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焚き火を囲んで聴く 神の物語・対話篇 の商品レビュー

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2017/07/05

大頭先生とその仲間たちの共著。「舟の右側」誌に連載されていた「焚き火を囲んで聴く神の物語」各回に、焚き火に寄ってきた人たちが応答している。 実は私は「舟の右側」を購読しておらず、その連載を読んでいなかった。いつの間にかfacebookグループに入れてもらっていたが、「遠くで何か...

大頭先生とその仲間たちの共著。「舟の右側」誌に連載されていた「焚き火を囲んで聴く神の物語」各回に、焚き火に寄ってきた人たちが応答している。 実は私は「舟の右側」を購読しておらず、その連載を読んでいなかった。いつの間にかfacebookグループに入れてもらっていたが、「遠くで何かやっているみたい」という感じだった。しかし著者ご本人がお持ちだったので、(付き合い気分もあり)思い切って購入したのだった。 読んでみて驚いた。というか涙があふれてきた。私はヘンリ・ナウエン以外であまり涙を流すことはないのだが、本書は数少ない例外の一冊になった。 著者の文章力はもちろんだが、聖書や教会史上の人物と、ご自分の霊的な歩みとが、絡まり合いながら物語られていく。それは不思議と、読んでいる私をも神の愛の感動に導いていった。各回の応答者たちも、そんな感動にほだされて自分の物語を語っている。 本書所収の「推薦の言葉」だっただろうが、平野克己先生が、神学は個人プレーではない、という趣旨のことを書いておられた。まさにその通りだと思う。 神学者やキリスト教指導者には往々にしてヒロイズムの危険があることはナウエンも指摘している。しかし、仲間とともに歩み、その中で神学するならば、そのこと自体が神の愛を証しすることになるのだと思う。

Posted byブクログ