ハッチとマーロウ の商品レビュー
ほのぼの。パパの存在が最後に明かされる。 「とつぜんでゴメンなんだけど、じつは今日でママは、大人を卒業します」 とは、どういうこと?と思い、読み始めた。過去に、「お母さんは今日は閉店です」と子供に言ったら、泣かれてしまったことを思い出した。子供は、小1くらいだったから、突き放...
ほのぼの。パパの存在が最後に明かされる。 「とつぜんでゴメンなんだけど、じつは今日でママは、大人を卒業します」 とは、どういうこと?と思い、読み始めた。過去に、「お母さんは今日は閉店です」と子供に言ったら、泣かれてしまったことを思い出した。子供は、小1くらいだったから、突き放された感は、感じたのかも知れない。 結局、私が期待した大人を卒業しますの展開にはならなかったけど、それも最後に明かされる。
Posted by
青山七恵さんの小説を読むのは、この本で3冊目。 そのどれもが、全く違う雰囲気の作品で、様々なテーマを違う手法で書く方なんだなぁ…と感嘆。 千晴と鞠絵、ハッチとマーロウと呼ばれる双子のママはミステリー作家。 二人が11歳を迎える大晦日に、「ママは、大人を卒業してダメ人間になる!...
青山七恵さんの小説を読むのは、この本で3冊目。 そのどれもが、全く違う雰囲気の作品で、様々なテーマを違う手法で書く方なんだなぁ…と感嘆。 千晴と鞠絵、ハッチとマーロウと呼ばれる双子のママはミステリー作家。 二人が11歳を迎える大晦日に、「ママは、大人を卒業してダメ人間になる!あなた達は、今日から大人よ!」と宣言して、その通りの日々が始まる。 身の回りのことはもちろん、家事も二人でこなしてママの面倒を見る双子の一年間を、ひと月ずつ双子が交互に語るお話。 挿画が田村セツコさんなので、子どもの頃、夢中になって読んだ「おちゃめなふたご」シリーズを思い出した(娘も気にいるだろうと与えてみたが、全く響かなかった苦い思い出もある)。 双子というのは、兄弟であっても特殊な関係性がある。私が知る双子たちも、この二人のように、小学校卒業くらいまでは、共通の親友を挟んでいつもくっついている運命共同体のような印象だった。 それが、徐々にそれぞれの人間関係を築いて少しずつ重なり合う輪が離れていく。 その過程を、見事に描いているなぁ、と思う(ここまで仲良しの双子はそうそういない気もするけど)。 ママがダメ人間になっても優しい双子ちゃん達。 普通に考えたらネグレクトで通報ものだが、そこが小説の妙で、最後まで楽しく読めた。2021.6.27 以下印象的なところをメモ。 自由ってうれしいことのはずなのに、なんでもいいからとにかく文字で埋めなきゃいけないテスト用紙の空欄みたいな、苦しいものになってきちゃうんだなあ。 p.83「四月ふうがわりな転入生のこと」マーロウより 「聞いたり話したりしてわかることは、どっちにしろ、そのひとたちがわかろうとしていることのほんの一部にしかすぎないから。そうやってふたりがわかろうとしていることは、そのふたりだけが、わかっていればいいことだから」p.133「五月家出人と山菜採りをした日のこと」ハッチより
Posted by
11歳の誕生日にママから「大人を卒業します!」と宣言され、大人になる事を余儀なくされた双子”ハッチ”と”マーロウ”の日常、成長が描かれた連作短編集。 田村セツコさんの、可愛い表紙•挿絵が物語のイメージにぴったり。おしゃまで、ファッションに敏感で、しっかり者の双子が、とても可愛ら...
11歳の誕生日にママから「大人を卒業します!」と宣言され、大人になる事を余儀なくされた双子”ハッチ”と”マーロウ”の日常、成長が描かれた連作短編集。 田村セツコさんの、可愛い表紙•挿絵が物語のイメージにぴったり。おしゃまで、ファッションに敏感で、しっかり者の双子が、とても可愛らしく魅力的に描かれています。個性的なママや友達に囲まれた毎日は、賑やかで、色鮮やかで楽しそう。 2人が奮闘する姿を微笑ましく読みながら、ふと自分に置き換えると、答えが出せなかったり、、、 大人とは?個性とは?性別とは?2人に語りかけるママの言葉が心に響きました。ラストも良かった。自由に自分らしく、伸び伸びと生きる事の大切さを感じた一冊。
Posted by
知っている地名が出てきて親近感がわきました。東京から来たおしゃれな子達だけど、穂高の伸び伸びした雰囲気があの二人にもママにも合っているような気がしました。子どもなりにいろいろ考えているんですね。双子だといつも一緒で話せる機会があってうらやましいです。すぐそばにいなくても、遠くにい...
知っている地名が出てきて親近感がわきました。東京から来たおしゃれな子達だけど、穂高の伸び伸びした雰囲気があの二人にもママにも合っているような気がしました。子どもなりにいろいろ考えているんですね。双子だといつも一緒で話せる機会があってうらやましいです。すぐそばにいなくても、遠くにいても、いっしょに生きることはできる。こんな世の中でなかなか会えない日々が続きますが、私たちはいっしょに生きているし、生きていくことができます。 エニド・ブライトンの『おちゃめなふたご』も読んでみようと思います。
Posted by
長野の山に暮らす双子のハッチとマーロウ。装丁の可愛らしさに惹かれて読んだけれど、とても可愛いお話でした。成長した二人も読みたいなぁ
Posted by
大晦日、双子のハッチとマーロウは11歳になった。ところが、ミステリー作家のママは、大人を卒業してだめ人間になると宣言される。そして、二人は子どもを卒業して大人になると言われる。えっ、と思う双子に関係なくママは何もしなくなる。それからの一年間をハッチとマーロウが交互に語る。
Posted by
日本の物語だけれど海外の児童文学みたいだと思いながら読みすすめた。 双子のママは 母親だからしっかりしようなんて価値観を持ち合わせていない。でも自由でフラットな感覚がある。自分は自分。固定観念には縛られない。そこが魅力。ハッチとマーロウはこれからもふたりでいろんなことを乗り越えな...
日本の物語だけれど海外の児童文学みたいだと思いながら読みすすめた。 双子のママは 母親だからしっかりしようなんて価値観を持ち合わせていない。でも自由でフラットな感覚がある。自分は自分。固定観念には縛られない。そこが魅力。ハッチとマーロウはこれからもふたりでいろんなことを乗り越えながら大人になっていくんだろうな。 穂高の森の家でいろんな経験をして豊かな心をもった素敵な大人になってほしい。そう願わずにいられない。
Posted by
ある日、双子の姉妹ハッチとマーロウはママから告げられる。『今日から二人は子どもを卒業して大人になります』そして当のママは『大人を卒業してダメ人間になります』と。 ママの言葉や態度にいちいち翻弄されながら少しずつ階段を登りはじめる二人。 粛々とダメ人間を実践するママだが、日常的に子...
ある日、双子の姉妹ハッチとマーロウはママから告げられる。『今日から二人は子どもを卒業して大人になります』そして当のママは『大人を卒業してダメ人間になります』と。 ママの言葉や態度にいちいち翻弄されながら少しずつ階段を登りはじめる二人。 粛々とダメ人間を実践するママだが、日常的に子ども達や取り巻く知人達との会話には様々な含蓄が読み取れる。 小学校高学年から中学校くらいの世代はもちろん大人世代にも訴えかけるものがある。ちょっと切なくほっこりする物語。
Posted by
とっても可愛かった! 芥川獲った人がこういう童話みたいなお話書くととんでもなく優しく賢いお話になるなあ。 ハッチとマーロウとママはもちろん、登場人物の大人も子供も全員素敵だった。大人だって昔は子供だったし、大人になりきれてない大人のほうが世の中多いと思うからママみたいな人間のほう...
とっても可愛かった! 芥川獲った人がこういう童話みたいなお話書くととんでもなく優しく賢いお話になるなあ。 ハッチとマーロウとママはもちろん、登場人物の大人も子供も全員素敵だった。大人だって昔は子供だったし、大人になりきれてない大人のほうが世の中多いと思うからママみたいな人間のほうが信じられる。 外国の絵本のような世界観の中にもはっとする言葉がたくさんあった。またこういうお話書いてほしいなあ。これからも読み続けます。
Posted by
小学生の頃に大好きだった『おちゃめなふたご』シリーズによく似たお話。 日本人なのにハッチとマーロウって呼び名がかわいい^^ 双子ちゃんたちの会話がすごくかわいかったです。 大人から見たらどっちでもいいようなことで真剣に悩んだり話し合ったり。 そういう気持ちって忘れちゃいけないなー...
小学生の頃に大好きだった『おちゃめなふたご』シリーズによく似たお話。 日本人なのにハッチとマーロウって呼び名がかわいい^^ 双子ちゃんたちの会話がすごくかわいかったです。 大人から見たらどっちでもいいようなことで真剣に悩んだり話し合ったり。 そういう気持ちって忘れちゃいけないなーって思ってるから双子ちゃんたちの会話は読んでてとても楽しい気持ちになれました。 「大人」としてはダメなママなのかもしれないけど、そういう双子ちゃんたちと同じ目線で話をできるママは素敵だなって思いました^^
Posted by
- 1
- 2