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デンジャラス の商品レビュー

3.8

48件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    14

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2018/03/03

谷崎潤一郎の生涯の話だったからか、最初から最後の一行を決めていたんだろうな。最近の桐野夏生さんにしては、最初から最後まで淡々と同じ調子で書いていて、怖さがずーっと続いて、最後の一行のオチに繋がっていた。

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2018/02/27

谷崎潤一郎の実生活を『細雪』のモデルとなった重子の視点で描いた小説。時代背景がピンとこなくてあまり入り込めなかったけど桐野夏生さんの本なのでやはり読みやすかったです。

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2018/02/21

重子が まさかのアル中 夜中に台所で盗み酒したり 飲んでないと嘘をついたり その酔態っぷりは 意外な感じで 読んでいて苦しくなります 最後まで どうなるのかどきどきするんですが まさかの ちょっと意外な終わり方 谷崎の台詞は しっくりきます 言いそう!!

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2018/01/26

谷崎潤一郎のことは、文学史で名前だけ知っている程度だった。作品についても、タイトルとあらすじのみ知っている程度で。 この本を読んで、谷崎潤一郎に興味を持った。作品は重子の視点で描かれているが、共感できないまま終わった。結局、重子は谷崎に愛されたかったのだろう。嫁の千萬子のことを...

谷崎潤一郎のことは、文学史で名前だけ知っている程度だった。作品についても、タイトルとあらすじのみ知っている程度で。 この本を読んで、谷崎潤一郎に興味を持った。作品は重子の視点で描かれているが、共感できないまま終わった。結局、重子は谷崎に愛されたかったのだろう。嫁の千萬子のことを目の敵にしているが、谷崎の愛を横取りされたのが気に入らなかったのだろう。それを、「姉がかわいそう」という名目で谷崎に説教する姿に違和感を覚えた。

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2018/01/12

一気読み‼ 谷崎の本を納戸から引っ張り出して読みたくなりました。後千万子との書簡も! 重子を語り手に谷崎の家庭とその家族が書かれている。細雪のイメージを誇りに誰よりも谷崎の愛とか感心をひこうとしながら若い嫁に奪われ以後は酒に溺れながら姉の味方として二人を監視する。 全体に文章の淡...

一気読み‼ 谷崎の本を納戸から引っ張り出して読みたくなりました。後千万子との書簡も! 重子を語り手に谷崎の家庭とその家族が書かれている。細雪のイメージを誇りに誰よりも谷崎の愛とか感心をひこうとしながら若い嫁に奪われ以後は酒に溺れながら姉の味方として二人を監視する。 全体に文章の淡々さが逆に怖い。

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2018/01/05

谷崎潤一郎を頂点とした、過程の中の王国とそこに生きる女性たちがねっとりとした筆致で描かれています。 閉鎖的な環境下で彼女たちが抱く、嫉妬や羨望、優越感に焦燥…といった感情が読み手にリアルに伝わってきて、恐ろしいのについ読み進めてしまう。ラストシーンにはゾッとしました。 過激な...

谷崎潤一郎を頂点とした、過程の中の王国とそこに生きる女性たちがねっとりとした筆致で描かれています。 閉鎖的な環境下で彼女たちが抱く、嫉妬や羨望、優越感に焦燥…といった感情が読み手にリアルに伝わってきて、恐ろしいのについ読み進めてしまう。ラストシーンにはゾッとしました。 過激な言葉は使われていないのに、こんなにも心を抉るのかと、桐野さんの文体に感動しました。

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2018/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「細雪」モデルの女性たちのその後をフィクション化。着物建物描写、言葉遣い、谷崎潤一郎もの仕様に染め上げられており心地よく酔える。要約すると雪子がキッチンドリンカーになり、嫁姑戦争を繰り広げるという話。有名な物語のモデルになり、生きていくということをさらに物語として想像する多重構造はエキサイティングである。谷崎の女性を選別しての寵愛は男優位のようで女に支配されている、とみせかけて...という谷崎研究ではよく言われる螺旋状の構造もくっきりかかれる決定的場面で物語は決着。面白かった!!

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2017/11/28

女性の内面を描く、桐野さんらしい作品。でもちょっと物足りなかったかな。いつもほど人物描写の丁寧さがなかった気がし、その為感情移入もせず。 あとは、細雪を読んだのが昔過ぎて・・。本作を読む直前に細雪を読んだ方が、もっともっと楽しめたと思う。 特に心に残る作品でもなかったが、それ...

女性の内面を描く、桐野さんらしい作品。でもちょっと物足りなかったかな。いつもほど人物描写の丁寧さがなかった気がし、その為感情移入もせず。 あとは、細雪を読んだのが昔過ぎて・・。本作を読む直前に細雪を読んだ方が、もっともっと楽しめたと思う。 特に心に残る作品でもなかったが、それでも読んでる最中は楽しめたのは、さすが桐野作品。

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2017/11/03

図書館で借りた本。谷崎潤一郎の3番目の妻の妹の目線で書かれた、谷崎潤一郎が意図して作った女系家族の内輪の暴露話。谷崎作品を読んでなくても大丈夫な内容だが、できれば読んでいた方が谷崎作品とリンクしてる話もありもっと楽しめると思う。

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2017/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文豪・谷崎潤一郎とその周辺の女性達の話。タイトルのデンジャラスは、係累の女たちと谷崎の間に築かれた心の繋がりの危うさを表しているのだろうか。それとも自分という存在のすべてを谷崎に委ねてしまっている重子という女性の危うさだろうか。 その重子が谷崎と対峙するクライマックスは、やや唐突な印象だった。 「細雪」を読んでいないと、面白さ半減だと思うし、その他の谷崎の作品を多く読んでいるほど、あの文豪がこんな人間だったのか…と裏話的に楽しめるだろう。

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