ダーク・マター の商品レビュー
「仕掛け」自体は使い古されたものだけど、新しい変化もありとても新鮮なものにしている。日常的なしかし貴重な人間関係を見直してみる、という展開は好感が持てた。 ミステリ系の三部作でブレークしている。そちらも読んでみたい。
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ダークマターとは宇宙の大半を占めながら観察できない、仮説の物質だそうです。 主人公のジェイソンは、科学者として大成することよりも家庭を優先し、平凡ながらも幸福な人生を送っている。しかし友人のパーティに参加したある晩、見知らぬ男に襲われたところからすべては一変してしまう。すべてはジェイソンの妄想なのか、それとも。 という訳で、早い段階でパラレルワールドものだな!ということはわかるのですが、他の世界の自分に乗っ取られた人生を取り返す話、だと個性がない。そこをどう展開するのか、と思ったら、バンバンパラレルワールドを渡り歩く展開に。映画のバタフライ・エフェクトを思い出しました。何回やり直しても失敗しまくるという。バタフライ・エフェクトの時も思ったんですが、こういう展開って飽きなくて面白いんだけど、どう収束させるんだ?と思ってしまう。そこからが面白かったです。 自分の世界に戻る直前、自分がされたように他の世界の自分の人生を乗っ取ろうかと考えるジェイソン。その時の葛藤があるからこそ、最後の選択が生きる。 なかなか余韻のあるラストかと思います。 ところで、人間は1日で200回くらい選択して生きてるそうです。言われればそんな気も。それだけ枝分かれがあると思うとちょっと怖いですが、仕事と家庭という大きな選択だけが自分の人生を決定づけたわけじゃない、もっと色んな要素があって自分はここにこうしているんだ、というのは激しく納得。 飽きさせない展開で大変面白かったのですが、ちょっとケチをつけると、最初に現れた2号が1号を正確に元の世界に送れたのはなんでなのかなと。あれがあったので、正確に戻すセオリーがあるはずと思ってしまいました。まあ、私が何か読み飛ばしているのかも。。
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内容紹介 見知らぬ男に殴り倒され、気を失ったジェイソン・デッセン。目覚めると、彼の人生は一変していた……。ソニ・ピクチャーズ映画化
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