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シルエット の商品レビュー

3.5

29件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

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2022/03/01

主人公の誰も報われる気がしないのはなぜ。mol-74を聴きたくなった。特に瞼。 その人の口から語られることがなければ一生その出来事は日の目を見ることができない。それが相手を自分とは異なる人だと否応なく感じさせる。その通りだと思った。 ところで17歳でこの作品を書く著者はどんな四...

主人公の誰も報われる気がしないのはなぜ。mol-74を聴きたくなった。特に瞼。 その人の口から語られることがなければ一生その出来事は日の目を見ることができない。それが相手を自分とは異なる人だと否応なく感じさせる。その通りだと思った。 ところで17歳でこの作品を書く著者はどんな四半世紀を送ってきたの?単純に気になる。

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2022/02/16

とても綺麗な表現が多くて引き込まれた。 心の雨の描写が特に印象的。 書いた時の作者の年齢にびっくり。

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2022/01/05
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『10代作品とは思えないこの情景描写、必読です!』 「ヨル」15歳、「植物たちの呼吸」16歳、「シルエット」17歳執筆の短篇集。10代の思い通りにいかない恋愛のもどかしさが瑞々しく繊細に描かれる。15歳で【水みたいな女】なんて表現、すでに才能が滲み出てる…すごい!

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2021/10/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中身だけでは足りないのだろうか。 私の中身だけでなく、器に触れてほしい。 それで別れた。 他に器を恐ろしく丁寧に愛してくれる男と付き合った。 でも彼もいても一緒についてくるのは彼のシルエット。 ただ、彼は、わたしの肉体までは愛することができなかった。けれど恋人である彼が中身だけでなく器も愛してくれなかったら、ほかの誰がわたしという入れ物を愛してくれるというのだろう。

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2021/07/08

私が読むには少し若くて気恥ずかしいな、と思ったら著者17歳の時のデビュー作なのですね。17歳でこれか、と逆に感心してしまいました。彼女のことを「あなた」と呼ぶ感じがとても素敵だな、と思いました。

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2021/05/30

はじめの存在に安心する。 高校生のころのあれこれを、いろいろ思い出す。 今は、大人だから、 水や栄養を注ぎあって、どこにでも出かけたい。

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2021/02/19

風景描写が綺麗。 でも穏やかに読んでいると突然辛いシーンに当たってしんどくなる。 みんな色々抱えてるけどとりあえず笑って生きて欲しい。

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2019/11/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「蔵書なし」 シルエット この本は普通の恋愛小説とは似て非なるものである。 恋愛小説と言えば、カップルの、あるいはカップルになる前の彼(主に女性側のが多い)の視点で描かれる甘いストーリーを思い浮かべるだろう。 例えば、恋を自覚したヒロインが周りを巻き込みながら彼にアタックをして恋が実る。その過程で苦しみがあり、悲しみがあり、嬉しさがあり、希望があり、ものによっては悲しい結末もある。それはそれで、少なからずもその結末に自身は納得を覚える。所謂、胸が「キュンキュンする」ということだ。 その物語は私たちが共感してこそ、「キュンキュンする」のである。 けれども、この小説は共感できる部分はあるのだろうか。 自分は無かった。 所謂、「キュンキュン」しなかった。 私は俯瞰して読んだ。 これは主人公の女子高生が体験した恋愛の記録である。 彼女が3人の男性と付き合った記録だ。 一人目の男性は、痛々しい現状と向き合うために彼女と別れた。二人は今でも中途半端な関係をズルズルと引きずっている。 二人目の男性は、元カノの気を引くために彼女を利用した。彼女も彼を利用し、思考をほうきするために身体を繋げた。 三人目の男性は、誠実過ぎる人だった。彼女は一人目の男性との蟠りを無くせず、そのために彼から距離を取った。 この物語は、のっけから重たく淀んだ空間で再生される。 彼女の気持ちと連動し、多少の重圧感から逃れることもあるが総じて晴れない。 けれど、最後に彼女に空の隙間から光が指す。 ここから先の記録は書かれていない。 今まで、読んだことのない恋愛小説を私は面白いと感じた。 H.N. 加藤凛

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2019/09/14

主人公の女子高生が過去の恋人、冠くんと別れたいきさつは、同じ女としてせつない。そのあとフラ〜っと関係を持ったしょーもない男、そしてその後に出来たなかなか良さそうな恋人せっちゃん。主人公は変わりゆくものに抵抗せずいつも心が流れるままに身を任せて生きている感じがします。

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2019/09/12

暖かい絶望だな、と思う作品。 気持ちに寄り添って分け合いたいと思っていた主人公。 過去のトラウマから女性に触れることができない、恋人の冠くん。 大切な人に、1ミリも触れてもらえない切なさは計り知れない。それが拒絶でないとしても、誰かに縋りたくなるのはひととして自然な現象に思...

暖かい絶望だな、と思う作品。 気持ちに寄り添って分け合いたいと思っていた主人公。 過去のトラウマから女性に触れることができない、恋人の冠くん。 大切な人に、1ミリも触れてもらえない切なさは計り知れない。それが拒絶でないとしても、誰かに縋りたくなるのはひととして自然な現象に思える。 雨がつきまとう作品だから、冷たく感じるかもしれないが、全員がずっと暖かい。だけど、だからこそ苦しくて絶望的なんだと思う。

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