無能男 の商品レビュー
恋愛小説とは斯くあるべきだと思う。 女性と付き合っていると誰しもが綾香に出会うだろう。 実際問題、皆綾香を5倍くらい希釈した性格がそこかしこに現れている。 つまり綾香は日本女性の凝縮なのかもしれない。 まぁこんなことを言ってるのがわかったら大批判を受けるだろうが。 なにしろ私は指...
恋愛小説とは斯くあるべきだと思う。 女性と付き合っていると誰しもが綾香に出会うだろう。 実際問題、皆綾香を5倍くらい希釈した性格がそこかしこに現れている。 つまり綾香は日本女性の凝縮なのかもしれない。 まぁこんなことを言ってるのがわかったら大批判を受けるだろうが。 なにしろ私は指が短く爪が丸いことが昔から嫌だった。子供達は妻に似たのか指が細長く爪も細長い。羨ましい。 だが、俺は俺のやり方でやってやる!
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佐川恭一の描く男。陰キャでコミュ障で自意識過剰で卑屈なのだが、何故か前向きでポジティブシンキングで阿呆で。これは俺だと勘違いする読書多数?世の中を斜にみて警戒心丸出しのくせに可愛い女の子の何げない一言であっけなく世界の景色が一変する。この世界は残酷で汚く、そして美しい。佐川恭一の...
佐川恭一の描く男。陰キャでコミュ障で自意識過剰で卑屈なのだが、何故か前向きでポジティブシンキングで阿呆で。これは俺だと勘違いする読書多数?世の中を斜にみて警戒心丸出しのくせに可愛い女の子の何げない一言であっけなく世界の景色が一変する。この世界は残酷で汚く、そして美しい。佐川恭一の紡ぎ出す言葉が心地よい。ずっとずっと読んでいたい。情けない大阪弁でずっこけて、ほくそ笑んでいたい。 ヴィトゲンシュタインから、ドラゴンボール。坂口安吾から、あきらめたらそこで 試合終了です。それがジャスティス! 佐川恭一の本は全て最高。本当ハズレなし。
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なんか、さぁ次行くぞー、みたいな元気いい終わり方が、ちょっと気分じゃなかった。 どうせもやつくなら、とことんもやついてみせてほしい。
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今時の文にした「人間失格」って感じで良かった。 純愛でもあった。 無能な上にやりたいことも情熱もないし誰にも愛されないという境遇、アホな同感を抱いてしまう。 生産性ゼロの日々をなんとなく有意義にしたくて読書や映画鑑賞をしてしまう。つまんないやつを見る時、なぜかやめられなくて藁に...
今時の文にした「人間失格」って感じで良かった。 純愛でもあった。 無能な上にやりたいことも情熱もないし誰にも愛されないという境遇、アホな同感を抱いてしまう。 生産性ゼロの日々をなんとなく有意義にしたくて読書や映画鑑賞をしてしまう。つまんないやつを見る時、なぜかやめられなくて藁に縋る気持ちでいる。 主人公のキモさを認めた上で全然付き合えるわって思った。 病んでて卑屈な人間に人と違う観点をプラスするとやっぱりおもしろい気がするから私はこの路線でいいやって安心する。病んでてどうしようもないんだから責めて、他人を引かせる(惹かせる)キモさを極めていこう。 悔しいから努力する、それでもいい気がする。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分との類似点が多すぎて感想がどうしても自分語りになってしまう… 大学で自分のあまりの無能ぶりに絶望し、意味なく大学生協をうろついてたときにこの本を見つけて衝動的に買ってしまったが、本当に読んでよかった。 置かれている状況も含め何度も「俺」は自分だ、と思ったが、綾香にも阿久津にも自分に似てるなと思わされる部分があった。こういう共感も虚構で、「俺」たちのことを理解することは不可能なのかもしれないけど、綾香の一言が「俺」にとってそうであったのと同様に、この本によって少しだけ楽になった。今日もしょうもない失敗して、授業ではアホさを披露したけど、こんな無能な人間も大学に存在してていいし、それが悔しいと思うなら努力しようと思う。今読めて本当によかった。
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