ボス・イズ・バック の商品レビュー
笹本稜平の連作ミステリ作品『ボス・イズ・バック』を読みました。 笹本稜平の作品は、3年前に読んだ『時の渚』以来なので久し振りですね。 -----story------------- 泣く子も黙る悪相の山藤組のボス・山虎。 飼い主よりも凶暴で、いったん噛みついたら決して離さない、...
笹本稜平の連作ミステリ作品『ボス・イズ・バック』を読みました。 笹本稜平の作品は、3年前に読んだ『時の渚』以来なので久し振りですね。 -----story------------- 泣く子も黙る悪相の山藤組のボス・山虎。 飼い主よりも凶暴で、いったん噛みついたら決して離さない、山虎の愛犬・ベルちゃん。 なぜか、山虎以外で唯一ベルちゃんが懐いている探偵事務所の電話番・由子。 組の解散騒ぎ、失踪、そしてまさかの殺人事件!? 悪徳刑事や生臭坊主も巻き込んで、探偵が突き止めた意外な真相とは──。 軽快軽妙な筆致が心地よい、軽ハードボイルドの傑作! ----------------------- 2015年(平成27年)に刊行された名無しの探偵シリーズの第2作です。 ■ボス・イズ・バック ■師走の怪談 ■任侠ビジネス ■和尚の初恋 ■ベルちゃんの憂鬱 ■由子の守護神 ■解説 宇田川拓也(ときわ書房本店) しがない私立探偵の“おれ”にとって最重要の顧客「山藤組」組長の山虎が、いきなり引退して堅気になると言い出した……本当なら事務所が潰れかねない大事だ、、、 だが、案の定その裏には、とんでもない魂胆があるようで──。(表題作)ゴリラまがいの悪徳刑事に、金と女に目がない生臭坊主……個性的な面々とのやり取りも楽しい、ユーモラスで痛快な連作ミステリ! 泣く子も黙るヤクザの組長と、飼い主より凶暴な組長の愛犬、そしてなぜか愛犬に懐かれている探偵事務所の電話番、ゴリラまがいの悪徳刑事に、金と女に目がない生臭坊主、インテリヤクザ、そして個性的な面々に振り回されっぱなしの探偵……軽快で軽妙な筆致が心地よく、ハードボイルドの要素を愉しめるユーモアたっぷりのミステリなので気楽に読めました、、、 そんな中で特に印象に残ったは、 山藤組の解散騒動の裏に隠された陰謀を暴く『ボス・イズ・バック』、 由子が失踪し、殺人の容疑者になってしまう……ベルちゃんの活躍と探偵が突き止めた意外な真相が印象的な『由子の守護神』、 の2作品かな……愉しめました。
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ハードボイルド?? 主人公を含めて全員が憎めない悪党ばかり。 気軽に読めますね。 自分は前作の方が面白いと思いました。
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しがない私立探偵の“おれ”にとって最重要の顧客「山藤組」組長の山虎が、いきなり引退して堅気になると言い出した。本当なら事務所が潰れかねない大事だ。だが、案の定その裏には、とんでもない魂胆があるようでー。(表題作)ゴリラまがいの悪徳刑事に、金と女に目がない生臭坊主…個性的な面々との...
しがない私立探偵の“おれ”にとって最重要の顧客「山藤組」組長の山虎が、いきなり引退して堅気になると言い出した。本当なら事務所が潰れかねない大事だ。だが、案の定その裏には、とんでもない魂胆があるようでー。(表題作)ゴリラまがいの悪徳刑事に、金と女に目がない生臭坊主…個性的な面々とのやり取りも楽しい、ユーモラスで痛快な連作ミステリー!
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著者の山岳小説あるいは警察小説を読んできた読者は、エッと思わずつぶやきたくなる作品。 極道たちから身銭を稼ぐ探偵、個性的な暴力団の面々、金に目のない悪徳刑事(この刑事には、つい『越境捜査』の神奈川県警の刑事宮野を思い起こしてしまう)。 彼らが、ドタバタ劇的に珍事を繰り返すユーモア...
著者の山岳小説あるいは警察小説を読んできた読者は、エッと思わずつぶやきたくなる作品。 極道たちから身銭を稼ぐ探偵、個性的な暴力団の面々、金に目のない悪徳刑事(この刑事には、つい『越境捜査』の神奈川県警の刑事宮野を思い起こしてしまう)。 彼らが、ドタバタ劇的に珍事を繰り返すユーモア小説。 著者の他の作品のような、希望を失わず挑戦を惜しまない主人公の活躍や、警察機構の闇を衝くカタルシスは味わえないが、軽妙なエンタメとして楽しむにはいいかも。
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