希望が死んだ夜に の商品レビュー

天祢涼(著者)

2024/11/05

く、苦しいﾞ〜〜！！
タイトルにある"希望が死んだ夜に"の意味が分かってからずっと胸が締め付けられています。
最初は主人公の真壁の発言に内心イライラしてしまう瞬間が多々ありましたが、真壁がネガちゃんに向き合って事件を追っていく姿に感心しました。人格形成期に培った価値観を覆したり、受け入れたりすることは難しいことです。
作中には色々な「嫌な一面を持った大人」が出てきます。
自分はこんな冷たい人間になりたくないと思いつつ、いざ自分が同じ立場になったとき魔が差してしまう瞬間は訪れてしまうのでしょうか。「あの時も大丈夫だった」「あの子は大丈夫だったしきっとこの子も」…このような楽観視で子供のSOSを見逃してしまう大人では在りたくないなと思います。
ネガちゃんとのぞみちゃんをぎゅっと抱き締めたくなるようなお話でした。

2024/10/13

つ、辛い…
読了後にタイトルを読むと、その意味にまた悲しくなる。

家庭環境の二極化？も問題になる昨今、貧困で苦しむ若者の姿はよく特集されているが、より実感を持って想像できたように思う。小説だからリアル、ではないのだが、でもこれだけしんどくなるならば。２人の「希望」の友情が分かりやすくキラキラ典型的な描かれ方だったからこそ、その根底にある苦しみが浮き彫りになる。辛い。

2024/10/11

天祢涼作品 3作目。

続きが気になりサクサク読めた…けど やっぱり最後は含み?を持たせて終わるんだなぁ……。
最後 真壁はネガになんて言うんだろ…

2024/09/27

　希望の希が「希う（ねがう）」と読むことからネガと名付けられた14歳の少女が同級生を殺した罪で逮捕された。これが衝撃的な暴投です。ネガは殺したことは認めたが、殺した理由は黙秘し続けた。
　この本は最後の最後まで裏切られてしまいました！！「希望が死んだ夜に」というタイトルらしく、希望が全然ない物語だったけれどなぜか読む手が止まらなくなりました。

2024/08/29

努力できる状況にあるっていうのは、まだ希望がある状態。
そこよりも悪化した状況は、なかなか想像出来てなかった。

2024/07/30

「同級生の殺害」の裏に貧困の問題が隠されていて考えさせられた。最後はギリ希望を残す終わり方にしてくれてよかった。

2024/06/07

初読みの作家さん。
冒頭から引き込まれた。

日本は貧困者に冷たい社会という
作者の怒りが凝縮された作品に感じられる。

最後は少し、、、、ムリが、、、、
と思いつつ全体的には満足。

2024/04/22

現代の人が好きそうな感じの文章。
読書家だったらあんまり面白いと思えないかも
ただ貧困については考えさせられた。
世の中には知らないことばかりで、自分は恵まれているんだなあというようなことは感じられた。

2024/03/07

読みやすくて話も楽しめたけど、貧困の子供たちへのやるせなさがかなり印象に残った。

子供たちに罪は無いからどうしても親が悪いと思ってしまうけど、親が努力してもだめな場合はどうすればよいのか。
国がサポートすべきなんだろうけど、実際に貧困環境で育った人が政治家になる事なんてほぼ無い訳で、当事者の辛さが分かるわけないんだろうな。私も含めてだけど。

なんでも自己責任で、生きづらい国だ。

2024/01/11

「子どもの貧困」や「ネグレクト」を取り上げている作品。現代の日本が抱える子供をめぐる問題。教育格差が社会格差を呼び込む。何の罪もない子供たちは、将来の夢を持つことさえも難しい。１４歳の少女たちの希望がまた一つまた一つと消えていく。ただただ明るい未来を願って読み進めた。表題がとても悲しい。