路上のX の商品レビュー

桐野夏生(著者)

2020/08/03

気分の悪くなるほど、リアルな物語。たぶん、こういったことは腐るほどあるだろう。人が親になるのに、資格も許しも必要ない。ただ、行為に及べば良いだけだから。子供は親を選べない。親は産むかどうか、避妊するかどうかを選べるはずなのに、浅はかで先見の明がない。被害者はいつしか、加害者になる。リーインカーネーション。悲しい現実だ。

2020/03/24

途中から会話だけ読み進める。

最初は叔父さん家族ヒドいって思ったけど、かれらも真由の親の犠牲者だよね。
真由に降りかかった諸悪の根元は親。
リオナも親かな。
彼女が一番たくましい。
まぁそうならざるをえなかったんだけど。
ミトは自業自得。

2020/03/05

自分には遠い世界のように思えるけど、知らないだけで近くにこんな境遇の人はいるのかもしれない…。悲しい世界。

2019/12/25

143徹底的に悲しい。アホと貧困の連鎖をどうすれば断てるのか？人権研修開催してて虚しいわ。頑張って生きよう！

2019/12/16

読んでいる間はテンポもいいし、この作者らしくリアリティーもあり、楽しめた。そうか、一部の女子高生はこうなのか・・と思いながら読み進める。

ただ、あまりにも自分の世界からかけ離れて共感の点で全くできなかったので、☆２つ。やっぱり家庭って大事。この一言しか感想が出ない笑。

2019/12/04

久々の桐野夏生さんです。元々社会の暗部を書く事に長けている人という印象が有ります。
本作は貧困に有る少女達が、大人達の欲望や思惑に絡め取られながら、身を寄せ合って希望の見えない未来を歩いていく話です。
女子高生というレッテルに群がる男たち。自分も男なので桐野女史の書く類型的な中年エロ男性の姿は非常に哀しく、おっさんの象徴的なカリカチュアライズと思って読むものの、実際に少女に群がるおっさんというのは僕と同じ男なんですよね。
性的に搾取されて日銭を手に入れるのが精いっぱい。住むところ寝る所も無く漂う少女達。これは僕が今年の収穫の一つと思っている「東京貧困女子」でリアルに存在する貧困女性とも被ります。
保護されるべき時期の少女たちが守られる事無く、ホームレス寸前の状態で都会を彷徨う。その中で頼れるのは自分と同じ境遇の少女だけ。まるでサバイバル小説のような趣きがあります。
大ベテランの桐野女史が少女達の姿を生き生きと描けるのは正直びっくりしました。読んでいる最中は彼女達の姿が頭に浮かんで、本当に存在しているような気になりましたから。最近は疎遠でしたが元常連客の一人として変わらない味を保っている事が確認出来てうれしかったです。他のも久々に読んでみようと思います

2019/08/31

大好きな桐野先生の本だけど、何て胸クソの悪い話。
しばらく気持ち悪い感情が続いた。
リオナの強さや賢さはステキだと思った。

2019/08/28

女子高生の視点から、女子高生と言う記号にまとわりつく大人側から評価される負のイメージを、告発している小説だと思う。所詮作り事の小説だと思っても、作者の仮説に引き込まれ一気に最後まで読んでしまう。そして最後の終わり方が大人の誰もが安心する道徳的でないところが、この仮説にリアリティを与え、また現代の課題だと問題意識化される辛さが残った。

2019/07/27

大人の男に搾取されまくってる女の子たち、
めちゃめちゃセンシティブなのに
友達にはすごく甘いのが生々しいなと思った。

普通に生活していて、性的に搾取されたことのない女性っているんだろうか。
程度の差こそあれ、誰もは一度は体験してると思う。

2019/07/10

両親の失踪をきっかけに親戚に預けられるもうまくいかず一人で生きていこうと渋谷に流れていく高校一年生。大人や同年代に翻弄され傷ついていくも救いがない。現代ならではの問題もクローズアップしているが本質は何十年前からあるリアルか。