヨーロッパの動向も理解できて興味深いものだった。 チャブの本も違う文脈で読んでいたのだが、本書の文脈につながって意味が広がった。 反緊縮を掲げる極右の台頭を招く前に、未来への投資を正しく行い、需要不足による不況を打破し、できる政権...

『「反緊縮!」宣言』に先立つ、松尾匡らの鼎談。 ヨーロッパの動向も理解できて興味深いものだった。 チャブの本も違う文脈で読んでいたのだが、本書の文脈につながって意味が広がった。 反緊縮を掲げる極右の台頭を招く前に、未来への投資を正しく行い、需要不足による不況を打破し、できる政権を確立したい。手遅れ感を感じもするが。

Posted byブクログ

2019/05/03

反緊縮政策の有効性や左派の思想史などについて学べる本。 ・左派の立場から、勢力を盛り返すために現在の安部政権を上回る経済政策を提案しなければだめだ。そのためには、いままでのような緊縮ではなく、反緊縮政策を提案し、福祉などしかるべきところに再配分をしっかりと行うべきだ。 ・WWⅡ...

反緊縮政策の有効性や左派の思想史などについて学べる本。 ・左派の立場から、勢力を盛り返すために現在の安部政権を上回る経済政策を提案しなければだめだ。そのためには、いままでのような緊縮ではなく、反緊縮政策を提案し、福祉などしかるべきところに再配分をしっかりと行うべきだ。 ・WWⅡ前後の左派の歴史を整理、レフトの思想が歩んできた歴史とその総括について。労働者の味方だった左派が、下層の人々を忘れ多様性に焦点を絞るようになってしまったこと。 ・メリトクラシー(能力主義)が勃興した結果、下層の人々に対する差別が生まれたこと。「能力が無いのは自己責任」。グローバリズムについていけない人たちが新たな差別階級になった。英国ではチャブ。日本ではマイルドヤンキーやB層。また、そうした状況の中で下層の人々が社会の中で取り残されていること。 現在の世界での潮流。トランプ大統領やジェレミー・コービン氏、安部首相がなぜ支持されているのか。という説明を非常にわかりやすくしている本だと思う。「緊縮政策で国内経済がボロボロになり、上下構造や明日の飯を食えるかというのが大きな関心になっていたところに、大々的に財政出動を主張する政党や政治家が現れ支持された」という説明は非常にわかりやすいものだったし、最近見たヨーロッパ情勢の本を読んで得られた実感とも重なる。ギリシャ危機に対する、ドイツやeuの掲げる経済政策への不信とかね。 ただ、本書のコンセプト自体が左派の復権を目指したものというか。右派の否定でもある気がしたので、モヤモヤするところもあった。左派・右派という二項対立に陥ってしまっている気がする。「効果のある経済政策を行い、右派から支持層をもぎ取ろうみたいな」。 右派の極致はナチスかもしれないが、左派の極致はソ連や中国共産党やグローバリズムの中で多様性を認めることを強制される社会だと思う。良い部分と悪い部分がお互いにある。 階級による差別はいかんという意見には完全に同意するし、そこに目がいくのはやはり左派の人たちだろうなと思うからこそ。 イデオロギーは違う価値観を持つ世界みたいな。自分がそこに属していたら、その世界と相手の世界を分けてしまうみたいな。政治思想を理解するにはイデオロギーを理解しなければいけないけれど、そうなるとイデオロギーによって自分と意見の違う相手を分かつことになる。「こちら側とあっち側」が出来上がる。レッテル貼りも生まれる。それぞれのいいところを理解するための邪魔になっている気がする。 囚われてしまうと、政策は結局のところ「相手を倒す道具」になってしまう。そこを乗り越えて、みんなを幸せにするためにはどうしたらいいのかを必死に考えることが一人一人に求められていく視点だと感じた。理想論だけれども。

Posted byブクログ

2018/12/06

「リベラルは自由や平等や人権を訴える金持ち。レフトは自由と平等と人権を求める貧乏人」とは著者の一人の英国人の夫が息子に言った言葉らしいが、支配層であるリベラルの意識がレフトから乖離し、経済成長に気を配らなくなったことが特に欧州の経済停滞の原因だというのが、著者たちの共通認識だ。 ...

「リベラルは自由や平等や人権を訴える金持ち。レフトは自由と平等と人権を求める貧乏人」とは著者の一人の英国人の夫が息子に言った言葉らしいが、支配層であるリベラルの意識がレフトから乖離し、経済成長に気を配らなくなったことが特に欧州の経済停滞の原因だというのが、著者たちの共通認識だ。 経済政策を初め、安倍政権の政策に理由も示さず否定的コメントをするところはいかがかと思うが、それ以外は、欧州の実例を踏まえつつ、経済政策の変遷をまとめていて、参考になるし、ブレグジットやトランプ支持の背景がよくわかる。

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2018/11/14

3人の論者が「反緊縮派」という立場から日本の取るべき経済政策について、議論した本。現代政治経に関心はあるけど知識がない私にとっては格好の入門書だった。現代の国際政治では何が起きているのか、旧民主党系のどこが問題なのか、安倍政権の長期化の要因とその問題とは何か、など現代政治の様々な...

3人の論者が「反緊縮派」という立場から日本の取るべき経済政策について、議論した本。現代政治経に関心はあるけど知識がない私にとっては格好の入門書だった。現代の国際政治では何が起きているのか、旧民主党系のどこが問題なのか、安倍政権の長期化の要因とその問題とは何か、など現代政治の様々な問題について経済政策の観点から一定の見識が得られるし、彼ら「反緊縮派」の主張には説得力もある。ただし、現代政治経済の入門になるとはいっても著者たちの議論が、「反緊縮派」という特定の政治的立場に立ったものであることには注意が必要ではある。いずれにしても、この本は現代政治に関心のある人に真っ先に勧めたい良書である。

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2018/11/11

「無駄遣いヤメろ」も良いんだけど,それしか言うことないのかよ⁈ どうやったら豊かになれるのか,明日のメシにも困り,1年後の身分保障もままならない不安から抜け出せるのか⁈ 何でそれを大声で言わないんだよ⁈ 観念的な綺麗事ばっかり並べてんじゃねーよ! って思うから,左派は信じられない...

「無駄遣いヤメろ」も良いんだけど,それしか言うことないのかよ⁈ どうやったら豊かになれるのか,明日のメシにも困り,1年後の身分保障もままならない不安から抜け出せるのか⁈ 何でそれを大声で言わないんだよ⁈ 観念的な綺麗事ばっかり並べてんじゃねーよ! って思うから,左派は信じられないんだ〜って,ずーっと思ってきた. この本には,左派がそこから脱却するヒントが溢れていると思う.今までの左派の歩みに対する論評もなるほどと膝を打つものばかり. 願わくば,同じ内容で右派,特に虐げられてるにもかかわらず,安倍政権を熱烈に支持しているような人達が手に取るようなタイトルと切り口で再編して出版して欲しい.

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2018/09/30

野党の経済政策のなさや、成長が欠落していることに違和感がある人にはおすすめ。モヤモヤが無くなった。対話式だが読みやすい。章によって段組がバラバラなのが玉に瑕。

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2018/09/21

レフト3.0…いい響きだ(^-^) 小生もリベラルではなく、レフトを名乗ろう(^o^)/ もっと早く本書を読んでおけば良かった、と後悔。対談形式なので、分かりやすい、けど難しい議論もあり、という感じで、ボブの知的好奇心をくすぐってくれる。 経済学の再々々勉強をしなくては…と考え...

レフト3.0…いい響きだ(^-^) 小生もリベラルではなく、レフトを名乗ろう(^o^)/ もっと早く本書を読んでおけば良かった、と後悔。対談形式なので、分かりやすい、けど難しい議論もあり、という感じで、ボブの知的好奇心をくすぐってくれる。 経済学の再々々勉強をしなくては…と考えるわけだが…(^^;;

Posted byブクログ

2018/09/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

《Summary》 大雑把にいうと左派による左派自省の書。 現在の左派(日本でいうと旧民主党系・共産党系)は、経済について語られることなく、イデオロギーの戦いに終始しているということを、左派自身で反省し改善するための方策を中心に記載している。 面白いのは下記の4極の差異と比較を通じて、日本の左派として取るべき道を記載している。 ①. ブレグジットに揺れ動くUK ②. ドイツを中心とした緊縮財政のEU ③. 極右/立つグローバルに舵を切ったUS ④. 右派的な政治スタンスを取りつつ金融緩和を続けるJP 結論としては、右派左派というイデオロギーで思考を分断するのではなく、"経済"を物事の中心に据え置いて政治的な判断を行うことが良いと(まぁ当たり前のことを延々語っていたが) ケインズ経済学/新古典経済学を軸に記載しているので、割と理解しやすい内容かなと。 《Topic》 面白いのは、著者は左派だけど、左派のダメなところを指摘すると、左派の周りの方々から右派扱いされる…という、面白い現象が起きている。 回り回って、左派的な人が、「現政権は良いんじゃね?」という事を立証してしまっている事が、読んでいて面白かった。 《Forecast》 ただ、イデオロギーに関係なく日本の経済状況は、東京オリンピックを境に冷え込むことは見えているとの事。数年後を見越して準備しておいたほうがいい。

Posted byブクログ