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不死身の特攻兵 の商品レビュー

4.3

159件のお客様レビュー

  1. 5つ

    65

  2. 4つ

    64

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2023/08/25

天皇の描写は間違っている。 天皇は戦争の最高責任者だけど、戦争を始めようやめようなど決定権はない。 ただ、自分が大臣から上がってくる話を聞いているだけ。 天皇が皇統を何よりも大切にしたというのはウソ。 開戦をせずに済まないのか、何度も大臣に問いただしたのは天皇陛下だった。

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2023/08/23

鴻上さんの別の本で紹介されていて、興味がわいたので読みました。 今まで知らなかったことがたくさん書かれていて、本当に興味深い本でした。戦争の辛い内容だけど、読んで良かったです。日本人として、知っておくべきことがたくさん書かれていると感じました。 丁寧に取材して伝えてくださってあり...

鴻上さんの別の本で紹介されていて、興味がわいたので読みました。 今まで知らなかったことがたくさん書かれていて、本当に興味深い本でした。戦争の辛い内容だけど、読んで良かったです。日本人として、知っておくべきことがたくさん書かれていると感じました。 丁寧に取材して伝えてくださってありがとう、という気持ちでいっぱいです。

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2023/08/19

戦争があったということはもちろん知っている。ただ、そこでなにがあったかまでは知らない。40代の私がこの状態なら、さらに若い人たちはもっと知らない。知ろうとしなければ得られない。「死ぬことが使命」だなんて世の中、絶対に嫌だ。今は戦争は日本では起こっていないけど、周りの雰囲気に対する...

戦争があったということはもちろん知っている。ただ、そこでなにがあったかまでは知らない。40代の私がこの状態なら、さらに若い人たちはもっと知らない。知ろうとしなければ得られない。「死ぬことが使命」だなんて世の中、絶対に嫌だ。今は戦争は日本では起こっていないけど、周りの雰囲気に対する違和感に声をあげられない、そのことが凶器を孕んでどうなっていくのか、ある意味今も戦時中なのではないか、なんてことも考えた。 生きる、生き残ると決めきった佐々木さんの想い。こんな想いを自分のこどもたちにはさせたくない、もらった命をどう使うか、死ぬことが使命だなんて、絶対にさせない。

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2023/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

衝撃だった。 まさかただでさえ致死率が高い特攻で、9回出撃し、生きて帰ってこられた方がいらしたとは! まず「「特攻」が全くの犬死であることは、当事者は全員わかっていた。 1)日本の戦闘機がまったくアメリカの操縦機に叶わなくなっていた。最高速度が違う。 2)第一目的目標である空母にたどり着く前に、アメリカのレーダー網により察知され、VT信管により撃墜される。(アメリカ軍はすぐに対策をとった。) 3)日本の飛行機、特に零戦は、安全性能を犠牲にして性能を上げたので、特攻するにしても、護衛機の援助なしにたどり着くことはまず不可能。すぐに引火する。 4)動く船に、重い爆弾で当てるのは、機銃照射がある中、ほぼ不可能。仮に当たっても効果が薄い。アメリカ軍が発見したように、急降下爆撃による一撃離脱が効果的。 5)最初の特攻こそ、その時点での腕利きが選ばれたが、以降は若年者が選ばれた。 6)とても難しい操縦が要求されるにも関わらず、特攻に選ばれる兵士は、圧倒的に飛行訓練時間が足りない者が選ばれた。 7)末期になるほど、明らかに劣る戦闘機。かつ、護衛機も付けず、行け!となった。 従って、この命令は、全く戦理を逸脱している。目的は、あくまで銃後にある。こうまでして敵と戦うという、やがて本土にいる我々も同じように後に続くという決意を表した。

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2023/06/17

あらすじを見てみると、あの狂信的だったであろう太平洋戦争の戦時下、上司の命令や周囲の圧力に屈さず特攻を9回も生き延びた方のお話らしい。 ざっくりと3部構成で、 ・9回の特攻について ・ご本人へのインタビュー内容 ・特攻の始まりと描かれ方の批判と考察 となっていた。 (読んだ本人...

あらすじを見てみると、あの狂信的だったであろう太平洋戦争の戦時下、上司の命令や周囲の圧力に屈さず特攻を9回も生き延びた方のお話らしい。 ざっくりと3部構成で、 ・9回の特攻について ・ご本人へのインタビュー内容 ・特攻の始まりと描かれ方の批判と考察 となっていた。 (読んだ本人が勝手に分けてるので違う読み取り方の方もいらっしゃるかも) 読んでみると、9回のうち実際に飛び立たれたのは2,3回のようだった。とはいえ、特攻という死ありきの出陣を前にしても冷静でいらっしゃったようで、敬服した。そしてやはり、ちょっとやそっとでは揺るがない信念をお持ちのようだった。悪く言うと、頑固。当時はさんざん虐められたようですけど、時が変われば本になってるのを見ると、世間の評価なんてテキトーだし頑固も一計よね、と思ったりした。

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2023/05/20

特攻に関する本(近代日本の戦争も含めて)を初めて読みました。若い兵士が天皇陛下万歳と突っ込んで行ったと聞いていたが、実際はこんなに理不尽なことが行われていたのかと。鴻上尚史氏の丁寧な取材、考察もとてもわかりやすく良かった。 現代も当時と構造が全然変わってないのではないかと思う。

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2023/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ほとんどの戦争の資料を読んだ中で、まさか佐々木さんのような方がいらっしゃったなんて…本当に嬉しかった。生きて還ってくれた…。 あの時代それが許されなかったのに何回も帰還する強さ。日露から帰還した父の言葉の支えは本当に大きかったんだな。 それから彼の表現性に心を突かれました。 二度の戦死報告後、母に生きてることを伝える。 ーーーーーー マニラに行って春が来た。

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2023/03/05

鴻上尚史氏の執念で奇跡的に実現できたインタビューが貴重。劇団や人気番組クールジャパンのホストを経験した視点か、特攻兵ということの成り立ちや本質をわかりやすく説明した内容。 指示する立場とされる立場の責任分担が曖昧な対応は日本だけで考えると、日本人にはなんとなく受け入れられている...

鴻上尚史氏の執念で奇跡的に実現できたインタビューが貴重。劇団や人気番組クールジャパンのホストを経験した視点か、特攻兵ということの成り立ちや本質をわかりやすく説明した内容。 指示する立場とされる立場の責任分担が曖昧な対応は日本だけで考えると、日本人にはなんとなく受け入れられている面もあるのかもしれないが、ノットクールジャパンな部分かもしれない。 書籍の最後を締めくくる、報道ステーションにある内容(ネタバレになるので詳細は伏せます)には、はっとさせられた。 私達は何か戦前に起きたことに対して学べているのだろうか?佐々木氏の行動が広く知られ希望となりますように。

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2023/02/23

特攻隊の真実、本質をしっかりと書いています。 命令する側とされる側…どちらの視点で特攻を語るかで全く見方が変わります。また、命令する側の人の証言は自己弁護から真実を語っていない、あるいは誤魔化している可能性が高いです。そのことをしっかり頭に入れて文献は読まないといけませんね。

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2023/02/16

ある特攻隊員へのインタビューをベースとして、戦争及び特攻隊員のリアルを描いている。これを書いているのが「空気と世間」を書いている著者・鴻上尚史さんと同じとのこと。この方は演出家の一面も持っているということで、その多彩な活躍ぶりに驚かされる。 さて、話は「9回特攻に出撃して、9回生...

ある特攻隊員へのインタビューをベースとして、戦争及び特攻隊員のリアルを描いている。これを書いているのが「空気と世間」を書いている著者・鴻上尚史さんと同じとのこと。この方は演出家の一面も持っているということで、その多彩な活躍ぶりに驚かされる。 さて、話は「9回特攻に出撃して、9回生きて帰ってきた」という佐々木友次さんのインタビューから始まる。これまでの「お国のために華々しく突撃してまいります!」的な美談?話が多い中で、このような方の話は貴重とも言える。 その中でも、特攻の効果についてわかりやすく伝えている言葉が印象に残っている。 「卵をコンクリートにたたきつけるようなもの。卵は壊れるが、コンクリートは汚れるだけ」 非常にわかりやすく、かつ特攻というのものがどれだけ効果の期待できない作戦だったかがうかがえる。 太平洋戦争末期、戦況の悪化により、最終的には「勝つ」ことではなく「死ぬ」ことが目的になってしまっていた。またそういった思想に対して誰も意見が言えない状況になるまでの、教育という名の洗脳、マスコミでの報道内容等のリアルについても書かれていたが、本当に恐ろしいなと改めて感じた。 現在も世界を見渡せば戦争は行われているわけだが、日本で二度と戦争が起きないことを切に願うばかりである。

Posted byブクログ