サラバ!(下) の商品レビュー
誰も好きになれなかった。 でも、あらゆる場面を一緒にただ観て、経験できたような気がする。 信じるものがあるかをまっすぐに問いかけられた。
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上中下巻を一気読み。 地と図が反転するような感覚を覚えた。 自分こそが恵まれていたはずだったのに、自分こそが被害者だったはずなのに、自分こそが、自分こそが、という主人公の思いが、薄毛に始まる転落によって塗り替えられていく。 エフォートレス人生の成れの果て、と言うか、小器用に世渡りしてきた小金持ちのちっぽけさ、と言うか。 西さんの作品は3作目だけど、単なるマイノリティー話に終わらない、痛々しい話だと感じた。
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描写の描き方が面白すぎた言葉の使い回しや表現が独特すぎて感覚で想像しないと行けないところもあった。 歩の主観により物語が描かれであった様々な人も主人公の主観により書かれていた。主人公の考え方の癖が出ていてお姉ちゃんに諭されるところで視界が開けるような感覚になった。主人公はその人を見る癖によってその人を見ていたけれどその人の見え方はそれだけでは無いとはっとさせられた。自分もこのような癖があるんだろうなと考えさせられた。お姉ちゃんは変わってると言われようがもがきながら自分の信じるものを探していたから最終的にしっかりとした軸のある美しいご神木になれたのだろうと思った。私もお姉ちゃんのように自分と見つめ合う時間をもち信じるものを見つけたい。 ヤコブの何にも動じない心の深さに感銘を受けた
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2024.10.27 読了 他者からの評価のみを拠り所に生きてきた主人公の歩がそのことの空虚さに気づき信じるものを見つけられたのは良かった。 けどやっぱりこの主人公は好かん(笑) 歩との対比として登場してくる家族や友人たちの他者の評価など気にすることなく自分らしく生きる姿がとて...
2024.10.27 読了 他者からの評価のみを拠り所に生きてきた主人公の歩がそのことの空虚さに気づき信じるものを見つけられたのは良かった。 けどやっぱりこの主人公は好かん(笑) 歩との対比として登場してくる家族や友人たちの他者の評価など気にすることなく自分らしく生きる姿がとても魅力的でしんどさもあるだろうけどこうあれればなと思った。
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あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ この言葉はすごく印象に残った。 自分の足で歩んでいく。 誰かのせいにするのではなく、自分を見つめて
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三分冊読了、生誕から37歳までの成長誕生。長々編 のうねりのようなものは感じられなかった、両親の夏目漱石[坊っちゃん]的秘話もイマイチ説得力に欠けた。
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下巻はますます止まらなかった。転落していく歩を追うのがつらかった。想像を上回る変化を遂げた姉からの指摘、数少ない友人に込み上げる不快な気持ち、恋人から放たれる「いつまでそうやってるつもりなの」、落ちぶれて老いて何も手にしてない歩、全てがぐさぐさ来た。少年の歩とはかなりかけ離れた男...
下巻はますます止まらなかった。転落していく歩を追うのがつらかった。想像を上回る変化を遂げた姉からの指摘、数少ない友人に込み上げる不快な気持ち、恋人から放たれる「いつまでそうやってるつもりなの」、落ちぶれて老いて何も手にしてない歩、全てがぐさぐさ来た。少年の歩とはかなりかけ離れた男性になったように思えた。エジプトに行ったように私も育った土地を訪ねたい。上下通して、様々なキャラクターや出来事に夢中にさせられた。
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本を読んでいない時間も気づいたらこの小説の登場人物のことを考えるくらい没頭した物語でした。下巻の重みたるや。読み終わったときのずっしりした荷物を持たされた感じ…好きですとても。文庫版3冊読んだとは思えないほどのスピード感で読めました。再読したい。
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文庫化されて以降ずっと読みたいと思いつつなかなか手が出せなかったが、上・中・下 最後まで一気に読了。 性別、宗教、言語、アイデンティティ、、 さすがとしか言いようがない圧巻の一冊でした。
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読了。 下巻まで頑張って読んでほんと良かった! 長いトンネルを抜けた感じで、一気に晴れやかな気持ちになれた。 姉の言葉が身に染みる。
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